ダンガンロンパ 繋がり   作:オンリー

7 / 9
第6話 誘拐

「へぇ〜なーるほどね」

 

 薄暗い部屋で男は呟く。部屋には色々な機械が置いており、パソコンが3台設置されている。男はパソコンはいじりながらニタニタと不敵な笑みを浮かべていた。

 

「く〜っくっくっくっ、こいつは面白い事が起きそうだぜ。ん?」

 

 パソコンを操作していると机に置いてあった携帯が鳴る。男は携帯を取り電話に出る。

 

「くっくっくっ、アンタかい〜久しぶりだね。この電話に掛けたって事は何かトラブルかい?・・・ふむふむ、了解だぜ〜すぐに調べてやるよ」

 

 電話を切ると男は再び笑みを浮かべると、凄まじい速さでパソコンを操作する。

 

 

 

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

「なぁ、日向」

 

「どうした剣崎?」

 

 日向と剣崎は二人で学校に登校していた。学校に向かって歩いていると剣崎が日向に声を掛ける。

 

「あっ、やっぱ何でもない」

 

 だが剣崎は喉まで出かけた言葉を飲み込みで押し黙る。

 

「何だよ、悩みがあるなら相談に乗るぜ」

 

 ここ最近、同じ事が繰り返されていた。二人でいる時に剣崎が日向に何かを言おうとするのだが、今と同じ様に何も告げずにいたのだ。

 

(剣崎がこんな風になったのって、先生に呼び出された時からだよな。一体何を言われたんだ?)

 

「ありがとな。でも大した事じゃないから大丈夫だ」

 

「わかった。でも何かあったら言ってくれよ」

 

 ここで無理に聞いても教えてはくれない。ならば自分から話たくなる時を待つしかないと判断した日向はこれ以上の詮索はしないと決める。

 

「なぁ、今日は七海と一緒に学校に行かないか?確かこの辺に住んでるって前に言ってたろ」

 

「あぁ、そう言えばそうだな。よしちょっと七海の家に立ち寄ってみるか」

 

「まだ家を出てないといいなぁ」

 

 七海の家に行った事がある日向の案内に従って剣崎はついて行く。10分くらいで到着した二人は家の門の前に立つ。

 

「七海の家って結構でかいんだな」

 

「何でも父親がゲームのプログラマーだって言ってたからな。それよりも早く七海がいるか確認を取ろうぜ」

 

 あまりのんびりしていると学校に遅刻してしまう。日向はインターホンのボタンを押そうとする。

 

「な、何だと!娘を誘拐しただとッ⁉︎」

 

 しかし家の中から怒号の叫び声を聞いた日向はインターホンから手を離す。いきなりの事で動揺する二人だが、すぐに冷静さを取り戻し塀の影に隠れる。

 

「今、娘が誘拐されたって言ってたな」

 

「まさか七海が」

 

「要求はわかった!娘は、七海は無事なんだろうなッ⁉︎」

 

「・・・予感は的中したな」

 

 日向は怒りに奥歯は強く噛み締める。

 

「要求がどうのこうのと言ってたな。身代金か?」

 

「この際、要求なんて何だって構わない。それよりも誘拐された七海を助ける事が先決だ」

 

「だけど七海がどこにいるのか知る由も無いのに、どうやって居場所を探し出すんだよ」

 

「いや、七海の居場所を知る事は難しくはない。剣崎、お前って携帯を持ってたりするか?」

 

「えっ、あぁ、持ってるぜ」

 

 ポケットから出した携帯を日向に渡すと、日向はその携帯である者に電話を掛ける。10秒ほど経つと携帯から奇妙な声が聞こえてくる。

 

「俺様の大好物はな〜んだ」

 

「カレー」

 

「では俺様の趣味はな〜んだ?」

 

「嫌がらせ」

 

 奇妙な質問とそれを淡々と答える日向に剣崎を頭を捻らせる。そして質問が続いていくと最後にこんな質問が来る。

 

「俺様が最も好きな戦略はな〜んだ」

 

 日向は息をゆっくり吸って吐き捨てる。

 

「相手がすっかりいい気になった所で一気に突き落とす、だろ?」

 

 すると携帯から、ピンポンッ!ピンポンッ!と繰り返す様に聞こえ出てくる。

 

「なぁ、今のは何なんだ?電話を掛けたんじゃないのか?」

 

「この相手に電話する時はいつもこの質問が来るんだ。で、全部の質問に正解すれば、電話を掛けれるって訳だ。と、今電話が掛かったから、ちょっと静かにしてくれ」

 

 電話が繋がった事を確認すると日向は電話に出る。

 

