堕天使に愛された言霊少女   作:ひきがやもとまち

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久しぶりの更新となります。
どうしてもディオドラ編は原作展開のままだと私には使い辛かったので大きく流れを変えてしまいました。いやだと思う方もいるとは思いますが、今の自分がディオドラ編を書くにはこうするしかなかったのです。どうかご理解のほどを・・・。

今回もまたツッコミ役は、ひねくれディオさん。
今作の彼は何故かまとも気味です。


32話「ディオドラとのレーディングゲーム会場戦闘編・ギャグバージョン」

「・・・・・・着いたのか?」

 

 到着したディオドラとのレーディングゲーム会場は、だだっ広くて人っ子一人いない石造りのぶっとい柱が並んでいる場所だった。後方にはギリシャ神殿みたいなのが見える。でっけー!

 

「・・・・・・おかしいわね」

「え?」

 

 部長が言ったので俺は振り返ると、他のメンバーも怪訝そうにしていた。

 唯一いつもと変わらない無表情のままなのはセレニアだが、コイツの場合はいつも通りだしなぁ~。

 セレニアの愉快な仲間たちも思い思いの姿勢と表情でくつろいでるから違いが分からん。てゆーか、コイツ等って慌てることとかあるんかね?

 

「・・・!! 空に魔法陣が・・・アスタロトの紋様じゃない!」

 

 木場が空を見上げて異常を察知し、朱乃さんも手の平に雷を走らせる。

 

「・・・魔法陣すべてに共通性はありませんわ。ただーー」

「全部、悪魔。しかも記憶が確かなら・・・カオス・ブリゲードの旧魔王派に傾倒した者たちの使っている魔法陣だわ」

 

 ーーッ!? 部長の言葉に俺は度肝を抜かす!

 

「マジかよ! カオス・ブリゲードの奴らテロリストだからって、俺たち若手悪魔のレーディング・ゲームにまで乱入してくるのかよ! しかも、よりにもよって俺たちの試合だけを狙いすましてたみたいに!」

 

 俺は、相変わらずの運のなさに嘆きつつもブーステッド・ギアを構えた瞬間。すぐ側から聞き覚えのあるイヤな声が俺の耳元の近くでそっと囁かれた。

 

「ーーどちらも外れだ。見当違いも良いところだよ赤龍帝。運動で身体を鍛えて脳までトカゲレベルに落ちぶれたんじゃないか? そんな考えなしの不用心だと、大切な人を何度だって浚われちゃうかもしれないよ~?」

「っ!!!」

 

 ブンッ!!

 

 シュィンッ!!

 

 俺が背後にふるった右腕はテレポートで姿を消して空中へと移動した、憎ったらしいニヤケ笑いの男に躱されて空を切る。

 

「てめぇ! ディオドラァァッ!」

「ぴんぽーん。それは正解。そこだけは大正解だ。スゴいじゃないか赤龍帝、能なしの考えなしな割には良くできました。誉めてあげましょう。十点」

「バカにしてんのかテメエ!」

「そうだよ? あれ? 言わなきゃわかんなかった? やっぱり君はトカゲ並の頭脳しかないおバカさんだね~」

「!!!」

「いけないよ、赤龍帝。学生の本分は勉強なんだから、運動と戦いだけしかしてない学生生活を送られたんじゃお母さんたちが泣いて悲しんでしまう。親不孝なマネは程々にしておきなよ? 

 ーーなにしろ親って言うのは、会いたいときにいつでも会えるとは限らない存在なんだからさぁ・・・」

 

 ちっ! なんだコイツ! いきなり出てきて説教ぶっこくとか何様だよ!

 丁度いい、コイツのせいでアーシアはひでえ目に合ってきたんだから一発ぐらい殴り飛ばす口実が出来たと思えばいい!

 

「食らいやがれディオドラ! ブーステッド・・・」

「おっと、危ない。ほら、人間シールド」

「!?」

 

 こ、コイツ・・・いつの間にアーシアを!! しかも自分を護るための盾として使ってきやがった!

 

「きったねぇぞテメェ! アーシアを離せ、このクソ野郎! 卑怯だぞ!」

「いや、なんと言うか語彙少ないね赤龍帝。君もしかしなくても、国語の成績赤点だったろ?」

「う、うるせぇ! 部長たちのおかげで、今期の補修は免れたからいいんだよ!

