魔法少女リリカルなのは~闇への恨みは永久に~   作:鈴木颯手

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第肆話

「…」

 

「…正直に言えばここまでやるとはな」

 

巨体の男はすこし上を向いて話す。

 

「ここを守っていた奴みたいに簡単に倒せると思っていたのだがな。いやはや驚いたよ」

 

レクトの光龍破はデバイスなしで出せる最大の一撃であった。

 

しかし、巨体の男は防御をしていない状態で受けきったのだ。表面から見てダメージはそれほど入っていないだろう。

 

「本当はもっとやりあいたいのだがお目当ての品が落ちていったんじゃもうここにいる意味はないしな」

 

巨体の男はそう言うと戦闘体制を解いて穴の方へ歩いていく。

 

「逃がすか!」

 

しかし、管理局としては放っておくわけにもいかないためレクトは一気に距離を詰めて捕らえようとする。

 

「フム、まだ向かってくるか。ならば」

 

巨体の男はそう言って握りこぶしサイズの缶を数個回りに落とした。瞬間、

 

「グッ!?」

 

目を焼かんばかりの光りと何も聞こえなくなるほどの音が炸裂した。レクトは咄嗟のことで反応できず諸に食らってしまった。

 

「さて、先に向かったシュウとライのもとへ向かうか」

 

巨体の男はそう呟いて穴から降りていった。保管室には血まみれのバルトと今だ回復できずに倒れているレクトだけになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「隊長、乗組員は5名死亡、12人が骨折等回復魔法で直せる程度の重症、そして28人が軽いげがをしました。この内死亡1名、重症2名がチームΩのメンバーです」

 

あれからすこし経ち乗組員の被害状況をシルフィア・サーフォードかられレクトは聞いていた。レクトの表情は暗い。目の前で部下を殺されて殺したやつに手も足も出なかったのだ。レクトの心の中はかなり荒れていた。

 

「…それで、敵の捕捉及びロストロギアの追跡は?」

 

「残念ながらまだ…。しかし、ロストロギアが落ちた場所は確認できました」

 

「分かった。どこの世界にある?」

 

奴等が何者かは知らないが輸送中だったロストロギアを狙っていたのは確実だ。ならば落ちたロストロギアを追うのは確実と言える。急がなければロストロギアを奪われてしまうだろう。

 

「ロストロギアは運のいいことに第96管理外世界地球の海鳴市に落ちたようです」

 

「分かった。航行艦には悪いがこれよりチームΩはロストロギアの捕獲に任務を変更する。全員に伝えるように」

 

「了解しました」

 

シルフィアは敬礼してその場を去っていった。

 

「…」

 

その様子を陰から気付かれないように見る人物がいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…全員揃ったか?」

 

「いえ、まだシルフィア二等陸尉がまだ…」

 

「隊長!」

 

マサムネ・サナダがシルフィアについて言おうとしたときシルフィアが慌てて入ってきた。

 

「どうしたシルフィア?それともうすぐ出発するが」

 

「ユーノさんが一人でロストロギアを探しに行ったそうです!」

 

「何!?」

 

「どうやら先程の話を聞かれていたようです」

 

「不味いな。シルフィア、準備は出来ているか?」

 

「はい、完了しています」

 

「分かった。なら予定を早める。今すぐに出発するぞ!ユーノの安否が気になる」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「カイル様、ただいま戻りました」

 

「戻ったぞい」

 

「…帰投完了」

 

次元世界に存在する巨大な城の中でチームΩが護衛する航行艦を襲撃したものたちが自分の主に挨拶していた。

 

「ご苦労、ロストロギアは取れなかったが輸送の阻止は出来た。後は人形がやってくれるはずだ」

 

「フェイト殿ですか?彼女だけで大丈夫ですか?レクト隊も恐らく取り戻そうと動くはずですし」

 

フードの人物、ライの言葉にカイル・テスタロッサは鼻をならす。

 

「はっ、元からあいつには期待していない。あいつは使い捨ての道具だからな。せいぜいレクト隊の情報を集めるくらいだな」

 

「それなら私がフェイト殿を監視しましょう」

 

カイルの言葉にライはそのように答えた。

 

「…」

 

「カイル様?」

 

ライの言葉に黙ったままのカイルに不振に思い問いかけた。

 

「…ライ、一応言っておくがあいつに必要以上に関わるな」

 

「何故ですか?」

 

「あいつは目的達成のための駒にすぎない。駒に感情は必要ない」

 

「それは私にもあてはまるのでは?」

 

「まさか。お前は大切な仲間だ。勿論シュウとガンもそうだぞ」

 

「…ありがたきお言葉」

 

「うむ、儂もそう思っておるぞ」

 

シュウと呼ばれた無口の男とガンと呼ばれた巨体の男はそれぞれ口にする。

 

「…わかりました。しかしそれでも監視は必要でしょう」

 

「…確かにそうだな。分かった、ライはフェイトとともにロストロギアの回収に向かうように」

 

「畏まりました」

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