「もしもし––––クルル。ちょっとお前に頼みがあってな。あぁ、お前の言う通りトラブルだ。で、用件は七海 千秋と言う女性がどこにいるのか急いで調べて欲しい。頼むこっちが言うのもアレなんだが、急を要するだ、頼む」

 

 日向は電話を切ると携帯を剣崎に返す。

 

「どうだった?」

 

「了承してくれたよ」

 

「そうか。でもどうやって見つけるんだよ?それとクルルって誰?」

 

「クルルは俺の知り合いだ。で、居場所は多分だけど衛生をハッキングして見つけてくれるんじゃないかな?」

 

「ハァッ⁉︎衛生をハッキングって、どんな知り合いだよそいつ」

 

 衛生をハッキングという衝撃的な発言に剣崎は目を見開かせ驚愕する。

 

「まぁ、クルルは希望ヶ峰学園にスカウトされている奴だからな。クルルって才能が複数あるだけどその一つがハッカーなんだ」

 

「だから衛生をハッキングして七海の居場所を探し出すのか。お前鷹村さんもそうだったけど、凄い知り合いを持ってるんだな」

 

「あいつの場合は変わり者なんだけどな。とっ、来たか」

 

 突如、二人の前に通信機が現れた。

 

「うぉっ⁉︎いきなり物が現れた!てか日向は何で普通に目の前に現れた機械を耳に付けてんだよッ⁉︎普通ビックリする所だろ!」

 

「クルルの事で一々驚いてたら身が持たん。それよりも剣崎も早く通信機を耳に付けとけ」

 

「(いや、普通はビックリするだろう)これで良いのか?」

 

「そう。で、通信機にスイッチが一つあるからそれを押してくれ。押せば通信が繋がる」

 

 使い方を教えて片耳に付けた通信機のスイッチを押し、通信を入れる。

 

「クルル。七海の居場所がわかったのか」

 

『あぁ、わかったぜ。そこから5㎞離れた場所にある拉致されている。細かい所は座標を通信機に送ってやるから安心しな』

 

「よっしゃ!ならその場所を警察に連絡すれば」

 

『警察なんて当てに出来ないぜ』

 

「何でだよ?」

 

『拉致した相手が警察のお偉いさんだからな』

 

「ッ⁉︎何で警察の偉い奴が七海を誘拐なんてするんだよ!」

 

『んなもん、俺様が知れるかよ』

 

「どうすんだよ日向」

 

 額から汗を垂れ流し焦る剣崎。警察が動かせない状況でどうやって七海を助ければいいのか分からないでいた。

 

「まさか警察が絡んでるとはな。だが予想外の事態であっても、打つ手がない訳じゃない。俺たちの手で七海を救出するんだ」

 

 警察が当てに出来ないなら自分の手で救う他ない。

 

『くっくっくっ、やっぱ面白い奴だぜ。良いぜー俺様も手を貸してやる。おい、そこのお前』

 

「俺の事か?」

 

『他に誰がいるってんだ。お前にはある場所に行って、ある奴に今回の事を伝えてこい。話せば力を貸す筈だ』

 

「そんな事しないで、今みたいに通信機を送れば早いじゃん」

 

 そうすればわざわざ行かなくてもこの事態を伝えられる。だがクルルは剣崎の意見を聞くと溜息を吐いて述べる。

 

『それが出来ないから行けって言ってんだろ。兎に角、お前はそいつに会いに行け。場所はその通信機が案内してくれる』

 

「なら俺は七海がいる場所に向かう。剣崎はクルルの言われた通りにしてくれ」

 

「・・・わかった」

 

「良し、じゃあ行くぞ!」

 

 日向はクルルの案内の下で、七海の拉致されている場所に向かって行った。剣崎は日向の走る背中を呆然と見つめていた。警察が当てにならない状況で常に落ち着いて行動する日向を見ていて、日向には自分に無い何かを感じ取る。

 

「今は七海の救出が先決か」

 

 剣崎はこの気持ちを胸にしまい、七海の救出に専念を取り、通信機から指示される場所に向かい始める。

 

「ふふ、これは面白い物が見れそうだ」

 

 二人がこの場からいなくなるのを確認すると、木の陰に潜んでいた男は不敵な笑みを浮かべて姿を現す。男は木の陰から二人の話をずっと聞いていた。

 

「さて、僕はどっちの方に向かうべきか」

 

 男は日向と剣崎、どちらの後を追うべきか考えている。どちらに向かうのか決めた男は再び不敵な笑みをする。

 

「さぁ、見せて貰おうか。『才能』よりも素晴らしい物とは何なのか」

 




最後に日向と剣崎を見ていた人物。一体それは誰なのか、それは次回判明ッ!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。