暗殺教室・その転校生、未来人で、仮面ライダー!   作:真田丸

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エグゼイド最終回、良かったですね!
一話の冒頭及びオープニングのシーンをうまく取り入れた最終バトルは本当に良かった!

最後は初期の通常フォームのライダーキックで決める展開は燃えますね。
来週から始まるビルドにも期待です。



夏のオアシス

椚ヶ丘学園ではいかなる環境においても快適に勉強できるようにすべての教室に冷暖房が設置されている。

が・・・それはあくまでも本校舎での話である。E組の旧校舎にエアコンは愚か扇風機さえも置いていない。そして現在は7月、夏である。早い話が・・・

 

「あち~~~~~いいいいぃぃぃ」

E組は夏の暑さに完全に負けていた。

 

ある者は下敷きを団扇代わりに仰ぎある者は濡らしたハンカチを首に当てている。

殺せんせーもグニャ~~という音が聞こえてきそうなほど教卓にもたれ掛かっている。

 

「こんなんじゃ授業に集中なんてできね~よ」

「殺せんせ~・・北極にでも連れてってよ~~」

「何を言っているのですか!夏と言うのは暑いモノなんですよ良い歳の若者たちが情けないことを言うものではありません!!・・・ちなみに先生は放課後、成層圏に涼みに行きますが・・・」

「「「ずっけ〜〜〜!!!」」」

 

「なあ、郷ぉ〜シフトカーに涼しくしてくれるヤツって居ないのか?」

藁にもすがる思いで菅谷が郷に聞くとその手があったかと言わんばかりにみんなの期待の視線が集まる。が・・・・

 

「ムリムリ、今、丁度出払ってるんだよ」

机にうつ伏せのまま力無く郷は手を振る。

 

小さな希望が断たれ全員の気持ちが沈む。

 

「で、でも今日からプール開きだから楽しみだよね!」

そんな空気を変えようと倉橋が笑顔で立ち上がる。

 

「何言ってるんだよ。俺たちE組にとってはプールの時間は地獄になるんだぞ」

「どういう事?」

杉野の言葉に疑問を持った茅野が聞く

 

「プールは本校舎にしかないからこの炎天下の中を歩いて行かないとならないし、帰りはプールで疲れている身体であの山道だぞ。まさに地獄の行進だろ」

「うわぁ〜それは嫌かな?」

その光景が頭に浮かび上がり茅野はひきつった笑みを浮かべた。

「「「はぁ〜〜〜〜・・・」」」

 

「にゅ〜・・いけませんね。これでは授業になりません。仕方ない、皆さん水着に着替えて裏山の沢に行きましょう」

 

――――――――――――――――――――――

 

殺せんせーに言われるまま水着に着替えた生徒たちはその上にジャージを羽織り裏山を歩く

 

「裏山に沢なんてあったのね」

「ああ、そう言えばこの前速水が用事があるって言って先に帰った日に千葉と訓練の途中で見つけたっけなぁ」

「沢と言っても足元が浸かるような小さな奴だけどな・・」

 

「さあ着きましたよ」

数分歩いたのち、木々の間から見えてきたのは郷や千葉が言っていたような小さな沢では無かった。

そこには川から流れる豊富な水が大きく広がった空間にたまり25mコースまで完備された立派なプールがあった。

「昨日のうちに周りの整備を終わらせておきました。その後一晩掛け水を貯め終え後は・・・一秒でプールに到着ですよ」

「「「「「いやっほぉーーーー!!」」」」」

殺せんせーが言い終えると同時に生徒たちは一斉にプールに飛び込んだ。

 

 

 

プールに飛び込んだ生徒たちはそれぞれ思い思いに遊び始めた。

 

速水は矢田や岡野、片岡といった数人の女子達とバレーボールを始めた。

「ほら凛香!頼んだわよ!」

「任せて!」

 

岡野のトスしたボールに合わせタイミングよくジャンプした速水はそのまま倉橋と片岡の間に打ち込んだ。

ボールは狙い通りに二人の間に飛んでいき水面に激突した。

「あっ!?」

 

ボールは水面と激突したと同時に大きく跳ねプールの外、茂みの中に消えていった。

 

「ごっゴメン!すぐに取ってくるわ!!」

 

打った責任から率先して取りに向かった速水が茂みに入るとボールはすぐに見つかった。

 

だが、速水の視線はボールでは無くその側で倒れている三脚付きのカメラに向かっていた。

恐らく飛んできたボールが当たり倒れたのだろう。なら何故こんな所にカメラが設置されていたのか?

