パソコンの調子が悪く携帯で細々と打っていたらだいぶ時間が掛かりました。
「「「「「・・・・・・・・・」」」」」
遊びと暗殺の準備で疲れた生徒たちがまもなく行われる暗殺に備えた腹ごしらえをする夕食の時間、普段では滅多に食べれないような高級品の数々がテーブルの上に所せましと並んでいる。
本来なら目の前に並べられた料理の数々に絶賛の声が響く楽しい時間になる筈だった。だがレストランに充満する重い空気に先程から誰も一言も喋らないでいた。
それどころか冷や汗を流しながらテーブルの一角を見ている。
全員の視線の先ではこの重い空気の元凶である2人がいた。
いや、正確に言えばこの空気を出しているのは速水の方だけだった。
目の前に置かれた料理を黙々と食べ続けており時折チラリと正面を見るとチッと舌打ちをする。
一方もう一人、速水の真正面に座っている郷は周囲からの困惑の視線や正面の席から聞こえる舌打ちなどまるで気付いてないかのように料理を食べている。
「モグモグモグ・・いや〜さすが特待生用の料理だけあってどれも美味いなぁ!」
「あ、ああそうだな・・・」
隣に座る千葉や岡島も同意はするがはっきり言って味わう余裕などなかった。
「あ~!そうだ~俺ちょっと三村に差し入れしてくるなぁ~~」
「えっ?お、おい岡島ぁ!?」
ワザとらしく声を上げた岡島は料理が盛られた皿を手に制止しようとする千葉を無視しそそくさと暗殺のための作業をしている三村の元へ向かった。
「ふぅ〜・・・ごっそさん!じゃぁ俺先に行ってるからなぁ〜」
一通りの料理を食べ終えた郷はカメラを持ちレストランから出て行った。
郷が居なくなったことにより場の空気も少しは和らぎ他の生徒たちもやっと料理を食べる余裕が出た。
「り、凜香・・・その・・郷くんと何かあったの?」
「・・・何でもないわよ・・ごちそうさま」
料理を食べ終えた速水はそのまま集中したいからと言い部屋へと戻っていった。
「なぁ千葉、あの2人何かあったのか?」
「さ、さぁ・・昼間に2人で何か話したみたいだけどそれからずっとあんな調子なんだよ」
速水は今回の暗殺計画の要の1人であるため今の精神状態がどう影響してしまうのか気が気でなかった。
「・・・・はぁ〜・・」
レストランから出た郷はそのままビーチ全体が見渡せる高台に来ていた。真夏の温かい夜風が潮の香りを運んできていた。
「・・・どうすっかなぁ・・・」
速水の気持ちには薄々気付いていた。あんな態度をとればどう思われるかも予想できた。
なのに何でよりにもよって大事な暗殺の前にあんなことを言ったのか?
自分でも理解できない行動に悩んでいた。
「もう少し空気を読めよなバカ・・・・」
戒めるように自分の頭を小突きビーチを眺める。視線の先にある海上の小さなコテージ、時間的に現在殺せんせーの恥ずかしい映像の数々が上映中だ。
そしてその周囲ではE組メンバーが今か今かと時を待っている。
郷もドライバーを巻きロイミュードの襲撃に備える。
(はぁ〜・・・何やっているんだろ私・・・)
狙撃地点で息を潜めながら速水は心の中でため息を吐いた。
食事を終え部屋で銃の手入れをしている内にイライラしていた感情も幾分か落ち着いていた。
(確かに郷は元々ロイミュードと闘いに来たんだから私たちよりもロイミュードと戦う事を優先するのは当然よね・・・・もし・・私も郷と同じ時代に居たら・・)
『千葉さん、速水さん間もなく皆さんによる牽制射撃が始まります』
「「っ!」」
耳に付けたイヤホンから聞こえる律の声に自然と銃を握る手に力が入った。
『カウントダウン始めます。3・・・2・・・・1・・・・・・今です!』
律の合図と共に二人は一斉に潜んでいた海中から飛び出した。
狙いはコテージに広がる水の檻に開いたわずかな隙間、そこから見える殺せんせーの顔面だ。
(これで終わる!)
引き金を引く瞬間速水の頭の中にある疑問が過った。
(ここで殺せんせーを殺したらもう郷ともお別れなの?)
それは一瞬の疑問だった。すぐに振り払われ引き金を引いた。
次の瞬間、殺せんせーから凄まじい光と衝撃が拡がった。
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海上から拡がる光は高台にいた郷からも確認できた。
「おっ殺ったか!?」
カメラのズームで光の中心部を確認するが光が強くうまく見えない。それでも暫くすると光は弱まっていく。
改めて中心部を見てみるとそこには黄色いハンドボールの球がプカプカと浮かんでいた。
「・・・・・な〜〜ンだっアレ?」
モチベーションが上がるので感想宜しくお願いします。