いや~・・・テレビとも映画ともショーとも違う新しい扉を開くような感じがして初めは正直不安だったんですがそんな不安を一気に吹き飛ばしてくれる面白さでした!!
鎧武の世界にもう一つの鎧武の世界を作り出していてしかもそれを最終回まで凝縮したような濃さでした。まるでディケイド版の鎧武の世界を見ている気分にもなりました。
そして、ディケイドと言えば次回のジオウにて仮面ライダーディエンドこと海東大樹がネオ・ディエンドライバーを携え参戦。さらにブレイドこと剣崎一真とカリス、相川始も登場するとのことで楽しみで仕方ありません!!
(・・・・・何でよ)
速水は目の前の光景が信じられなかった。いや、信じたくなかった。
「083!速水から離れろ!!」
郷が、自分を睨み付け銃口を向ける光景が・・・・
今日、教室に入ると急に片岡たちに詰め寄られ覚えの無い事で責められた。
郷の機転で何とかその場は収まったが未だに片岡や矢田からは疑うような目を向けられ続けたため、岡野が間に入り一緒に食事をすることにした。
ファミレスで食事をしながらたわいのない話をしていくうちに片岡たちとも自然と笑い合えるようになっていき食事を食べ終えた後もしばらく店で話し続けていた。
だが、その帰り道に突如現れたもう一人の速水。
自身の振りをし友達に危害を加えたその存在と目が合った瞬間、速水の心に強い怒りが沸き上がった。
制止する岡野たちを振り切り逃げ出した偽物を追い掛けた。
暗闇の先にわずかな月明かりに照された自分と同じ髪を追って行くとやがてもう一人の速水は立ち止まり振り返った。
その顔は自分と同じでありながら自分では決して作れないような歪んだ笑みを浮かべていた。
「フフフ、久しぶりね」
「ッ!?アンタ、やっぱりあの時の!」
もう一人の速水は不適な笑みを浮かべながらその姿を変えていく。
「あの時は仮面ライダーの・・・郷の邪魔が入ったけど今度は確実に始末してあげるわ」
もう一人の速水はその姿をバット型ロイミュード083へと戻した。
「—————ッ!?」
湧き上がる怒りから何の考えも無しに追い掛けた速水だったが丸腰でロイミュード相手に戦えるわけがない。ゆっくりと近付いてくる083に対し詰められない様に後退するしか出来ないでいた。
そんな速水を守る為、鞄の中に潜んでいたマックスフレアが炎を纏い083に向かっていく。
「うっ!?コノッ、邪魔よ!」
フレアの攻撃に一瞬は怯んだ083だったがすぐにフレアの動きを見切り地面へと叩き付けた。
「フレア!?」
「フフ、このまま殺してもつまらないわね・・・少し遊びましょうか?」
そう言いながら083は何かを取り出し速水へと投げ渡した。
「コレは!?」
083が渡したモノ、それは一丁の拳銃だった。
しかも持った感じから普段使っている国の特注のエアガンとは違う。夏休みに島で手にしたのと同じ本物の拳銃だと分かった。
「コレなら少しは遊べるでしょ?」
再び速水の姿となった083はもう一丁の拳銃を取り出し構えた。
ニヤニヤ笑うその目を見て速水は舐められていると感じた。
「・・・バカにして!」
083へ銃口を向け引き金を引いた。
銃声と共に火薬のニオイが速水の鼻をくすぶる。
同時に083の後ろの塀が小さく破裂した。本物の拳銃を撃ったのは初めてじゃない。普段の速水なら決して外していなかったはずだが自分をコピーした083に対する怒りから冷静でいられず狙いが甘くなっていた。
「ダメじゃない良く狙わないと。折角先に撃たせてあげたのに」
083は呆れたようなバカにしたようなため息を吐き銃口を向けた。
「―ッ!?」
咄嗟に横に跳んだ速水のすぐ側を銃弾が通り過ぎる。
「ホラ、止まったら当たるわよ!」
083は遊んでいるかのように速水に当たるギリギリを狙い続けた。
「このッ!」
速水も撃ち返そうとはするが動き続けるのに精一杯でそんな余裕はなかった。
「速水凛香は射撃が得意なのよね?なら、今その射撃で勝っている私こそが速水凛香ね」
「いい加減にして!速水凛香は私よ!」
「・・・・うるさいわね。黙って私に速水凛香を譲れば命は取らないで上げようと思ったけど・・・なら、ここで死になさい!」
更に苛烈になっていく083の銃撃だったがしかし、速水にも勝機が無いわけではなかった。おそらくもう一人の自分が現れた事で岡野たちが郷に連絡を入れたハズだ。郷が来るまで時間を稼げればいい、それに・・・
「ホラ!少しは撃ち返して来なさい――ッ!?」
083の銃撃が止まった。
ロイミュードの光弾と違い拳銃なら撃てる弾数は限られている。普段から拳銃を使い慣れている速水と違い083はそんな事一切気にしないで打ち続けていたためすぐに弾を打ち尽くしたのだった。
(今だっ!)
