摩訶不思議アドベンチャーな世界に転生したかと思ったら一繋ぎの世界にトリップした件について 作:ミカヅキ
※某紫パンダさんを盛大にディスるシーンが多めに存在する為、ファンの方はご注意ください。
ゴォオオオオ…
屋上だけあって風が強く、服がはためき髪が舞い上がる。
「
「ああ。今、フランキー一家が
「お前が先走ってこんな屋上にいやがるから、おれたちもここに集合するしかねェだろ。」
1番肝心なところを聞いていなかったルフィの為に、ゾロとサンジがこれからの作戦を説明している。一足先にルフィと合流したジャスミンも知らなかったが、どうやら裁判所の両脇の塔のレバーを操作し、
「ロビン…。」
一向に助けを求めようともしないロビンを見て、ナミが呟く。
それを見てジャスミンが口を開こうとした時だった。
「ワッ―――――ハッハッハッハッハッハッ!!!」
品性の感じられない笑い声が響いた。
「このタコ海賊集団!!お前らが
「…権力を持たせちゃいけない人間の見本みたいな人だな……。」
言っている内容からして指揮官のようだが、良くそこまで出世出来たと感心する程だった。
(あのプライドの高そうな連中が大人しく従う程の
よっぽどバックにいる人間に影響力があるのだろうか。
それよりも気になるのは、ロビンが男の言葉に反応を見せたことである。
(“バスターコール”って何だっけ……?)
ジャスミンが記憶を探っている間にも、男がロビンに対して聞くに
20年前に“バスターコール”によってロビンの故郷“オハラ”が消えた、という言葉に対し、サンジやチョッパーも怒りの言葉を発していた。
「やめて!!!それだけはっ!!!」
「ウ~~~ウ、良い反応だぜゾクゾクする。何だァ!?そりゃ、この“バスターコール”発動スイッチを押せって意味か?えっ!?おい…!!」
「それを押せば、何が起こるか分かってるの!!?」
「ロビン。」
「ロビンちゃん…。」
いや、それともそれを感じ取れるだけの感性すら持たないのか…。
「分かるとも…!!!海賊たちがこの島から出られる確率が“
「そんな簡単なことじゃ済まないわ!!!やめなさいっ!!!」
「………んん?
ロビンの
「
「何をバカな!!味方の攻撃で消されてたまるかっ!!何言ってんだてめェはァ!!!」
「20年前……、私から全てを奪い大勢の人の人生を狂わせた……たった1度の攻撃が“バスターコール”…!!!」
「その攻撃が…、やっと出会えた気を許せる仲間たちに向けられた。私があなたたちと一緒にいたいと望めば望む程、私の運命があなたたちに牙を
再び立ち上がり、真っ直ぐに麦わら一味を見詰めてロビンが叫ぶ。
「青キジの時も!!今回のことも…!!もう2度もあなたたちを巻き込んだ…!!!これが永遠に続けばどんなに気の良いあなたたちだって……!!いつか
強い“思い”と“覚悟”が込められた叫びに、ジャスミンは言葉が見付からない。
「ロビン。」
「ロビンちゃん…。」
「そういうことか……。」
麦わら一味たちは、何故
「ワハハハハハハハ!!成る程なァ…、まさに正論だ!!」
その空気をぶち壊す下品な笑い声が響く。
「そりゃそうだ!!お前を抱えて邪魔だと思わねェ馬鹿はいねーね!!ワハハハハ!!」
「……あの
いっそのこと、このまま感情のままに
「あの
「ロビンの敵は良く分かった!」
それまで口を閉ざしていたルフィが不意に呟く。
「そげキング。」
「ん。」
(あれ?これって確か……。)
ジャスミンが
「あの
「了解!!」
(あ、やっぱり。)
「!!?は?」
仮面の男に構うこと無く、
「新兵器、巨大パチンコ。名を“カブト”!その威力とくと見よ!!!必殺…、“
ボオォウ!!!
放たれた弾は瞬時に燃え上がり、その名の通りに“火の鳥”の姿を
ドゥン!!
そして、その狙いは外れること無く、世界政府を象徴する
「さすが。パチンコであんなに正確に狙い撃つなんて……。」
「………!!!」
「………まさか。」
感嘆の声を漏らすジャスミンとは対照的に、仮面の男は動揺のあまり言葉にならず、ロビンでさえ目を疑っていた。
「あ……、ああ!!………あいつらやりやがった…!!
「やりやがったァ~~~~!!!!」
「海賊たちが…!!!“世界政府”に宣戦布告しやがったァ~~~~~!!!!」
その
「正気か貴様らァ!!!全世界を敵に回して生きてられると思うなよォ!!!!」
「望むところだァ―――――――――――っ!!!!」
予想外の出来事にテンパりながら叫ぶ仮面の男に、ルフィが凄まじい気迫でもって叫び返す。
その瞬間、膨れ上がったルフィの気に、ジャスミンは一瞬ピリッと肌が
まだまだ
(これから“化ける”だろうな、ルフィくん…。)
何だかそれがとても
「ロビン!!!まだ、お前の口から聞いてねェ!「生きたい」と言えェ!!!!」
「…ロビン!」
「ロビンっ!!!」
ルフィの叫びを受け、麦わら一味が
「生ぎたいっ!!!!…!!!私も一緒に、海へ連れてって!!!」
そして、ロビンもそれに
その答えに、ルフィが不敵な笑みを浮かべたのが見えた。
その時だった。
ガコン…
ゴゴゴゴゴゴ…
重々しい音と共に、
「
「あいつら、上手くいったみてェだな。」
「あまり無茶して、ケガして無ければ良いんですけど…。」
チョッパーとサンジに続き、フランキー一家を思い浮かべながらジャスミンが呟く。
「ム…。
ガタガタと震えながら
「早く下ろせ。」
「悪そうな顔…!!」
完全な悪人顔で戦いを待ちわびる者、そしてそれを呆れたように見詰める者など、良くも悪くも個性的な面々である。
「ぎゃあああ、来んなー!!!」
「……ルフィくん、あの
情けない悲鳴を上げる仮面の男を見て、ジャスミンが指を鳴らした。
「おう。行くぞ!!!!」
ボキボキ、とルフィもまた好戦的な笑みを浮かべ指を鳴らす。