暗殺教室・その転校生、未来人で、仮面ライダー!   作:真田丸

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仮面ライダージオウのゴースト回、タケルとマコト、シブヤにナリタと4人も登場して今まで以上に豪華でしたね。
ゴーストとスペクターのダブル変身もあり何と言っても世界の破壊者の参戦が大興奮でした!W以降のライダーにも変身可能となりチートにさらに磨きがかかって今後どうソウゴたちと関わっていくのか目が離せません。


夏祭りの時間④

「じゃあ俺は菅谷たちと合流する約束になっているからここで別れるな」

 

「えっ!?千葉、ちょっと待ってなさいよ!!///」

 

「お〜〜明日学校でな〜!」

 

千葉が離れたことで2人っきりとなったことで急に気まずく感じだした速水に対し郷は特にかわりなく花火が上がるのを今か今かと待っていた。

その様子は普段のおちゃらけた軽さではなく心から花火を待ち望んでいる純粋な子供のように見えた。

 

「あ〜〜早く始まんねぇ〜かなぁ!俺、花火見るの始めてかもしれないからなぁ!!」

 

「・・・そっか、未来じゃ夏祭りなんかしていられる状況じゃなかったのよね」

「ああ、そもそも外を気軽に歩く事も出来ないで地下にコソコソ生きているような生活だったからなぁ〜」

 

懐かしむように語る郷だったがそんな日の光も満足に浴びることのできない生活は平和な現代に生きる速水には想像もできなかった。

 

「花火だけじゃなくて、学校も旅行も新幹線もプールも、この時代に来てから見たもの経験したもの全部が未来じゃ無いものばっかなんだよなぁ・・・」

徐々に小さくなっていく声に速水はチラリと隣を見れば郷は哀愁が漂う顔で俯いていた。

 

「・・・・・・」

 

余計なことを聴いたかもしれない。速水は自身の軽率さを後悔した。

郷にとって未来の出来事は辛い思い出なのは知っていた筈なのに・・・・

「・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・」

 

2人の間に静かな時間が流れた。

速水は何とか声を掛けようとするが言葉が見つからならないでいた。

 

「ね、ねぇ郷・・・・」

 

「・・・おっ!始まった」

 

何とか話そうとしたその時、丁度一発目の花火が夜空に上がり速水も出しかけた言葉を飲み込み空を見上げた。

 

 

幾つもの光の花が咲き乱れていく夜空を皆が見上げている中1人、空を見る事無く手に持ったお好み焼きを食べながら人込みをかき分けていく少年が居た。

その視線の先に白い着物を着た少女と共にカメラを構えながら空を見上げる少年の後ろ姿を捉えると同時に空になったパックを腕にぶら下げた袋に仕舞い新しく取り出したたい焼きを頬張りながら真っ直ぐに脚を進めた。

 

「そう言えば、こういう時ってなんか叫ぶんだよな?なんつったかな・・・・ぽーちやー、だったけ?」

 

「たーまやー、よ。何よぽちやって?」

 

「あ、そっちかなんか犬の名前と猫の名前とでごっちゃになってたなぁ〜・・・じゃあ改めて、ンッン・・・・た〜まっ「いいわよ言わなくて!」ブォッ!?」

 

叫ぼうとした郷の腹に速水の肘が刺さり前のめりで咳き込んだ。

 

「おまっ!いきなり何すんだよ・・・」

 

「いまどきそんな叫ぶ奴なんかいないわよ・・・恥ずかしいわね・・」

 

と言いつつもその顔は笑顔であり花火の光に照らされとても輝いているように郷には見えた。

 

「・・・・・・・ッ!?」

 

自然とカメラをその笑顔に向けようとした時だった。視線の端、本来だったら気にも留めないであろう程の位置にとても見覚えのある白髪が見えた。

隣にいる速水に悟られまいとゆっくりと眼を動かしその白を視界に入れる。

 

「・・・・リアリ~~・・・マジで?」

 

「何か言ったかしら?」

 

「・・・いや、何でもない。・・・・ちょっとトイレ行って来るな」

 

「ちょっと!郷!?」

 

