機動戦士ガンダムSEED〜日本国自衛隊〜   作:名無之助

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第五十七話・ボアズ攻略戦 前編

 CE 71年8月10日 ザフト軍宇宙要塞ボアズ プラント防衛の要であるこの要塞を攻略するため、連合軍は、参加する全ての艦艇を合わせ凡そ419隻、そしてMS1024機、MA 530機という空前絶後の大規模な戦力を持って進軍した。

 

 宇宙要塞ボアズの防衛を任された指揮官は、オペレーターから連合軍の戦力の詳細を聞き、表情が引きつるのを堪え、ザフト全軍の凡そ4割に相当する防衛戦力、艦艇80隻 MS約430機とMA120機を投入し、防衛線を展開、連合軍は、日本、ユーラシア、大西洋連邦の艦隊が正面からそのザフト軍防衛部隊と激突した。

 

 そして、オーブ軍を主力とした後方撹乱部隊が、ボアズを迂回し、周辺宙域を探索、警戒して戦闘の状況を偵察しているザフト軍偵察部隊を虱潰しに撃破していく。

 

 その他、補給艦隊の護衛を担うリクセント公国防衛隊は、連合軍の補給艦隊を狙うザフト軍部隊の襲撃を受け、防衛戦に突入していた。

 

 「このままではボアズは落ちる‼︎そうなる前に敵補給部隊を叩き、敵の補給を断つのだ‼︎」

 

 「「応‼︎」」

 

 ボアズ防衛のため、ザフト側の指揮官は防衛部隊の中から選抜した部隊を連合軍の補給艦隊撃破のため出撃させ、補給を断とうとしたが、補給艦隊の護衛戦力を過小評価してしまっていた。

 

 「司令!ザフト軍MS8機、ポイント03αより接近!スカンジナビアの警備艇2隻轟沈、本艦隊に接近してきます!」

 

 「ポイント011からも敵機4、南アフリカ艦隊が戦闘に入りました!」

 

 リクセント公国艦隊旗艦ロード・ハウゼンのCICに次々と入る報告に、リクセント公国艦隊司令のレイカー准将は冷静に指示を出していく。

 

 「全艦、密集陣形を乱すな!弾幕の密度を上げ敵を牽制しつつMS隊を敵側面に展開させ、敵側面から攻撃させよ!」

 

 司令の命令は即座に伝達され、カーウェイ・ラウ大佐隷下のMS隊、特殊MS戦隊は即座にザフトMS隊の側面へ展開、艦隊からの弾幕を逃れてきたザフトMS隊に突入、戦闘に入った。

 

 『ナチュラル如きにやられるかよ‼︎』

 

 そう言いながら突っ込んでくるザフトMS…だが、次の瞬間には彼は何が起きたか認識する間も無く意識が刈り取られる。

 

 「蝶のように舞い、蜂のようにぃー刺す‼︎てね!お釣りは取っといて」

 

 機体に戦装束の天使が描かれた純白の機体が、華麗な舞を踊るが如く動き、そして、機体の手に持つライフルから打ち出される弾丸が確実に敵MSに吸い込まれ、撃破していく。

 

 その光景はまさに戦乙女と言うに相応しい。

 

 だが、リクセントの戦力は彼女だけでは無かった。

 

 『く、来るな‼︎来るなってんだよぉ!グワァー‼︎』

 

 『ジョージ!?…ーっ!ギャッ‼︎』

 

 ほかの機体に比べ、大きいスラスターを装備した機体がビームサーベルを抜き、近接戦を仕掛ける。

 

 「我が名はゼンガー、ゼンガー・ゾンボルト!リクセントを守る剣也‼︎我が一刀は雷の煌めきなり‼︎」

 

 そう叫びながら彼は3機ほどの敵MSを続け様に切り裂く、それをみて逃げ出そうとしたMSも次の瞬間には爆散する。

 

 『よくも俺の部下を‼︎堕ちロォーーっ!?馬鹿な!一体何処かー』

 

 近接戦で部下を撃墜した機体の背後から襲い掛かろうとしたザフトMS隊の隊長は、しかし、次の瞬間にはビームに貫かれた愛機の爆発と共に肉片となる。

 

 「いくぞトロンベ!今が駆け抜ける時‼︎」

 

 そう叫びながら逃げようとした機体と続け様にゼンガーの背後から襲い掛かろうとしていた敵MSを巧みな射撃センスで撃ち抜き、撃破した男、彼もリクセントの誇るエースである。

 

 「エルザム‼︎これで敵は最後だ」

 

 「ああ、友よ、後は主力次第か……ともかく我らは我らの役割を果たそう」

 

 かくして、ザフト軍による連合軍補給艦隊撃破は失敗に終わるのだった。

 

 

 

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