 つーか、どういうこった! ゲームをするんじゃなかったのかよ!?」

「・・・え。この状況を見ても、まだ理解してないの? ・・・うわー・・・・・・」

「なんっだテメェ、その可哀想な生き物を見るような目はよぉーーーっ!?」

 

 いや、本当にマジで勘弁してください! 心が折れそうです! 久しく感じてなかった俺の真っ黒黒な過去の記憶が蘇りそうだからマジやめてー!!!!

 

「ディオドラ! これはどう言うこと!?」

「やあ、リアス・グレモリー」

 

 にこやかな笑顔を装って部長にも挨拶したディオドラだったが、その直後に「いや・・・これはダメだったかもしれないな」となにやら一人で納得しながら頷いて。

 

「仮にも現魔王陛下の妹君を前に礼儀を失しすぎてたようだ。改めて謝罪しよう、リアス・グレモリー王妹殿下。今日もお尻を冷やして風邪をこじらせそうな穴あきパンティをお召しですかな?」

「~~~~~~!!!!! か、関係ないでしょあなたには!

 これは私のアイデンティティに関わる重要な問題なんだから、放っておいて頂戴!」

 

 部長・・・穴あきパンティでいったい何を守ってたんですか・・・?

 ・・・って、それどころじゃなかった! 宙吊りでパンツ丸出しになってるアーシアだけじゃなく、部長にまで恥かかせるなんて、なんて事しやがるんだ!

 

「まっ、どうもこうも見たまんまなので説明する必要も本来はないと思うんだけど、君たちの場合、おっぱいと男以外のことには頭回らないみたいだし、必要なくても説明してあげる必要あるのか。あーめんどくさーい」

『・・・・・・(ムカムカムカ・・・)』

「見ての通り、ご覧の通り、我がアスタロト家は現魔王陛下及び王妹リアス・グレモリー殿下に反逆させていただきました。

 なので事のはじめに、魔王陛下の御代において大切な伝統であるレーディング・ゲームに泥を塗るためぶち壊させていただいた次第で御座います。ですので殿下方が参加しておられないゲームはゲームとして尊重し、礼儀正しく無視させていただいたのですが、御不興を被ってしまったようで恐悦至極に存じ奉り候。

 願わくばこの血迷った逆賊を誅滅の刃で首と銅とを一刀両断し、以てカオス・ブリゲードからの奇襲攻撃をご寛恕願い奉りますが、如何に存じましょうや? リアス・グレモリー王妹殿下」

「最低だわ! そしてお断りよ! そんな要求、受け入れられるわけがないじゃないの!

 ましてや、テロリストであるカオス・ブリゲードと通じた上にゲームまで穢すなんて非礼にも程があるわ! 万死に値する!

 何よりも私のかわいいアーシアを奪い去ろうとするなんて・・・・・・ッ!!」

「うん、いきなり反乱軍の頭目相手に放った台詞で私情入りまくってたね。君、本当に王妹殿下?」

「う、うううううっさい! 放っといてって言ってるでしょ!」

 

 いや、部長。さすがに今の台詞は放っておいてくれないんじゃないのかなーと・・・。

 

「では、どうあってもアスタロト家からの謝罪はお受け取りいただけないと?」

「当たり前でしょう! だいたい、今の口上のどこをどう見たら謝罪に見えるというの? あなた頭おかしいんじゃないかしら? 常識を疑うわ」

「はぁ、申し訳次第も御座いません。何分にも伝統あるゲーム会場の舞台に穴あき尻モロ出しパンティで踏み入れてくる女性の一族を主君に据えている国の貴族なものですから」

「だから! パンティのことは言わないでって言ってるでしょうがさっきから!(`Д´)」

 

 ・・・すんません、部長。俺もこんな状況ですけど、ディオドラの言葉で記憶揺さぶられて思い出しちまって集中し切れません。男の子の体が持つ生理現象なんです。許して。

 

「どうやら降伏の申し込みは拒絶される方針な様ですな。残念です。どうやら陛下の一族は、我々との戦をお望みらしい」

「ーー待って頂戴! あなたが本当に降伏の意志を持っているのであればお兄さまに私からお伝えする。だからここはアーシアを返して退いて頂戴! 今ならまだ間に合うかもしれないから!」

「お心遣い傷み入ります王妹殿下。しかし残念至極なことに、あなたにはご自身の発言に嘘偽りがないことを証明し保証する身分がない。王妹は所詮、王の妹にすぎない身の上。最高権力者の腰巾着でしかない小娘の言葉じゃあ、信用の担保にはなりえませんなぁ?」

「!!!」

 

 部長の顔が怒りに歪んだ! てめぇ!ディオドラ!なんて事言いやがるんだ!

