これはゾンビですか?~はい、ですがこのゾンビは一般のゾンビとは一味違います~   作:憑藻大御神

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ユー登場

そして過去回


『歩 だれ?』「あたしは天才美少女悪魔男爵ハルナちゃんだ!」

「おおっ!ここがアユムん家か!」

 

俺はハルナと一緒に帰り居間を案内させて部屋に戻り鞄をベッドに放り着替えて下に降りてきた。

 

「ハルナー。手は洗ったかー」

 

降りくるとあらやだ修羅場。ハルナと家に住んでいるもう一人の少女がじとーと俺を見ていた

 

「アユム。こいつだれ?」

 

ハルナは頬杖をつきながらもう一人の少女に指を指した。

あー家にはもう一人居候が居ること伝え忘れていたな。

 

「伝え忘れてたな。この子はユークリウッド・ヘルサイズ。俺をゾンビにしてくれた命の恩人で死霊使い(ネクロマンサー)をやっている方だ」

 

紹介するとユークリウッド・ヘルサイズ、通称ユーはメモ帳を取りだしボールペンで文字を書いていた

 

『よろしく』

 

「ユーこっちは魔装少女をやっているハルナだ。よろしくやってくれ 」

 

『わかった』

 

さて皆さんにはどうやってユーと会ったか説明する必要がある。

 

はじめて俺がユーとはじめて会ったのが一年前ちょうど高校に入学してすぐのことだ。あのときはたしかゾンビになる前の日課の夜に自分が作った料理を持っていき公園で食べるのが趣味だった。

そこ、なんだその変な趣味っておもうなよ。一人寂しくテレビを見ながら毎日孤独に食べるのは俺の心が退屈&寂しいでなんかむなしくなってくるんだよ。

 

そして公園に行く途中にあるコンビニに飲み物を買いに行ったら会ったんだ運命の人に。その人はどの銀色よりも綺麗な銀髪で目はサファイアよりも蒼く澄んだ目をしていた。

 

そして、その身に纏っている紫のドレスアーマーは少女をよりいっそう際立てさせまるで漫画かアニメから出てきたヒロインとかそういうオーラを醸し出していた

 

さながら儚い姫騎士ってところか。

 

くぅ…

 

「?なんだ?」

 

どこからか鳴き声が聞こえどっかに犬でもいるのかと見回したが何もいなく不思議に思っていると、少女がほんのり顔を朱に染めメモを見せてた。

 

『お腹すいた』

 

「ん、ああ君のお腹の声か。じゃあ」

 

そう言い晩飯が入った籠を見せると少女は目をキラキラして籠を食い入るように見た

 

「一緒に食べるか?」

 

そう言いと少女はこくりと頷き立ち上がった

 

「じゃあもう一本飲み物買わないとな。一緒に買おうかお金はこっちがもつから」

 

『いいの?』

 

「ああ。こんな綺麗な子に奢るなんて男冥利につきるからな」

 

一緒にコンビニに入りジュースを買いに飲料系が置いてあるコーナーまできた。

 

「えーと。うん、普通にお茶にしよう。君はどうする?」

 

『私もそれで』

 

「あとなんか欲しい物あるか?」

 

『デザート』

 

「ん、アイスは食べている間に溶けてしまいそうだからゼリーな」

 

『わかった』

 

俺たちはコンビニを出て目的の公園に着いき

机に食べ物を広げてベンチに座った

 

「じゃあ、食べようか」

 

『うん』

 

「いただきます」

 

『いただきます』

二人同時にまずはおにぎりと手づかみでぱくり

 

『おいしい』

 

「だろ、コンビニのおにぎりの具材とかを参考にいろいろ作ってんだ」

 

少女はもくもくとおにぎりを食べる。

 

うん、なんかハムスターみたいでなんかもっと甘やかしたい感じの可愛いさだな

 

「おかずもいろいろあるからな」

 

そう言い唐揚げやら豚キムチなどをすすめる

 

少女は豚キムチを箸でつかみ食べると口にあってぱくぱくと口に次々と放り込んでいた

 

『素敵』

 

豚キムチは自信作だからな。口にあって良かった。

 

二人で晩飯をもくもくと食べること数分

 

「ふう、食べた食べた」

 

『ごちそうさま』

 

綺麗さっぱり食べ終えた後食後のデザートを食べながらあることを質問した

 

「なあ、なんで君みたいな綺麗な子が夜中に出歩いているだ?もしかして家出とかか?」

 

『違う』

 

「じゃあどうして?」

 

『たぶん観光?』

 

「たぶんって…」

 

俺が頬をかきながら呆気に暮れていると少女はこくりと首を傾げながら

 

「親は?」

 

『いない』

 

「どこかの孤児か?いやでも…」

 

『どうしたの?』

 

「いや、なんでもない。それよりも君は一人なのか?」

 

