九郎ヶ岳遺跡も登場しクウガ好きとしては何があっても見ないといけないと感じました。
「ズビバゼンデジダ・・・・気の迷いだったんです・・今後、このようなことを繰り返さないようワタクシは心を入れ換えます。だから・・・・・助けてくださ〜〜い!!」
夏休みの最終日を彩る夏祭りを楽しむ人々の目に留まらない神社の裏手の林、その1本の木に逆さまに吊るされた郷が叫ぶ。
そんな郷をゴミを見るような眼で見る速水の後ろでは矢田と倉橋、中村の3人が郷の財布から支払われた焼きそばを食べていた。
「・・・・本当に反省したのね?」
「はい!心の底から反省しましたので下ろしてください!慈悲を、どうかご慈悲をぉ!!」
もはやプライドなどとうに捨て去ったのだろう溢れんばかりの涙を流しながら悲願するその姿に速水もバカらしくなった。
「・・・ハァ〜レッカー、下ろしていいわよ」
速水が頭上に向け言うと木の上から郷を逆さ釣りにしていたレッカーは拘束を解き郷は頭から地面に激突した。
「イデッ!?」
痛みに耐えるようにその場に蹲る郷は恨めしそうに速水の肩に移動したレッカーを睨む。
「お前ェ〜いつの間に手懐けられたんだよ」
「あら、レッカーだけじゃないわよ」
「ワッツ!?」
いつの間にか速水の傍らにはハンターやスパイク、ドクター等複数のシフトカーたちが集まっていた。
「お、お前ら揃いも揃って長年の戦友を裏切りったのかぁ〜!?」
郷の恨めしいばかりの言葉にシフトカーたちはオマエが悪いと言わんばかりに車体を振る。
「ほら、時間も限られてるんだし行くわよ」
「あ〜ハイハイ、分かりました」
「じゃあ後は若い2人に任せて律は私らと一緒に行こうか?」
『分かりました!では郷さんも速水さんも楽しんできてください!』
「えっ!?ち、ちょっと中村///!!」
そう言って律と一緒に去っていく中村たちだったがそこで郷はあることに気付く
「アレ?さりげな~く俺のスマホ持って行かれたんだけど・・・」
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何はともあれ2人で周ることになった郷と速水はいろいろな出店を回っていると途中やけに多くの荷物を抱え落ち込む千葉と出会った。
「あ、やっぱり2人も来てたんだな」
「よっ、3日ぶり」
「どうしたのよその荷物?」
「いや、その先で射的屋があってな。軽い腕試しのつもりでやったんだけど・・・・見事に出禁を喰らった」
千葉の歩いて来た方向を見てみると確かに射的屋があり店のおじさんがうなだれていた。
「お前なぁ~もう少し自重しろよな~こういうのはな適度に楽しむくらいがちょうどいいんだよ」
見本を見せてやるよと言いながら郷は射的屋に向かう。お客さんが来たと分かればそこはプロ根性なのかおじさんは笑顔で応対し始めた。が・・・・
2分後、千葉以上の景品を抱えた郷は見事に出禁を喰らった。
「アッレェ〜〜??」
「言ったそばから何やってんのよ」
「イヤイヤイヤ、あの出店がイージーすぎるんだよ!」
「だよな!手を抜いても落ちちゃうんだよな!」
「まったく、ちょっと待ってなさいよ」
もはや魂が抜ける勢いのおじさんの射的屋に向かう速水の後ろ姿を見ながら郷は千葉に小声で話し掛ける。
「何分で出禁喰らうか賭けようぜ。俺は10分以内に焼きそば1つな」
「じゃあ俺は10分以上にたこ焼きだな」
「・・・・・確かにイージー過ぎた」
「結局、3人揃って出禁喰らったな」
8分後、人混みから外れたスペースで速水と千葉、焼きそばを食べる郷は更に増えた景品の処分に困っていた。
因みに射的屋のおじさんは速水に出禁を申し付けたと同時に精神的疲労で救急車に運ばれていった。
「んでっ、ど〜するよ?コレ」
お菓子や時計等は3人で分け合えば良いが中にはぬいぐるみや小さい子供向けのオモチャも数多く含まれていた。