 

「さっきから聞いてりゃいい気になりやがって! テメェは何様のつもりなんだよディオドラ! 部長に対して偉そうな口たたく資格がテメェにはあんのか!」

「魔王ベルゼブブを輩出した冥界の名門72柱の29位。アスタロト家の嫡男で御曹司ですけど、それが何か?」

「あ、いえ、何でもないですごめんなさい・・・」

「て言うかさー、口の聞き方云々について語るんだったら自分から見直そうよ赤龍帝。

 君はリアス・グレモリーの眷属で、彼女は君の主じゃん。恋人同士だかなんだか知らないけど、次期王妹殿下の夫君候補に入りたいんだったら公私の別くらいつけなよ、腰巾着に付きまとってる金魚のフン君」

「な、何だとコノヤロー!!!!(激怒)」

 

 怒る俺には興味がないのか、はたまた最初から弄ばれただけなのかディオドラはあっさりと俺から部長に視線を戻すと普段通りのニヤケ笑いを浮かべながら背後を降り仰ぐ。

 

「さて、お互い開戦前の口上は言い終えたことだし、そろそろ始めようか? 数だけはそろえてあるから、カオス・ブリゲードに迎合した大樹に寄り添うしか脳のない木偶の坊たち相手に個人の力量頼りの君たちらしく頑張って倒しまくってくれたまえよ。

 臆病で卑怯卑劣なボクは、さっさと撤退して応援しながら見物していてあげるから」

「てめぇ! どこ行くつもりだ! あれだけ大口たたいといて今更になって逃げんのか!?」

「いやいや、何を言っているんだい赤龍帝? お姫様を浚った悪い貴族は教会の中で無理矢理花嫁と式をあげるのが定番であり、お約束でもあるだろう?

 ーーあ、お約束って言葉の意味は分かるかな? 分からなかったら辞書貸すけど?」

「バカにすんじゃねぇ!それぐらい分かるに決まってんだろーが!」

「うん、まぁ当然だよね。一般常識レベルの問題だったし。むしろ分からないわきゃないって大声だして応じる方がバカらしいしガキ臭い」

「くぅぅぅっ!!!!」

 

 こいつ! この前会ったときよりも百二十パーセント嫌み度がパワーアップしていやがる! めっちゃくちゃ腹立つ!マジ殴りたい!

 

「んじゃ、これは宣戦布告と開戦を知らせる狼煙って事で。はっしゃー(ぱちん)」

 

 ぴゅんぴゅんぴゅんぴゅんぴゅん!!

 

 ーーちぃっ! ちっこい槍を大量に降らせてきやがった! 目眩ましのつもりかよ!

 

「いや、逃げ出す際に追撃されないための布石だよ。君たちが逃げ回ってる間にボクはドロンと逃げるで御座る。じゃねー」

「あ、てめぇ待ちやがれ! アーシアァァァァァァァッ!!!」

 

 俺は宙に消えていったアーシアの名を叫ぶが、返事なんて返ってきやしない。

 ・・・クソッ! 何がアーシアを守るだ! また俺は! 俺は!

 

「確かにその通りですよね。私の時に一度、今回で二度目。普通の人間だったら一回目でアウトですし、転生悪魔でも二回は多すぎます。はっきり言いますね、イッセー君。

 あなた・・・油断しすぎてるんじゃないですか?」

「傷心しているときくらい元の優しい夕麻ちゃんに戻ってくれないかな、夕麻ちゃん!」

 

 泣くよ! 俺、いい歳して号泣しちゃうよ! 泣き叫んじゃうよ! それぐっらいショックだな、初恋の女の子から可哀想な物を見る目で見つめられるのは!

