ツキヨたちが来て、一ヶ月半が過ぎた。シナトの村人たちに受け入れられて、店も開き、二人の仕事は軌道に乗ってきたある日。
Sideツキヨ
シナト村にきて一か月半が過ぎた。村の人たちとも仲良くなって、毎日のようにお母さんの仕事を手伝っていた。少しづつだけど、家事もできるようになって今ではご飯も作れるぐらい成長した。とにかく、目標は家事を完璧にできるようになること。好きな人に振り向いてもらうなら家事もできて、胃袋も掴めるようにならないといけないし。だけど、母性はまだないかな。それは成長すれば自然ともに身につくよね?……つくよね?
お父さんには雷光虫と蝕龍虫の操り方を教えてもらっている。今できるのは体に雷と龍属性を纏って攻撃や防御にする戦い方。それと事情も知っている大僧正さまには棒術を教わっている。扱うのは難しいけど、基礎はできてきたと思う。
昔よりは強くなったと思うけど、まだまだだから逃げることを優先にしておかないといけない。同じことを二度も繰り返すほど馬鹿じゃない。
「それじゃあお母さん先に行っているね」
「気をつけてね。お母さんもすぐに向かうから」
「うん」
今日も畑に行き、収穫できる薬草とアオキノコ、少量のハチミツ。
いつも思うけど、ハンター必需品のアイテム素材って成長速度が異常に早いよね。だって、早くて三日、長くて五日だよ。本当におかしすぎる。
収穫できる物を収穫し、その場を耕して、肥料を蒔いて終わる。
休憩の合間に棒術を反復練習をする。目の前には仮想の敵がいることを想定して、上段、中段、下段、突きをする。人やモンスター、地形、その時の天気などを想定。
「すみません、道を尋ねたいのですが?」
「はい」
私より年上の女性は道を尋ねてきた。服装は綺麗な緑色をした防具を身に着けている。背中には武骨な大剣を背負っていた。
「シナト村のマカ爺の店はどこですか?」
「村に入って雑貨屋さんの二つ隣です」
「ありがとう。お礼とはなんだけどどうぞ」
「これは何の果物ですか?」
「熱帯イチゴのドライフルーツさ。甘さが凝縮した一品」
「ありがとうございます」
女性は村への道へ行った。疲れたので休憩。さっきもらったドライフルーツを食べてみた。ん~、おいしい!イチゴの甘酸っぱさがさらに濃く出ていておいしい。なんか、眠くなってきたな。少し、寝てしまおうかな。おやすみ。
「寝たわね。では、連れていくぞ」
「「「ハッ!教祖さま」」」
「予見の子、竜の巫女はこの世界に再び竜たちの世界を復活してくれるぞ!」
ツキヨがこの日から行方不明になった。
次回予告
三人の物語は一歩進んだ。当の三人が望んだものではなかった抗うことができない運命。
「これが竜騎兵」
「見つけたぞ!皆の者、被験者Rの確保!」
「巫女よ。見つけましたか?」
「はい。苦しんでいる竜はそこにいる。今すぐ行く」
「ユキネちゃん、ギルドやめてくれない?」
「え?」
また三人で居たい。苦しいと思っていた。そこへ来たのは……。
「やっと帰ってこれた。貴様ら」
「そうね」
「そうだな」
家族はどんなときでも裏切らない。
次回、○○、親を探す。アラガウウンメイ。
『ギャオオオン!!!』
お楽しみ。