「速水も千葉も弟か妹って居ないのか?」
「ウチは一人っ子よ」
「俺も生憎兄弟は居ないな」
「「「ハァ〜〜」」」
3人は揃ってため息を吐いた。
「しゃ〜ない。とりあえず俺が預かっておくよ。ピットには空きスペースも沢山あるしな」
このままではらちが明かないと思い郷が提案した。
実際、ドライブピットには複数の小部屋があるのだがそのほとんどは使われていない空き部屋になっていた。
「悪いな。出来るだけ早くに引き取り先を探すようにするよ」
「私も近所の子供にそれとなく聞いてみるわ」
「んな気にしなくて良いって、どうせ使ってない部屋なんだしさ」
景品の保管場所が決まり3人は改めて祭りを楽しむことにした。
金魚すくいでは郷がポイが完全に破ける前に高速で金魚を取り型抜きでは千葉が正確に型を落とした。
輪投げは射的とは違い1回も成功しなかった郷を尻目に速水が次々と潜らせ勝ち誇った笑みを浮かべた。
「グッ、おっさん!もう1回だ!!」
ムキになった郷は何度もチャレンジしたが結局1回も成功することはなかった。
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「クソ〜〜・・・・・あの店絶対細工してたって」
「まだ言ってるの?いい加減に負けを認めなさいよね」
「まぁまさか郷があそこまで輪投げが苦手だったとは思わなかったよな」
ひとしきり出店を周り終えた3人は現在とある出店の前でたこ焼きを食べていた。
『3人ともよく楽しんだみたいだね』
「ヌルフフフ〜明日から2学期もスタートですからね〜今日は思う存分満喫してくださいね〜」
そんな3人に出店の台に置かれたダルマに巻かれたクリムとたこ焼きを焼く殺せんせーが言う。
郷たちを始めE組が訓練で磨きあげた技術で次々と出店を閉めていく傍ら殺せんせーは分身を活用し空いたスペースに店を出し荒稼ぎをしていたのであった。
「皆さんの宿題を見るのが今から待ち遠しいですよ〜」
「楽しみにしてて良いッスよ。俺の完璧な宿題を見せてやるからさ」
自信満々に楊枝を向け殺せんせーに宣言する郷だが、それを隣で聞いている速水は知っていた。郷の言う完璧な宿題には所々解答ミスがあることを・・・
『3人とも、そろそろ花火が始まる時間だね』
クリムが言った通り花火の時間が迫り人の流れも花火が見やすい場所へと変わっていた。
「よっし!折角だから1番のベストショットを撮ってやるか!!」
「ちょっと郷!!」
「そんな人混みで走ったらぶつかるだろ!」
カメラを持ち人混みを縫うように走り去る郷とそれを追う速水と千葉、3人の姿を見送りクリムは今回無理をさせてでも郷が祭りに参加できるようにしてよかったと思った。
友人たちと祭りの夜を楽しむ。この時代の人間にとってはごく当たり前の事が郷にとっては初めてのかけがえのない思い出になっているのだから
『やはり友人と過ごす1夏の青春とは良いものだね殺せんせー』
同意を得ようと振り返るが殺せんせーは背中を向けしゃがみながら何かを数えていた。
「ひい・・ふう・・みい・・よ・・ヌルフフフ!ずいぶんと稼げましたね〜コレで当分はスイーツに不自由はしないで済みそうです」
イヤらしい顔でお札を数えるその姿はとても教師には見えずクリムも思わず苦笑する。
『まったく、とても地球を爆発させる超生物には見えないね』
そこへ人の流れに逆らうように1人のE組生徒が近付いてくる。
『おや?キミも来ていたんだね!』
「どうでしたか?お祭りは存分に楽しめましたかね」
「・・・・・・・・」
笑顔で迎える2人に対しその生徒は表情1つ変えず静かに口を開いた。
『えっ?』
「E組を・・・抜ける?」
丁度その時、夜空に1発目の花火が上がった。
モチベーションが上がるので感想よろしくお願いします。