 

「いえ、優しくするのと甘やかすのは全く別次元の対応ですから」

「もっとヒドいことを! 俺のガラスの心はボロボロなんだけども!?」

「浚われてったアーシアの心はもっとボロボロのズタズタになってると思われますよ?」

「そうだった!」

 

 俺は何をフヌケてたんだろう!今は冷静に目の前の敵をなぎ払うのが先のはずじゃないか! 体育会系のノリで両頬を叩いて気合いを入れ直す! ーーよしっ! 準備万端! これで俺の心はアーシアを救い出すまで折れないぜ!

 

「てゆーかさー、イッセー君。そんなにアーシアが大事だと思うなら、なんで戦場まで連れてきてんの? ゲームとはいえ、魔法撃ち合うんでしょ? 危なくない?

 あの子、人に対しては回復能力あるけど耐久力めっちゃ低そうだったし・・・死体になった後でも機能するもんなのかしらね? ヒーリング能力って」

「同感だな。敵の最も弱い部分を最優先で叩き潰すのは、戦術の基本中の基本だ。どんな阿呆だって鳥頭だって恐らくはやれるだろう。やるかどうかは本人たちの意思次第だがな。

 先ほどお前が言っていたようにテロリストがゲームに乱入してくる可能性は十分にあり得てたし、不意打ち奇襲に騙し討ちと搦め手に徹してくるカオス・ブリゲードにしてみたら勝てるかどうか分からん貴様等よりも確実に仕止められるアーシアの方をターゲットに指定するのは当然の選択でもある。

 ・・・・・・お前、本当にアーシアを守る気があったんだよな?」

「なんで本気で疑ってる目で見つめられてんだよ、傷心の俺!? 君たちちょっと厳しすぎるんですけどもぉっ!?」

 

 ヤバい! 本気で泣けてきた! 涙がガチで止まらない! 死ぬ! 死んでしまう!

 男泣きの涙の海で溺死しちゃうーーーーーーーっ!!!!!

 

 

「・・・・・・その辺で気は済みましたか、お三方。そろそろ戦闘準備に入りたいのですが?」

「「「はーい。ふざけすぎちゃって、ごめんなさーい。真面目にがんばりまーす」」」

 

 ・・・おふざけで女の子たちに弄ばれた俺、伝説のドラゴン赤龍帝っす。

 

「ちょ、ちょっと待ちなさい異住セレニア! これは悪魔貴族の間で勃発した問題なのよ! だったら私たち現魔王政権代表のグレモリー眷属が片を付けるのが筋と言うものではないかしら?」

「・・・は? グレモリーさん、なに言っちゃってんです貴女・・・」

「なぜ私までイッセーと同じで可哀想な物を見る目で見つめられなければならないのかしら!?」

「・・・・・・グレモリーさん、貴女疲れてるんですよ。ゆっくり休めば良くなりますから・・・ね?」

「その上心配されてしまったわ! 明らかに場違いすぎる人物ナンバー1の人間の少女に!」

 

 いらっしゃいませ、部長。待ってましたよ。

 負け犬の汚部屋へようこそ。

 

「はぁー・・・あのですねぇ、グレモリーさん。身内同士の汚らしい殺し合いだからこそ私たち縁もゆかりもない無関係な外部勢力に手を汚させるべき事柄なんじゃないですか」

「うっ・・・それは・・・」

「ましてや、これは内乱です。勝っても負けても犠牲が出るだけで得する者など一人もいません。こんな無意味な戦いに王族が出張ってくる必要性皆無です。引っ込んでてください」

「う・・・うううぅぅ・・・・・・・・・はい、わかりました。出しゃばってしまってごめんなさいでした・・・」

 

 弱っ! 部長弱い! 弱すぎる! いっつも名門としての義務とか言ってるからなのか、政治的な正論の前では形無しすぎるだろこの人も! いや、俺が人のこと言う資格はないんだけどね!

