話は一転、二転して、ツキヨたちは無事シナト村に着いた。ハクナの言う通りに長老と言うか、年若い竜人族の青年だった。正式役職は大僧正。彼は二つ返事で家と娘の安全を保障してくれた。
一軒の空き家をもらい、さっそく物の準備をし、近所周りをしていた。それが終わり、夕食を摂り寝た。
次の日、隣の家のショウジと天空山を上ることになったハーデ。
「お前さん方はユクモ村から」
「はい。爺さんが候補の一つに出してきたので」
「始めて来たのか?」
「はい、そうです」
「そんなに硬くならなくてもいいぞ」
「ああ、わかった」
「順応早いな」
「それより危険な時期とかはあるのか?」
「そうだな。あと三か月後にリオレウスの発情期と半年後のジンオウガの発情期だな」
「他のモンスターいないのか?」
「いるんだが、場所が遠く離れているからな。問題はないな」
話しながら近づいてくるモンスターを撃退していく二人。
エリアを全部回り終わると村に戻って行った。
「そうなの?」
「今の俺たちは人間として身体になっているからそんなことは起きないがな」
「ねえ、お父さんお母さん」
「なに?」
「私ってモンスターなの?人間なの?」
ツキヨが夕食の時、自分はどちらなのか聞いてきた。
「どっちでもいいぞ。自分が誇れるならな」
「誇れるって?意味わからないよ」
「そうね。ツキヨは私たちをどう見ているの?」
「人間かな?」
「なら、ツキヨも人間よ」
「そんな簡単に」
「まあいいじゃない。簡単に決めてしまえばいいのよ」
「難しい」
ハーデがツキヨにこう言った。
「とりあえず、人の時は人、モンスターの時はモンスターとわければいい」
「…………」
「そうね。ハーデも混乱していた時、そう言うふうに分けていたわね」
「当分、そうしてみる」
そう結論付けたツキヨ。食事を終えて、食器を片付けながら自分は明日から何をするか考えていた。
「(私はどうしよ。ユキネちゃんはギルドマネージャーになると言っていたし、稲妻くんは装飾職人をしながらモンスターに関する仕事についてみたいと言っていたけど、私だけまだ決められていないし。さすがに負んぶに抱っこは不味いし、どうしようかな?)」
自分の初恋の相手とそのライバルのことを考えながら、自分は何になるか迷っていた。
「(いっそうのことハンターになってみようかしら。一夏さんいえ、お義父さんの所で修行つけてもらうのがいいかも。ハンターってどうすればなれるのかしら。聞いてみようかしらお父さんに)」
そう結論付けると、両親におやすみと言って寝た。
寝たのを確認したハーデとレンは今後の事を話し始めた。
「あなた仕事は見つかった?」
「今回も採取の仕事をしようと思う。お前は?」
「私は花屋をやってみようと思うの。種とかはもらったし、薬草とか怪力の種なども育ててみたいし」
「確かに、なにか珍しい植物を見つけたらもってくるよ」
「楽しみに待っているわ」
二人は明かりを消して眠った。