キャラ的には間違いなく最悪なのですが個人的には最後まで自分の野望を曲げずに死んでいく悪は結構好きですね。
エグゼイドの今後にも大きく期待しています。
放課後になり、教室には机で囲んだリングが出来ていた。
教師陣や生徒たち、そしてシロがリングの外側から対峙する二人を見ていた。
「勝負はこのリングの中で行ってもらうよ。リングの外に出たら負け、死んだら・・・もちろん敗けだ。」
シロが簡単なルール説明をし二人は承諾するように頷いた。
「では、死合い・・・開始」
「ニュアッ!?」
シロの開始の合図と同時に殺せんせーに向かいナニかが襲い掛かった。
後退し避けた殺せんせーであったがそのナニかを見た瞬間、動きを止めた。
「あ、アレってまさか・・・・」
「ウソだろ?」
生徒たちもナニかを見て驚愕した。それは、とても見馴れたものだった。 そして、有り得ないものだった。
「は、リアリ〜〜・・・マジで?」
郷も余りの事につい声を漏らす。
そんな中、クリムだけは自分の立てた仮説が正しかった事を知った。
『やはり・・・・そうだったか・・』
その場の全員が驚愕したナニか、それはイトナの頭から生えた無数の触手だった。
「分かっただろ?確かに親は違う、生まれも違う、血も繋がってないけど君たち二人は確かに兄弟だよ」
「・・・・・何処だぁ・・・その触手・・何処で手に入れたぁ!!!」
その時の殺せんせーの顔は今まで見たことのない程どす黒くその殺気で窓ガラスが悲鳴を上げている。
「おやおや、怖い顔だねぇ何か嫌な事でも思い出したのかな?」
「シロさんどうやら貴方には聞かなくてはならない事があるようです」
「無理だよ。ここで死ぬからね」
シロの服の裾が光ると殺せんせーの動きが一瞬止まった。その隙を見逃さずイトナの触手が振るわれる。
触手が当たる直前に動けた殺せんせーだったが避けきる事ができず1本の触手が破壊された。
「君の事はよく知っているよ。この光線を当てれば動きが一瞬止まることも、触手を破壊されるとスピードが落ちることもね」
シロの言ったとおり触手を破壊された殺せんせーの動きは僅かに遅くなっていた。
もっとも、すぐに再生したためその変化に気付けたのは郷だけだったが。
シロの光線とイトナの触手、このコンビネーションは徐々に殺せんせーを追い詰めていく。
地球を破壊しょうとしている生物を追い詰めている。本来なら喜ぶべき事なのだが、生徒たちの表情は優れない。
皆が思っていたのだった後から来た誰かじゃなくて自分たちで殺したいと。
何人かの生徒は悔しそうに対殺せんせーナイフを握り締める。
「さて、イトナそろそろ終わらそうか」
「ああ・・」
イトナの触手が一つにまとまり殺せんせーに迫る。躱そうとする殺せんせーだがシロの光線がその動きを遮る。
「ニュアァァァ!!?」
リング内の床が破壊され教室に粉塵が舞う。強力な一撃は間違いなく殺せんせーを貫いたと誰もが思った。
しかし、イトナの触手は殺せんせーの横に逸れていた。しかも良く見てみると触手の一部が破壊されている。
「なっ・・なにが?」
流石のシロも動揺を隠せていなかった。殺せんせーを見てみれば服の上から対殺せんせー用ナイフを持っていた。
実は、イトナの触手が当たる直前、殺せんせーは比較的近くに居た渚の握り締めるナイフを拝借しイトナの触手を受け流したのだった。対殺せんせー用のナイフは当然、イトナの触手にも有効でありナイフに触れた触手はその表面を破壊され起動がズレたのだった。
「イトナ君、君は確かに強いですが今日は先生の勝ちですね」
動揺したイトナを捕まえた殺せんせーはそのまま窓から外に投げた。
イトナは窓を突き破り外に投げ出された。
「E組で皆さんと一緒に学びなさい。そうすれば君は強くなれますよ」
「まけた・・俺が・・・・俺は・・弱いのか?・・・・俺はっ!弱くない!!!」
まるでイトナの叫びに共鳴するように触手が蠢く
たが、シロが首筋に針のようなものを打ち込むとイトナは崩れるように倒れた。
「すいませんね。この教室に入るにはまだこの子の精神が安定していなかったみたいだ。暫くはこちらで教育を続けることにするよ」
「待ちなさい!シロさん貴方には聞きたいことがっ!?」
殺せんせーがシロに触れた瞬間、殺せんせーの触手は破壊された。
「この服は対殺せんせー性質の物で出来ていてね。あなたは触れることは出来ない。それではまた、近いうちに・・・」
イトナを抱え去っていくシロを殺せんせーはただ黙って見送るしか出来なかった。
「////ああ〜〜〜恥ずかしい・・・・////」
殺せんせーは真っ赤な顔を触手で隠すように覆っていた。
生徒たちが二人の戦闘で壊れた教室を修復しているなか、殺せんせーは先程の自身の態度に今更ながら羞恥心を感じていた。
「先生あんなキャラじゃないのについ、シリアスな感じになっちゃって〜〜〜///」
「スゴイ真剣だったものね、『何処で手に入れたぁ〜〜!その触手を〜〜!!』って」
「ニュアアアァァァァ〜〜〜!!!言わないで〜〜〜!!!!」
狭間の更なる追い討ちに殺せんせーのライフは限界寸前だった。
「殺せんせー・・・そろそろ教えてくれない?殺せんせーのことを・・」
「・・・渚君・・わかりました。教えましょう先生の正体を・・・実は先生は・・・・人工的に作られた存在なんです!」
・・・・分かってるよ・・全員が思った。そもそも殺せんせーの様な生物が自然に生まれるわけが無い。宇宙人でも無いとしたら後は誰かに造られたに決まっている。
今更何言ってるんだと全員があきれていた。
「リッ!・・リアリィーーーーー!!?」
約一名を除いてであるが・・
「殺せんせー・・・アンタ・・誰かに造られたのか?」
「いやっ!何今更言ってんのよ!当たり前じゃない、馬鹿なの!?
「えっ!みんな気づいていたのかよ!?」
郷の問いに隣にいた速水は元よりクラスの全員が頷いた。
「マッマジで・・」
「ニュ!?結構、衝撃の事実なのに!!」
「僕たちが知りたいのはその先ですよ。何で地球を破壊しょうとしているのか、何で僕たちの先生になったのか、教えてください」
「・・・・今は話す時ではありません。どちらにしろ、来年の3月までに私を殺せなかったら君たちは地球ごと終わりなのですから。逆に私を殺すことが出来たらその後、私の事を調べれば良い。答えを知りたければ私を殺しなさい」
殺せんせーのその言葉で速水たちは改めて決心した。強くなろうと、誰にも譲らない、殺せんせーは自分たちの手で殺そうと。
「気づかなかったの・・俺だけ?・・・俺だけ馬鹿ってこと?・・・」
そんな中、一人取り残されていた気分になった郷は教室の隅で体育座りをしていた。
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