暗殺教室・その転校生、未来人で、仮面ライダー!   作:真田丸

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しばらく投稿が止まっていた間にビドルは一気に進展しましたね。
特に青羽を殺してしまった時の戦兎は見ててとっても辛かったです。
ですがだからこそTVの前の子供たちに命を奪うという事がどういう事なのか理解させられるんだと思えました。

ビルドにはこのままの作風を最後まで是非通してもらいたいです。


島の時間

大海原を突き進む船の上でE組生徒たちは目指す島に着くのを今か今かと待っていた。

 

「大丈夫?殺せんせー」

 

倉橋が心配そうに見る先では殺せんせーが船酔いでダウンしていた。

 

 

「にゅ~・・・ご心配なく・・・」

 

ダウンしながらも最小限の動きで生徒たちのナイフを躱していく殺せんせーの隣では郷も同様にダウンしており胸ポケットのスマホから律が心配そうに見ていた。

 

『大丈夫ですか?郷さん、あまり体調も良くないようですが・・・・』

 

「あ~・・・・モ~・・マン・・タイ・・・このところほとんど寝てなかったからな・・少し寝れば大丈夫・・・」

 

 

 

そう言い目を閉じる郷を速水は少し離れた所から見ていた。

 

ロヴロがコーチに来たあの日から速水は郷の事を避けるようになった。

千葉とも含めた3人での訓練も予定が会わなくなったと嘘をつき別の日に千葉と2人で行った。

 

【この時代に残るかも決めてない】あの時の郷の言葉が頭から離れないでいた。戦いを終えたら未来に帰るのか?本当は直接話して聞きたい。だが、いざ聞いて肯定されるのが怖く顔を会わせるのも怖く感じた。

「あっ!みんな見えたよ!!」

 

速水の気持ちとは対照的な倉橋の元気な声に全員が船のデッキから乗り出した。

 

進行方向の先に島が見えた。

「来たぞ、東京から6時間・・・殺せんせーを殺す舞台だぁ!!」

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

島に着くと修学旅行の時の班で順番に殺せんせーと遊ぶ班と暗殺の準備をする班に分かれた。

 

現在は1班が殺せんせーと遊び気を引いている隙に他の班はそれぞれ暗殺の準備を進めている。

 

「行こう、速水」

 

「・・・ええ」

 

今回の要であるスナイパー2人は狙撃のベストポジションを探すため島を巡る。

その背中からは中学生とは思えない熟練者の風格が感じられた。

 

「なんだかあの二人はもう仕事人の域だな」

 

「ああ、雰囲気がちげ〜よ」

そんな周囲からの評価とは裏腹に速水の心中は穏やかではなかった。

 

(・・・ダメね。こんな気持ちじゃあ暗殺に集中出来ない・・・なんとか1度郷と話しておいた方が良いわね)

 

 

「あれ、お二人さんそんな物騒なモノ担いでデートですか?」

 

頭上から聞こえた声に落ち着き始めていた速水の心は再び乱れだした。

 

道端の木の上からカメラ片手に郷が飛び降りてきた。

 

「茶化すなよ郷」

 

「そうか?第3者目線からしたらお前ら結構お似合いに見えたけどな」

「あのな、俺と速水は別にそんなんじゃっ「千葉、ちょっと先に行っててくれないかしら?」えっ?あ、ああ分かった・・・」

突然速水が千葉を押し退ける様に前に出て来ると千葉に先に行っている様に促した。

千葉は一瞬戸惑ったが 速水の有無を言わせない態度に一瞥し去っていった。

 

「どうかしたか?」

「・・・・・・・・・・」

「お〜い、速水さ〜ん」

「・・・・・・・」

望み通りに2人で話す機会を得た速水であったがいざ2人きりになるとどう話を切り出せばいいのか解らなかった。

ここ数日避けてきた手前何事も無かったかのように話し掛けられるほど速水は図々しくない。

 

「お〜〜い・・・・用がないんなら行くぞ〜〜」

 

「「・・・・・・・」」

いつまで経っても話始めない速水にさすがに郷も困惑する。

「じゃ、じゃあ俺他の所の写真撮って来るから・・・」

 

沈黙の空気に耐えきれなくなった郷は適当に理由を言って背を向ける。

 

「この前言っていたことって本当なの?」

 

絞り出したような小さな声に郷は足を止めた。

 

「ワッツ?この前って?」

「・・・・ロイミュードとの戦いが終わったら・・・未来に帰るかもしれないって・・」

「あ〜・・・あれな。まあ、実際どうするかは決めてないんだよなぁ」

 

郷としても今のこの時代での生活はとても満足していた。毎日温かいご飯が食べられ水からドブの臭いはせず温かいお湯で身体を洗える。

 

未来の時代ではどれも滅多に出来ないことがこの時代では何時も出来る。あの地獄の時代を生きてきた者としてこれほで幸せな場所はない。が・・・・

「あの時代でもこれから復興とか色々あるだろうしな、その手伝いもしていきたいしな〜」

 

「そう・・・・」

 

郷としては軽い世間話程度の感覚で話していたつもりだったが速水はまた黙り混んでしまった。

このままじゃ暗殺に支障をきたすかもしれない。そう思い郷は激励のつもりで口を開いた。

 

「ま、まあそんなことよりも今日の暗殺頑張れよ。此所で殺せんせーを仕留めてくれれば俺も面倒な勉強から解放されてロイミュードに専念出来るからな」

 

「・・・えっ?・・・・どういう事よ?」

 

「いや、殺せんせーを暗殺出来ればもうお前らがロイミュードに襲われる事も無くなるからさ、俺がいる必要もないだろ?」

 

郷の声はとても明るいものだった。しかし、その明るさが今の速水にとってはとてつもなく腹立たしいモノであった。

 

郷が未来に帰るかもしれない。その事で自分がこんなにも悩んでいるのにコイツは学校から去ることを望んでいるかのようにヘラヘラと笑っている。

それがとてつもなく許せなかった。

 

 

「クリムもクリムでさ〜『学生にとっては勉強も戦いだ』何て言うしさ、こっちの身が持たないんッ【バチッン!】ダッ・・ガァッ!?」

 

突然右頬に強い衝撃を受け先程まで登っていた木に激突した。

 

右頬を赤くし倒れこむ郷の視線の先で速水は手を振り払った状態のまま睨み付けてくる。

その目にはうっすらと涙が浮かんでいた。

 

「・・・・分かったわよ・・・アンタにとって私たちはその程度の存在だったって事ね・・アンタなんかの事で悩んでた私がバカだったわ!」

「・・・・・・」

 

走り去っていく速水を黙って見送ると背後から気配を感じた。

 

「盗み見はどうかと思うッスよ殺せんせー」

「・・・・ニユ〜・・・郷くん、先程の発言は少々デリカシーが無いですね。キミも薄々気付いているはずですよ速水さんの気持ちに・・」

 

「・・・・まぁ、どこぞのハーレム物の主人公じゃないッスからね、何となくは察してるッスよ」

 

「でしたらッ「だからこそ!」ッ!?」

 

「・・・・・俺じゃダメなんスよ」

 

「・・・・・・・・」

 

そのまま速水たちとは逆の方向に郷は歩いていった。

 

(・・何で俺なのかねぇ・・・俺には・・そんな資格は無って言うのにさ・・・・・)

 

 




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