答えは明白だ。盗撮のため、しかもカメラ位置から狙いは自分達だ。

では誰が?盗撮と言えばクラス内では二人の該当者がいる。そして最後のピースはすぐそばにあった。

 

 

 

速水の視線の先にはいそいそとその場を離れようとするミニカーサイズの白いバイクがある。

自然とボールを持つ手に力が入る。

プールを見ると男子たちが25メートルコースで競争していた。

その中の一人、先頭を泳ぐターゲットに標準を合わせ構える。

ボールを顔の少し上の位置に上げ渾身の力で押し出す。

直線の軌道を描きボールは飛んでいく。そして、ターゲットがゴールし動きを止めた瞬間

 

「しゃっあ!俺のかっギブオッ!?」

 

顔面にボールをめり込ませ水面に浮かぶターゲットを確認し速水はゆっくりと近付いていく。

 

 

 

「ごっ郷!大丈夫かよ!?」

 

前原と木村が水面に浮かんだ状態の郷に駆け寄る。顔にめり込んだボールを外した郷は怒りの表情で周りを見渡す。

 

「誰だよ!人の顔面に無駄に強烈な一発撃ちこんでくれたのは!!」

「私だけど何か文句あるかしら?」

 

背後から聞こえてきたのは氷の様に冷たい声だった。耳に入った瞬間夏の日差しによって暑かった身体が凍えるほどの寒さを感じ始めた。

良く見ると先程まで自信を心配していた前原たちも顔を青くし少しずつ離れていくのが分かる。

ギ・ギギギ・・と古いブリキ人形のように後ろを振り向くとそこには岩場からまるで汚物を見るかのような目で見降ろす速水が居た。

その両手には郷が最近新しく買ったばかりの防水カメラとシグナルマッハが握り潰されかけていた。

「何か言い残すことは?」

「そ・・・ソーリーソーリ、髭ソーギブシュ!?」

 

軽いジョークでその場を乗り切ろうとした郷の顔面に今度はカメラとシグナルマッハがめり込み再び水面に浮かんだ。

 

ピピー!

「速水さん!暴力はいけません!」

 

そこに足の長い椅子に座った殺せんせーが笛の音と共に注意する。

渋々といった風に速水が返事をすると続いて触手を伸ばし郷の顔に納まっているカメラと少し離れた所にいる岡島のカメラを盗る。

 

「郷くんに岡島くん!プール内は撮影禁止です!木村くんもプールサイドは走らない様に!転んだら危ないですよ!」

 

更に潜水勝負をしていた中村と原、泳がずに本を読んでいる狭間と次々と生徒たちを注意していく殺せんせーに全員が想った。

 

((((小うるせ〜〜〜))))

せっかくプールで上がった好感度がまた下がってしまったことに気付く事無く上機嫌に笛を吹く殺せんせーであった。

 

「もぉ〜〜せっかくのプールなのに堅いことばっかり言う殺せんせーには・・こうだ!」

 

倉橋がほんの軽い気持ちで殺せんせーに水をかけた。

すると・・・

 

「きゃぁん!」

「「「「・・・・・はっ?」」」」

 

気色の悪い声を上げながら殺せんせーは避けた。

あまりに予想外の反応に生徒たちの動きが止まる。

 

それを見たカルマが殺せんせーの座る椅子の脚を掴み大きく揺らす。

 

「にゅあぁ〜〜〜!!!カルマくん!揺らさないでぇ〜〜!!落ちる!落ちるから〜〜〜!!」

 

そのあまりの慌てぶりに生徒たちは一つの可能性に行きついた。

 

「えっと、殺せんせーってもしかして・・・水苦手?」

 

磯貝が呟くと殺せんせーは誤魔化すように口笛を吹き始める。

 

「い、いいえ〜別に水を浴びると触手が水を吸って動きが悪くなるとか無いですし〜〜」

 

誤魔化そうとしているのだろうがはっきり言って逆効果だ。

意外なところで発覚した殺せんせーの弱点、これからの時期水辺に連れて行く口実を作るのは簡単だ。

うまく行けばこの夏に殺れるかもしれないそんな考えが生徒たちの頭に過った。

 

 




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