呼び止める間もなく郷は人込みを掛けていくがその先には確かトイレは無いはずだった。追いかけようとする速水だったが人が多く思うように動けないでいた。その間に郷の姿は人ごみの中に消えていった。

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――

 

 

 

「・・・・たっく、何も夏休みの最終日、それも祭りの時に来なくてもいいだろうが。なぁ、アレン」

 

人混みを抜けた郷は境内裏の林に来た。祭りの明かりは届かず空に咲く花火によって時折照らされるその中を郷は迷うことなくある一点にのみ視線を向けていた。

 

「ズズ・・・生憎とズズズ〜・・ボクにはズズ・・関係のないことですからねモグモグ・・・」

 

木の陰から季節外れの黒いコートに身を包んだ白髪の少年、アレンが出てきた。すすった焼きそばのソースが口に付いているのもお構い無しに話を進める。

「新しい力をモグ手にしたらしいですねモグモグ・・見せてもらいまふよモグモグ・・そのちふぁら!」

 

「へっ!上等だよ。でもその前になぁ・・・・・・・・・・いい加減に食うのをヤメロやぁ!!」

 

アツアツのたこ焼きを頬張るアレンの両手には祭り中の出店を全部周ったんじゃないのかと思えるぐらいの量の食べ物が詰まったビニール袋が下げられていた。

 

今までは何とかスルーしていた郷だったがいっこうに食べるのを止める気配のないアレンに遂にツッコンだ。

だが、ツッコまれた当の本人は尚も食事の手を休めることはなかった。

 

 

〜数品後〜

 

「ングッ!フゥ〜〜・・・御馳走様でした」

 

最後の焼き鳥を食べ終えたアレンは口元を拭き空になったパックや串の入った袋を側の木の根元に置く。

 

「待たせましたね」

 

「イヤ、まったくだよ!!」

 

木に寄り掛かり貧乏揺すりしながら待っていた郷は思わず叫んだ。やる気満々だったのにまさかの挑んできた相手の食事待ちである。

 

すっかりやる気が削がれたが改めてやる気を出すため、頬を叩きドライバーを取り出す。

それを見てアレンもまたブレイクガンナーを取り出し構える。

 

 

「「・・・・・・・・・」」

「レッツ・・・「「変身!!」」

《シグナルバイク!ライダー!マッハ!》《ブレイク・アウト!》

 

大きな花火が上がったと同時に2人は変身した。

 

 

 

――――――――――――――

 

「郷っ!!・・・・・まったくどこ行ったのよ?」

 

いつまで経っても一向に戻ってくる気配のない郷を探しに速水は境内を歩いていた。

だが、ドコを見ても郷の姿は見当たらなかった。

まさか帰ったのか?そんな考えも一瞬浮かんだがすぐに否定した。

なんやかんやで郷は約束を守るタイプである。

 

「ハァ〜ちょっと休もうかな」

 

長時間人混みの中を歩き回り流石に疲れが出始めたため境内の少し外れにあるベンチで休むことにした。

祭りの喧騒から少し離れホッと一息つくと空を見上げる。

夜空には未だに幾つもの花火が咲いては消えていく。

背にある林から流れてくる風が祭りの熱気で火照った身体を丁度よく冷ましてくれる。

その心地よさに身を委ねようと瞳を閉じだ時、耳の中に入ってくる花火の音になにか別の音が混じっていることに気づいた。

金属と金属が何度もぶつかり合うような。花火とは別に何かが破裂するような。木が削られ倒れるような。

 

とても無視できるような音ではなく速水はベンチから腰を上げ林へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――

境内裏の林ではマッハとチェイサーによる攻防が繰り広げられていた。

 

《ズーットマッハ!》

 

音速で動きまわり四方から攻撃を繰り出していくマッハに対しチェイサーは防御しながらブレイクガンナーにバイラルコアを装填した。

 

《チューン!チェイサー!コブラ!》

 

「フッ!」

 

振るわれたテイルウィッパーはチェイサーを中心とした周囲数メートルを手当たり次第に凪ぎ払っていく。

大蛇のように暴れまわるムチにマッハはスピードを一切殺すことなく掻い潜り接近、ゼンリンシューターの打撃を叩き込む。

 