 

「それに今回の戦いは私たちにとって相性が良すぎる戦いですからね。貴女たちが出るよりかは手早く楽に済ませられると確信しておりますよ」

 

 え・・・。それはいったいどういう意味で・・・。

 

「こういう意味で、です。ーー斉射開始」

 

 

「《レイン・オブ・ブラッディフライデー(血の雨が降る金曜日)》」

 

 キュウイン、キュウイン、キュウイン・・・・・・。

 

 いつか見た赤い槍が夕麻ちゃんを囲むように背後の空間から生み出されていきーー

 

「一斉射、撃てっ!」

 

 ヒュンビュンビュンビュン!!!

 グサグサグサグサグサグサ!!!

 

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁっ!? い、痛い!痛い!痛い!傷が・・・刺された傷が焦げるように広がっていって死ぬより痛苦しいぃぃぃぃぃっ!!!!」

「光が! 悪魔にとって天敵である光りが雨のように降り注いできて、俺たちを突き刺しまくってくる! うぎゃあああああっ!!!!! 光の毒に身体が侵され壊されるぅぅぅぅぅっ!!!!」

「殺してください! お願いですから殺してください! あああああああ死ぬ! 死んでしまう! 死ぬほど苦しくて痛いのに死ぬことが出来なくて痛苦しくて藻掻きくる死ぬぅぅぅぅっ!」

 

 

 

 

『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』

 

 

 

 ーー悪魔にとって限定の地獄が繰り広げられていた。

 

「ふむ。久しぶりに使いましたが・・・やはり転生愛天使になったことで光属性による加護そのものは数ランクの低下が見受けられますね。もともと派手さはなくとも対悪魔殺傷能力だけは秀でていた光の槍でしたのに、今では数をそろえなくては豆鉄砲も良いレベルだなんてちょっとだけショックです」

「あはは~、レイナーレ様はまだ良い方ですよー? 私なんか黒く染まっちゃったとはいえ、元々からオリジナルのレプリカに過ぎなかったんで光属性はほとんど残っていませんからねー。

 せいぜい切りつけた傷は能力か何かで治癒しないと、やがて全身の細胞を侵し尽くして発狂しながら死ぬしかない程度までランクダウンしちゃってますもん。そっちの槍の方がずっとずっとマシですよ~♪ 光の武器としては~♪ ・・・ゼノヴィアの方は?」

「伝説の聖剣は81のパーツに解体し、再構成し、全く別の名状しがたきナニカと混ぜ合わせることで思い切って爆弾にしてしまうのが正しい使い方だと私は信じる」

「あっはっはー、親友の信仰心の捨て方が想像の斜め上いきすぎててマジ怖い」

 

 楽しそうなのに冷や汗を浮かべながら笑うイリナの笑顔が妙に寒々しく感じてしまう俺たち『堕天使の天敵、悪魔の一門グレモリー勢』・・・あれ? もしかして今の俺たちってヤバくない?

 

「敵が一種族のみで構成されているなら、後は相性が勝敗を分けます。ポケモンみたいなものですからね。バランスよく揃えていた方が強いのは当たり前。その点で私たち雑多な帝国軍は優位性を常時維持できてますので、露払いはお任せを」

「え、ええ・・・お願いするわ。・・・いいえ、お願いしますセレニアさん」

「あっはっはー。まぁ、ぶっちゃけうちの軍隊って、ごった煮でチャンポンしているだけですからねー。サムライチャンプルーも真っ青ですなー、ゼノヴィアさんや」

「私は騎士だ。どうせ見るなら聖戦士ダンバインの方が絶対的に良い。

 大空を飛び交い、命と名誉をかけて鍔迫り合いを行うワルキューレのような空飛ぶ騎兵たちがミサイルランチャーでバラバラになったときなど心が躍る!

 私は古くさい時代の神秘どもが近代兵器によって蹂躙される戦争行動が大好きだ!」

「あっはっはー、そっかそっかー。・・・こいつだけでも正気に戻せないのかしらねマジで。本当に怖い、怖すぎる。誰かタステケー」

 

 ーーこうして俺たちは、頼りになる援軍を(頼りになりすぎるのが難点だが・・・)得られたことでアッサリとカオス・ブリゲードの仕掛けていた罠である包囲網を突破。

 神殿内へと突入して行くのだった。

 

 

 待ってろよ!アーシア! 今度こそおまえを死なせたりなんかさせないからな!

 

 

 

 

「ふぉっふぉっふぉっ。・・・・・・良い尻の娘は――何処じゃ!?」

 

つづく

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