『うん』

 

ふむ、どうしようか。夜中にこんな綺麗な子が外に出歩いていたらサングラスとマスクをかぶった人かよく公園とかのすみにいる汚いおっさんが襲いかかってきそうだしな。

 

「泊まるあてあるのか」

 

『どうしてそんなことを聞くの?』

 

「どうしてって、そりゃあ君みたいな綺麗な子が夜を出歩いたら危険な目にあうからに決まっているだろう」

 

そう言ったらふいっと顔をそらされた。何故だ。

 

「で、あるのか?」

 

『ない』

 

「ふーん、じゃあ俺ん家来るか?」

 

そう言うと少女は少し考えた後さらさらとメモをかき見せた

 

『大丈夫。ありがとう』

 

「いや大丈夫じゃねぇって深夜には人さらいとかホームレスっていう強姦魔が徘徊しているんだから」

 

『それくらいなら大丈夫』

 

ええーこの子どんだけ自信あんだよ。もしかしてファンタジー的な感じの不思議ちゃんか?

 

と考えているとなんか砂場当たりに霧みたいなのが集まってきた。と思ったら霧から体が細く目のクマが目立つ男と

すらりとした張り付いた笑顔の二人組の男が現れた。

 

なんだこいつらどっから現れた。しかもなんか不気味な雰囲気だしてなんか整理的に気持ち悪い連中だな。

 

「ようやく見つけたぁ頑張って追いかけた甲斐があったよぉ」

 

「ふふ、そうだね。ようやくだ」

 

小さな声で言っているが身体強化のおかげで耳にその声が聞こえるがまるでムカデがたくさん入った壺のような気持ち悪さに言葉一つ一つがすごいぞわぞわする。よくみたら少女の方も心なしか顔が青くなっている。

 

「なあ、こいつら君の知り合いか?」

 

『違う。私を執拗に追ってくるストーカー。他のやつらよりたちが悪い連中』

 

なにそれ、これと同じなのがまだいんの?気持ち悪ゴキブリかよ。

 

「さて君そこにいる少女を渡してはくれないかい?僕たちはその少女の知り合いでね。その子の父親に頼まれたんだ。捜してこいってね。」

 

俺に声が聞こえていないと思っているのか張り付いた笑顔が特徴の男は嘘っぱちな言葉を並べ手を出した。早く渡せとばかりに。

 

「オラ!早く出せよ!!そのつはお前みたいな下等な猿が手ぇ出していい存在じゃねぇんだよ!!そいつはな俺みたいな至高の存在のもとにいるのがお似合いなんだよ!!!」

 

「こらこら」

 

「なんだ!!」

 

うわー、なんか二人の説明が噛み合っていねぇ。そう思っていると男は急に目のクマが目立つ男の腕をもぎ取った。

 

「ギャアァァァァァァァァ!!!」

 

「おい、なにしてくれてんだよ。俺言ったよな?話合わせろってなに忘れててんだよ。ああ?お前まだ力関係分かってねぇのかよ。もう一発やっとくか?」

 

腕をおさえ叫ぶ男に無表情で淡々とそれこそまるで感情のない機械もしくは石像のように言ったらこちらにむき話しかけてきた

 

「なあ君、悪いことはしないからさ。その子渡してくれない?」

 

その言葉を聞き少女は手をきゅっと握り顔をふるふると振っていた。

 

こりゃガチでヤバイな。助けたいのはやまやまだが、いかんせん相手の方が実力があるしかもこの子の前では使えないし

 

ちらりと横を見たら少女がさながら故障した洗濯機のようにがたがたと震えながら涙はこぼさなかったがガチな目でこっちを見ていた。

 

え?この子あんなに大丈夫って言っていたよな?なんでこんなに震えてんの?

 

「ああもうっ!」

 

立ち上がり少女をかばうように前に出て宣言する

 

「悪いな。この子はお前に用はないみたいだ。だからさっさとどっか行け」

 

「あれ?聞こえていなかったかな?この子の父親に返すために探していたって」

 

「ああ勿論聞こえていたさ。でも悪いな。俺の耳は他の人とは違ってめちゃくちゃいいんだ」

 

その男はぴたりと動きを止め三秒後頭をがしがしと掻いて静かな声で言った

 

「たく、とっとと渡せばいいものをどうして渡してくれないのかね?ま、渡したとしても証拠隠滅のため消えて貰うんだけどね」

 

そういい男は水を出しながら殺気を飛ばしてきた

 

「久々の刺激だな。やっぱりこの子は運命の人だな。俺にこんなにも素晴らしい刺激をくれるなんて」

 

「ああ?なに言ってやがる」

 

その言葉に笑みを浮かべながら戦闘体勢に移った

 

 

 

「ようやくの刺激だ。楽しむか!」

 

 

 




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