「このままマッハでっ・・・《チューン!チェイサー!スパイダー!》ゲッ!?」

一気に攻め立てようとしたマッハだったがチェイサーはすぐさまスパイダー型のバイラルコアを装填しファングスパイディーを装備した。

降り下ろされた一撃をゼンリンシューターで受け止めるがその際脚が止まり出来た隙を突きチェイサーの蹴りがマッハを吹き飛ばす。

 

痛みに耐え起き上がろうとしたマッハの眼前にファングスパイディーの爪が突き付けられた。

 

「・・・・・どうしたんですか?早く新しい力を見せてみたらどうですか!」

 

「クッソ!このままでも行けると思ったけど、やっぱキツイか。じゃあ、お望み通りに・・・・!」

 

林の奥からデッドヒートがファングスパイディーを弾くとマッハはお返しとばかりにチェイサーを蹴り飛ばしその勢いのまま後ろに距離を取った。

「グウッ!?」

 

チェイサーも光弾を撃ち反撃するがデッドヒートによって全て弾かれた。

マッハはデッドヒートを掴みドライバーからシグナルマッハを抜きデッドヒートを装填する。

 

《シグナルバイク・シフトカー!ライダー!デッドヒート!》

 

ドライバーから雷と共に溢れ出たエネルギーがマッハの全身を走る。

 

「ウ〜〜〜ッ、ダッハァ〜〜!!」

 

全身を走る雷を払うかのように叫びマッハはデッドヒートマッハへと変身した。

 

「・・・・・それが、デッドヒート・・・!」

 

相対した瞬間にチェイサーはその驚異を感じ取りファングスパイディーを盾にする様に身構える。

対してマッハも拳を握り締め構えると地面を抉るように蹴った。

 

 

 

「ッア!?」

 

次にチェイサーが気付いたのは構えていたファングスパイディーに衝撃が走り自身が押し出された事だった。

 

「まだまだぁ!!」

 

腕を突き出した状態でいたマッハは更に前に脚を進めながらラッシュを浴びせる。チェイサーはファングスパイディーを両手で支え防いでいくが徐々に後ろへと押されていき背に木が付いた。

 

「ぶっ飛べぇ!!」

 

マッハは少し距離を取り身体を捻りながら脚を延ばし回し蹴りを繰り出した。

チェイサーは咄嗟にファングスパイディーを右側に向けるが再び衝撃がチェイサーを襲い幾本もの木を薙ぎ倒し吹き飛ぶ。

 

「ハァハァ、デッドヒート、まさかココまでとは!」

 

その力を直に味わいチェイサーは膝を付きながら改めて思った。この力はロイミュードの驚異になる。早い内に排除しなければ!と

 

 

「ハァ・・・ハァ・・・・押し切れなかったかよ?」

 

一方のマッハもまた膝を付き息を乱していた。

バイオレンスとの戦いのあと幾度かの調整で身体を負担を減らしてきたがまだ長時間の戦闘は無理なようだった。

 

だからこそ一瞬で勝負を決めようと攻めたのだが攻撃はことごとくガードされ決め手にはならないでいた。

 

立ち上がろうとしたマッハの身体を電撃が走り郷を襲う。

「ググッ! もうあんま時間がないな・・・・」

 

マッハのメット内には限界を知らせる警報が鳴り響き警告する。急いで変身を解除しなければ危険だが前方からはチェイサーがゆっくりと歩いてくる。

 

「・・・・ハァ〜ヤダヤダ、何で夏休みの最後にこんな疲れないとなんないのかねぇ〜?」《ヒッサツ!フルスロットル!バースト!》

 

全身のエネルギーを増幅させ身を低く屈む。

 

「・・・・勝負です」《フルブレイク!スパイダー!》

 

チェイサーもまた全てのエネルギーをファングスパイディーに集中させる。

 

「「ハァァッ!!」」

 

マッハ地を蹴り跳んだと同時にチェイサーも駆け出した。

空中で高速回転するマッハの紅のエネルギーとファングスパイディーに走るチェイサーの紫のエネルギーが林を照らす。

 

