仮面ライダービルド、中々良かったですね。
まだ一話ですが今後の展開に期待が持てます。
ライダーキックも個性的なエフェクトでしたしデザインも結構好みです。
次回の放送が楽しみです。
深夜、二つの影がE組校舎のある裏山にいた。
二人の内の一人はプールを探るような視線で観察する。
プールの広さ、周囲の岩や木の数、上流から下流まで見て回る。
「うむ、なるほどそれなら・・・」
しばらく考え込むとニヤリと笑い空に浮かぶ三日月の見上げる。
「となると、内部からの協力者が必要だね。あと・・・腕の良い傭兵が・・」
E組に専用プールができて数日、郷はその間何度も撮影を試みるがその度に速水や片岡に見つかり説教と制裁を受ける。
だが、決して諦めることはなく今日もプール前の休み時間にカメラの設置場所を探しに来た。だが、いざプールに着くと・・
「なっ・・・!なんじぃぃやっこりゃぁぁぁ!!?」
プールは何者かによって無惨にも破壊されていた。
周囲の岩にはスプレーによって書かれた幼稚な落書きがされ、休憩用のチェアーは強引に折られプールの中には無数の廃材が投げこまれている。
ゴミが大量に浮いているプールはお世辞にも入りたいと思えるものではなかった。
そこへ他のE組の面々もやって来る。どうやら郷よりも前にプールの異変に気づいた誰かが呼んだらしい。
「ひで〜」「誰だよこんな事したの・・・」「これじゃぁ泳げないよぉ」
みんなが口々に正体不明の犯人に文句を言う中、少し離れた位置でその様子をニヤニヤしながら見ているグループがいた。
「あ〜あ〜こりゃ〜もう泳げね〜な」
「ま、良いんじゃね?プールとかダルいしさ」
それは、寺坂を筆頭とした吉田、村松のE組きっての不良グループであった。
そんな三人の態度に誰もが疑いの目を向けるが暴力に置いては間違いなくE組トップクラスの三人に誰も文句を言えなかった。
「お前らかぁぁぁぁ!!!こんな事したのは!!せっかく絶対にバレない撮影スポットを見つけたのに・・・どうしてくれんだぁぁぁぁ!!」
バカを除いては・・・・
バカ(郷)は血の涙でも流すのではないかといった勢いで詰め寄ると寺坂の胸ぐらを掴み前後に激しく揺らす。
「知るかよ!!大体俺たちがやったて証拠でもあるのかよ!?」
「俺の勘が言ってるんだよ!俺の勘は当たる!」
すると口論を続ける二人の間に殺せんせーが現れる。
「止めなさい郷くん、犯人探しなんてする必要はありません。これぐらいでしたら・・・」
一瞬殺せんせーの姿が来たと思ったら壊されていたプールの一部がキレイに修復されていた。
「この様にすぐに元通りになります。ですから皆さんも犯人を探す必要はありませんよ」
生徒たちが返事をすると満足気に殺せんせーも微笑んだ。
するとそこに数台のシフトカーを連れたクリムがやって来る。
『殺せんせー、次の授業もあるだろう?残りはワタシ達に任せてくれないかね』
「おやクリム先生、よろしいのですか?」
『OFCOURSE任せたまえ』
クリムの指示のもとダンプ、ミキサーを中心にシフトカーは動き始めた。
「では、ここはクリム先生たちに任せ私たちは教室に戻りましょう」
「いや~良かった良かったたたたた!!痛ッてぇよ!」
それを見て殺せんせーに続いて生徒たちも教室に戻っていく、郷も付いて行こうとするがその肩を誰かがすごい力で掴み止めた。
「何そのまま行こうとしてんのよ・・・」
「・・ゲッ!」
振り返ると速水を筆頭に大変すばらしい笑顔の女子たちが居た。
その笑顔の奥に見える怒りのオーラが見えた郷は数秒前の自分の言動を思い出した。
〔せっかく絶対にバレない撮影スポットを見つけたのに・・・どうしてくれんだぁぁぁぁ!!!]〕
「あ~~~・・・・・・じゃあ俺、先に教室行ってるんで!!」
「「「待ちなさぁぁい!!!」」」
いつも以上のスピードでその場から逃げ出す郷を女子たちが追い掛けていく。
その光景を笑って見送る殺せんせーや他の男子たちと違い寺坂は面白くなさそうに舌打ちした。
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寺坂はイラついていた。このE組は落ちこぼれの集まり、全員が自分の人生を諦め毎日を適当に過ごしていた。だからとても居心地が良かったのだ。それがあのタコ(殺せんせー)が来てから変わった。
周囲は成績が少しづつ上がっていき今までとは比べ物にならないぐらい生き生きと授業を受けている。
しかも最近はプールまで出来環境も良くなってきた。だからこそ気に食わなかった。
最初は自分と同じように反発していた生徒もいたが徐々に今のE組を受け入れている。
つい今も殺せんせーの補習を受けて成績が上がったと喜んでいた村松を八つ当たり気味に殴ったところだった。
