CE71年 6月17日 午後21時30分 アイスランド島 大西洋連邦軍 ヘブンズベース基地 沿岸部 警戒ライン付近を上空を飛ぶ複数の航空機が基地方面を目指し飛行していた。
『ゴーストリーダーよりサンダーヘッド、ゴースト各機、これより所定エリアの偵察行動を開始する』
「此方サンダーヘッド、空中管制指揮官だ。了解ゴーストリーダー、偵察行動終了まで貴隊との無線封鎖を実施する。幸運を」
『了解サンダーヘッド、また後で、オーバー』
空中管制機サンダーヘッド…ハーリングの命令により発動された大統領救出と、大統領を拉致し、軍を不正に利用した連中へ鉄槌を下すための今回の作戦の為に派遣されたこの機体は、既に旧式と言える機体であったが、それでも、未だ現役として大西洋連邦の空を守ってきた。
そんな機体に乗り込む空中管制指揮官は、4機のステルス機からなる偵察飛行隊の様子を、モニター越しに見守りつつ、傍で
そんな中、どれほど時間が経っていたのか、オペレーターから報告が上がってきた。
「指揮官、作戦参加の各部隊、所定エリアへの集結を完了、海軍第三洋上艦隊、ユーラシア連邦海軍艦隊と合流、日本の海上自衛隊の統合任務艦隊の一部も同行中との報告です」
その報告の次に別のオペレーターからも報告がくる。
「ハーリング上級大将より連絡、日本国のエージェントと接触に成功、日本国との協力体制構築に成功とのこと、また、日本国のエージェントからの情報として、プラント本国にてアルスター外務次官の生存と、アルスター外務次官がプラント本国にて政治工作を行なっていたとのことで、ザフトの行動が抑制され、ザフトの警戒に割いていた部隊を此方へ回してくれるとのことです」
空中管制指揮官は表情には出さないが、アルスター外務次官の生存に驚き、そして、続けられた報告に内心で歓喜した。
しかし、その空中管制指揮官の表情が次の瞬間には凍りついた。
偵察飛行隊の4機の内、3機のシグナルが突如モニターから消失したのだ。
その直後、ゴーストリーダーから通信が入る。
『サンダーヘッド!此方ゴーストリーダー!!!偵察情報のデータを送る!!!なお、我が隊は超巨大MSとよく分からん新型により壊滅!!私も追撃を受けている!!!新型はシールドの様なもので攻撃を無効化している。データ送信完了!!後は頼んだぞぉ!!ーブッ』
そこで通信が切れた。
ゴーストリーダーが命がけで掴んだ情報はすぐさま解析され、作戦参加の全部隊に共有された。
そして、日を跨いだ深夜 6月18日 午前0時丁度、作戦が開始された。
大西洋 ブリテン島沖 第三洋上艦隊、自衛隊統合任務艦隊、ユーラシア連邦海軍艦隊からなる連合艦隊から航空隊、MS隊、戦闘ヘリ部隊、空挺部隊を乗せた輸送ヘリ部隊などが出撃を開始した。
第三洋上艦隊から、空軍長官直属のブービー・ブレイズ少佐を隊長とするラーズグリーズ戦隊、スティーブン・ヒラー大尉指揮下のブラックナイツ飛行大隊が飛び立つ。
そしてユーラシア連邦海軍艦隊旗艦、空母サーボヤから、ディトリッヒ・ケラーマン中佐のズィルバー隊、ヴィクトル・ヴォイチェク中佐のシュトリゴン隊、そして、アークエンジェルの護衛を完遂し、帰国のため自衛隊の艦船に送られて、そこからサーボヤに乗艦、やっと帰れると思ったのに駆り出された可哀想なガルム隊がそれぞれ飛び立ち、さらに、大西洋連邦海軍の大西洋艦隊にとどめを刺した新鋭MS部隊が出撃する。
さらに、日本国統合任務艦隊からも、空母飛鷹、飛鳥から航空隊が飛び立つ。
空母飛鷹から飛び立とうとしている航空隊の尾翼には三本線が描かれている。
『ストライダー01…トリガー、発進してください!』
『了解、トリガー、発信する!!!』
さらに、自衛隊統合任務艦隊に組み込まれた四隻の白木型ヘリ空母の内二隻から市街地戦を想定した小型MS 栄光号を吊り下げた大型ヘリが飛び立つ。
MSには猫の部隊章と5121の数字、彼らは、オーブ救援作戦や伊豆基地防衛戦にて多数のMS撃破記録を持つ精鋭、5121特務独立MS小隊である。
更に残りの二隻からは両肩部分が黄色に塗られた新型機、試製二型歩行戦術機 陽炎 が飛び立つ。
この陽炎だが、同じく新型の白雷二型の後継とした位置付けで開発された機体であり、試作機で、試験のため5機生産された内の4機が実戦での性能試験という建前で、善行とか言う参謀が部隊ごと拉致……引き抜いてきた精鋭である。
さらには、大西洋連邦の海兵隊などの良識派部隊が、集結を完了し総攻撃を地上からかける段取りであり、その動きに連動して軍の一部とCIAの良識派、FBI、NSAの良識派、各州警察が蜂起し、総力を持ってブルーコスモス、軍産複合体への攻撃、摘発を行うことになっていた。
これらの部隊による、地上での決着をつける戦いが今始まる。
ヘブンズベースにてこの襲来を知ったジブリールだが、そばにいた筈のアードラーという科学者に、本当に大丈夫なのか聞こうと話しかけたが返事がない。
いた場所を見るとアードラーがいない。
「アードラーはどこ行った!?」
アードラーは地下通路から、ヘブンズベースを数人の最高傑作のブーステッドマンを連れて抜け出していた。
「あの戦力…ワシは…ワシがいる限り戦いは終わらん!!!ワシが世界を導かなければ、ワシが世界を支配するのじゃ!!!ワシはまだ死なんぞぉー!!!」
老人とは思えない速さで走るアードラーに、ブーステッドマンも少し引き気味で付いていくのだった…。
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青つなぎの伝説のホモが色んな原作を破壊