摩訶不思議アドベンチャーな世界に転生したかと思ったら一繋ぎの世界にトリップした件について 作:ミカヅキ
本来もっと進む筈でしたが、意外と長くなった為一旦切りました。
来週から割と忙しくなる為、急いであげましたが、次回更新はいつになるやら…。
何となく入る前から嫌な予感はしていたのだ。100人以上を収容する
ジャスミンたちが会場の中へと入った時、そこは静まり返っていた。
「悪いお前ら……。
パキポキと拳を鳴らすルフィから、その周辺に倒れた
そして血だらけでゾロに抱えられているチョッパーを見付けた。
「チョッパーくん?!」
「チョッパー?!」
「おいチョッパー!一体どうしたってんだよ!」
慌てて駆け寄るジャスミンと、それに続くナミとウソップ。
一体この短時間で何があったというのか。
――――――その、わずか3分前。
会場内は、16時を過ぎてもオークションが始まらない事にざわついていた。
「一体、いつまで待たせるアマス!もうとっくに時間は過ぎているアマス!!」
「も、申し訳ありません!ただいま確認に行っておりますので、もう少々だけお待ちを……!」
その目の前で、膝を付いて床に頭を
最初は演出かと思ったものの、何の連絡も受けておらず他の従業員も姿を現さない。慌てて会場内にいた衛兵に目配せして確認に行かせているところだった。
このオークション会場で働き始めて数年経つが、こんなアクシデントに
冷や汗をかきながら、男がひたすら
ドッカアァアアアア……………ン!!!!!
「ぐふぇっ!?」
音を立てて、天井が崩れ落ちたのは。
「いったい、何事だえ!?」
突然の出来事に、それまでは男の言い訳を
「…?!チャルロス!!」
そして見たのは、ちょうど会場に入ってきた、自身の息子であるチャルロス聖が天井から落ちて来た
「チャルロス兄様――――――!!」
シャルリア
「いてててて…。うぉっ!?大丈夫かお前!?医者――――――!!っておれだ―――――!!」
自身が誰かを下敷きにしていたらしい事に気付いて、慌てて
「イタタタ…。イヤ―――、死ぬかと思いました。……って私、もう死んでますけど。ヨホホホホッ!!」
「ったく、いきなりなんなんだよ…!」
ガラガラと
怒りの余りロズワード聖とシャルリア
「チョッパ―――――!ブルック、ゾロ―――!!」
そんな中ステージから響き渡った声。
「!」
「…あれが“麦わら”。」
ステージ
「お!いたいた!お前ら無事だったか―――!!」
仲間を見付けた事で、笑顔で歩み寄るルフィだったが、それを阻止するかのように一発の銃声が響き渡る。
ドォンッ!!!
「え‶………?」
わたわたとチャルロス聖の応急手当をしていたチョッパーの体が
「おい?チョッパー?」
最初に異変に気付いたのはゾロだった。
ドサリッと倒れ込んだその小さな体に立ち上がって駆け寄ろうとするが、それよりも早く続け様に放たれた弾丸にそれは
ドンッ!
ドドンッ!!
その
「チョッパ――――――ッ!!!」
「チョッパー!!?」
ルフィが叫び、ゾロがその体を抱き起す。
「
撃ったのはロズワード聖。
「テメェッ!!?」
急いで止血を
ゆっくりとロズワード聖に向かうルフィの姿に、ゾロの次にその意図を悟ったのは、見物していた海賊たちだった。
「麦わら屋…?まさか…。」
「本気か!?」
トラファルガー・ローと“キャプテン”キッドが
そして、次第に他の客たちの中にも徐々にそれに気付き始めた。
「何する気なんだ、あいつ…!?」
「冗談だろう…!?」
察しの良い人間が
「すぐに“海軍大将”と“軍艦”を呼べ!!!この世界の創造主の
ドンッ!!
ドンッ!!
再び放たれた弾丸は、真っ直ぐにルフィへと向かうが、それが当たる前にルフィの姿が
そして次の瞬間――――――、
ドゴォン!!!
瞬時にロズワード聖の目の前に現れたルフィの拳が、的確にロズワード聖の左
そしてその直後、ジャスミンたちが駆け付けたのである。
「お、お父上様まで…!!!お前たち!何をグズグズしているアマス!さっさと奴らを捕えるアマス!!!」
「は、はい!!!」
怒りに顔を
「
「逃げろ外へ!!!」
「キャ―――――――――!!!」
「貴様ら、生きてここから出られると思うな!!」
「海賊共を逃がすな!!」
オークション会場内にいた衛兵たちと、
「ナミ、コイツを頼んだ。」
「一体何があったってのよ!?」
「おい!それより早いトコ医者に
ナミとウソップが慌てる中、重傷ではあるが
「見たとこ急所は外してる。今すぐ容体が悪化する事は無いだろうけど、あんまり動かさないであげてね。」
言い置いてジャスミンが出入り口へと歩みを進める。
「お、おい!ジャスミン?!どこ行くんだよ!!?」
「海兵に囲まれたら
ウソップの問いかけにも振り返る事無く、手だけ振って答える。
━その頃、聖地マリージョア━
海軍本部の1室で、頭を抱える男がいた。
アフロヘアに無理やり被った何故か上にカモメを乗せた“
現海軍“
「……またあの
「はっ!“
センゴクの怒声に、後ろに
「あれ程の実力者が何故あんな
胃の辺りを抑えて悲痛な声で叫ぶセンゴクに、後ろに
しかし、職務を
「情報では“麦わらの一味”と“中将殺し”に加え、海賊ユースタス・キッドと仲間数名、更にトラファルガー・ローとその仲間数名。賞金首は14名まで確認。――――内6名は“億超え”のルーキーです。
表向きは公認していると公言出来ない“
因みに、“
その為、残っていたのは会場内にいた衛兵たちのみで、彼らも既にルフィたちによって片付けられている。
「――――とにかく、
「――――何か要求はあるのか?」
「いえ、今の所は…………!!」
取り
「――――何がどうあれ、世界貴族に手を出されて我々が動かん訳にはいかんでしょう。センゴクさん…………。」
そんな中、それまで同じ部屋にいながらも口を出さなかった男が、ソファから立ち上がりながら口を開いた。
「
「わっしが出ましょう。すぐ戻ります。ご安心なすって。」
3m近い長身にストライプ模様の派手なスーツにサングラス。お
本来ならば、海賊たちの
「気を抜くんじゃないぞ。
「…
真剣に忠告してくるセンゴクに、
普段
歴戦の
ケイミー救出済みでハチが撃たれるフラグも折れているので、ルフィがそれだけ怒る理由を模索したところ、チョッパーがかわいそうな事態に…(汗)
作者はチョッパーが大好きです!!!ゴメンね、チョッパー!!