イライラしたまま教室に入ろうとすると。
「うおおぉぉぉ!スゲーリアルだ!!」
中から吉田の興奮した声が聞こえた。
入ってみるとソコにはプールに投げ込まれていた廃材で作られたバイクに跨がる殺せんせーがいた。
「ヌルフフ〜〜先生は漢の中の漢ですからね〜こういう物にも興味はあるんですよ」
家がバイクである吉田はそのあまりにリアルな出来にすっかり夢中になっている。
仲間がどんどん今の教室に染まっていく、寺坂のイライラは頂点に達しようとしていた。
怒りに身を任せバイクを蹴り壊す。
「にゅあぁ~~~!!?」
一瞬で無残な姿に変わった自身の傑作を見て殺せん背は絶望の叫びをあげる。
「ちょっと寺坂くん!酷いじゃないのよ!!」
「見ろよ漢の中の漢の殺せんせーが泣いちまったぞ!」
周囲から非難の声が飛び交う。それがますます寺坂のイラつきを加速させていく。
「うっせ〜んだよ!!どいつもこいつも!!」
ポケットから取り出した小さな缶を床に叩きつけると小さな破裂音と共に煙りが教室に充満した。
突然の事に生徒たちは悲鳴を上げる。
そんな中、教室から出ていこうとする寺坂を殺せんせーが止めた。
「寺坂くん!いくらなんでもやりすぎですよ!!」
「うるせんだよ!!いきなり現れやがって気持ち悪~いんだよてめぇ~!!さっさと消えろバケモンが!!」
これまで溜まった怒りを爆発させるかの様に叫びながら肩の触手を振り払い寺坂は教室から出ていった。
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翌日、寺坂は教室に来ず昼休みを向かえた。
「グス、うう、うう〜〜グス」
その日殺せんせーは朝から泣いてばかりだった。今も教室で生徒たちと一緒に昼食を食べているがその目からは未だに涙が流れている。
「殺せんせーよぉ。いい加減元気出せよなぁ」
「幾ら寺坂くんに拒絶されたからってさ気にする事ないよ」
「いえ、これ涙ではなく鼻水です。朝からどうも止まらないんですよ」
よく見てみると目のとなりに小さな穴があり水はそこから出ていた。
「「「「紛らわしいな!!!」」」」
「ぶえっくしょん!!ズ〜〜」
そして教室にはもう一人似たような症状の者がいた。
「ちょっと郷!こっちに飛ばさないでね!」
速水と千葉と共に放課後の訓練の予定を考えながら昼食を食べている郷であった。
郷も殺せんせーと比べると軽い方であるが朝からクシャミと鼻水が止まらず常に手元にティッシュ箱を置いていた。
「ああソーリーソーリー、どうも止まんないんだよなぁ〜風邪でも引いたかな律どうだ?」
スマホを取り出し話しかけると画面に律が現れた。
『郷さんの手から伝わる体温、心拍数、血流の流れからは郷さんは健康そのものと分析できますが・・・』
「だよなぁ〜俺もとくにダルいとは感じないしなぁ」
因みに何故郷のスマホに律が居るのかと言うと、もっとクラスのみんなと親密になりたいという律の願いを郷が聞きクラス全員のスマホにデータをインストールできるように郷が改良した通称【モバイル律】である。
「しゃ~ない、ちょっとクリムの所行って来るな」
残りの昼食のドーナッツを咥え郷は教室から出て行った。
そして入れ替わるように教室に入って来たのは今日一度も顔を出していなかった寺坂であった。
「寺坂くん!よく来てくれましたぁ!!もう来てくれないのかと思って先生不安で不安でぇぇぇ!!」
歓喜のあまり寺坂に抱き着く殺せんせーであったが相変わらず鼻水を出し続けているため寺坂の顔は鼻水だらけになった。
だが昨日とは打って変わって寺坂は怒鳴り散らすことはせず殺せんせーの服で鼻水を浮くと手に持った銃を向けた。
「もうテメェの教師ごっこもお終いだ覚悟しろよバケモン今からお前を殺してやるよ」
「おや、先生に挑むのですか?良いですよではそれが終わったら先生と昨日の事に付いてゆっくりと話をしましょう」
殺せんせーは余裕の表れかシマシマの顔で笑う。
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その頃、郷は職員室にてクリムに自信の体調について相談していた。
『う~む・・・特に体は問題なさそうだがねぇ。そもそも君は風邪をひくような体ではないだろ?』
「そ~何だけどなぁ・・・・」
その時、裏山の方から大きな爆発音がした。
「なっ!何だぁ!!」
慌てて窓から裏山を見るとプールの方角から土煙が上がっているのが見えた。
『あれは、プールの方か!?』
「くっそ!ロイミュードか!?」
郷は窓から飛び出るとそのまま一直線にプールへ向かった。
最近サブタイトルがいい加減になって来たので近々統一制を持ったモノに変更しようと思います。