「ダラァァァ~~!!」 「ハアァァァ~!!」

 

キックと爪がぶつかった瞬間、一瞬その場の空気が止まったように静かになった。そう思ったのもつかの間、次の瞬間には2人を中心に凄まじい突風が林を駆け巡った。

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――

 

「きゃぁっ!!?」

 

林から聞こえて来た音の正体を確認しようとした速水を突然の突風が襲った。咄嗟に近くのしがみついた為飛ばされることは無かったが飛んで来た枝や小石で着ていた浴衣は所々切れ整えていた髪も乱れた。

「何なのよ一体?」

 

風が収まったことを確認し再び歩きだすと先程まで聞こえていた激しい音は聞こえなくなったが代わりにバチッバチッとはじけるような音と微かに焦げ臭いにおいを感じた。

やがて生い茂っていた木々が途切れ眼に写ったの隕石でも落ちたのかと思うようなクレーターだった。そしてその中から見慣れた人物が出てくるのが見えた。

 

「あ~いってぇ~・・・」

 

「郷!?アンタ、何やっているのよ!」

 

「アレ?速水こそ何でこんなとこに居んだ?花火終わっちゃうぞ」

 

「そんな事よりその恰好はっ「ま・・・まて・・っ!」———ッあれってアレン!?」

所々焼け焦げている郷の姿を心配する速水だったがクレーターの中にもう一人の姿を見つける。

 

郷と同じく着ている服は所々焼け焦げ素肌は細かいキズができ血が流れている。

違うことと言ったら何とか起き上がり歩くことの出来ている郷に対しアレンは地に伏せました引き止めるように腕を伸ばすことしか出来ていない事だった。

 

「急がないと祭りも終わっちまうし、速く戻ろうぜ」

 

「良いの、アレンをあのままにして?」

 

速水からすれば今こそアレンとの決着を着ける好機であるはずなのに郷はこの場から離れようとしていた。

 

「・・・・俺もけっこうギリギリだしな。それに、この前の矢田を助けてくれた借りってことで見逃してやるよ」

 

「ギリッ、ふざけるな!まだ勝負は終わってない、戦え・・・・戦え!仮面ライダー!!」

 

アレンの悲痛な叫びを背に受けながら2人はその場を後にした。

 

 

 

―――――――――――――

 

 

速水に肩を借りながら歩いていると花火がクライマックスを迎えるかのように連続で打ち上げられた。

 

「もう夏も終わりね・・・」

 

そう隣で速水が呟いた。毎年祭りのクライマックスを飾る花火、数十発の花火を連続で打ち上げラストに特大の1発が上がる。それが椚ヶ丘における夏の終わりを告げる伝統らしい。

この花火が終わればいよいよ二学期が始まる。殺せんせーの暗殺期間、地球破壊の折り返し地点である。

 

「ひょっとしたらコレが最後の夏かもしれないのよね・・・」

 

自分で口に出しとたんに不安になった。もし殺せんせーを殺すことが出来ず地球が爆破されたらもう夏は来ない。前半は暗殺に後半は勉強に費やしてしまい結局最後の夏としてはなんとも味気ないモノだった。

 

「・・・・なぁ速水」

 

「なによ?」

 

「写真撮ってやろうか?」

 

「はっ?」

 

言うや否やよろよろとした足取りで距離を取りカメラを構えた。

 

「ホラ、笑って笑って~~」

 

いきなり言われても困ると困惑する速水に構わず郷は何度もシャッターを切った。

「ホラホラ〜速く笑わないと間抜け面の写真が大量生産されていくぞぉ〜〜」

 

まぁコレはコレでレアだから良いんだけど〜とイタズラに成功した様に笑う郷を見ていたら自然と速水の顔にも笑みが浮かんで来た。郷と一緒にいたら不安になって下を向いていた自分がバカらしく思えてきた。

 

「ありがとう郷」

 

速水の言葉は最後の花火の音に遮られたがこの日1番の笑顔と1番の花火が同時に咲き郷はその瞬間をしっかりと写真に納めた。

 




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