083の動きが止まったのを見逃さなかった速水は距離を詰めしゃがむと083の脚を払った。
「きゃぁ!?」
バランスを崩し転倒した083に速水は素早く銃口を向けた。
「ハァ・・・ハァ・・・・私が速水凛香よ」
引き金に掛かる人差し指に力が入る。拳銃の銃弾でロイミュードが倒せるとは思ってはいないけどそのニヤついた顔に一発叩き込み自分こそが本物の速水凛香だと証明させる。
速水が引き金を引こうとしたその時、速水の顔に強いライトが当たった。
「速水!?」
ライトの正体は郷の駆るライドマッハーだった。
「ッ郷!?」
「・・・・・郷」
ライドマッハ―から降りた郷は目の前の光景に困惑し目を丸くする。
だが、すぐにその目を鋭く尖らせゼンリンシューターを構える。
「083!速水から離れろ!!」
「・・・・・えっ?」
郷が銃口を向けたのは083ではなく速水にだった。
速水が愕然としているとその隙をつき083は速水から離れ郷に駆け寄る。
「大丈夫か速水?」
「おっ遅いのよ///」
「ハハ、ソーリーソーリー」
笑顔で083と話す郷と文句を言いながらも顔を赤くする083、まさに普段の自分たちのやり取りそのものが行われている。でも、そこに居るのは自分ではないロイミュードだ。
速水が郷に近づこうとするがその足元にゼンリンシューターから放たれた光弾が破裂した。
「今度は逃がさねぇぞ083!」
「ちっ・・・違うわ!聞いて郷!私が本当のっ!」
だが、速水の言葉を聞く事なく郷の腰にはマッハドライバーが巻かれた。
「レッツ・・・・変身!」《シグナルバイク!ライダー!マッハ!》
郷はマッハへと変身するとゼンリンシューターを構えながら1歩づつ速水へとにじり寄っていく。
「何でよ・・・・?なんで・・・分からないのよ!?」
マッハの背後では083がニヤリと嘲笑っている。その後ろからは岡野や片岡たちが走ってくる。
「みんっ「大丈夫、凛香!?」ッ!?」
速水が声を掛けようとするがその前に岡野たちは083へと駆け寄る。
「アイツが凛香のニセモノ・・・」
「じゃあ、私たちを襲ったのはやっぱり!?」
岡野や片岡、倉橋たちまでが速水を敵意の目で見る。
(なんでよ?・・・・・なんでよなんでよなんでよナンデヨナンデヨナンデヨ・・・・)
さっきまで一緒に笑っていた友達からのその視線に速水はもはやどうすればいいのか分からなくなった。
「なんでよぉ!!?」
速水は怒りのままに岡野たちに寄り添わされる083に向け発砲した。すぐ側には生身の岡野たちがいるにも関わらず速水にはそんなことを気にする余裕はなく弾丸は083や岡野たちに迫る。
「ヤバッ!」
マッハが盾になろうとするが一瞬の反応の遅れから間に合わない。速水の撃った銃弾が岡野達に命中するかという時、空から黄色い影が岡野達の前に落ち銃弾から守った。
「皆さん、大丈夫でしたか!?」
「「「「殺せんせー!!」」」」
岡野達を守った影の正体、それはそれはころせ殺せんせーだった。普段はいろいろ情けないがいざとうい時には頼りになる担任の登場にみんなが笑顔になる。
そして、はやみもまた殺せんせーの登場に一筋の光明を見出した。
(殺せんせーなら私が本物だってわかってくれるはず)「殺せんっ「郷くん!速水さん達は私が守ります!ロイミュードはお願いしましたよ!」———ッ!?そん・・・な・・」
「オ~ライ!分かってるっスよ」
殺せんせーさえも自分の事を偽物と決めつけロイミュードを守る出した。マッハがゼンリンシューターを構えジリジリと近付いて来る。
殺せんせーが・・片岡や岡野、矢田たちが・・・そして、郷が自分を倒すべき敵として見てくる。
「いや・・・イヤァァァァァ!!」
速水はその場から逃げ出した。
ただ、一秒でもその視線を浴びないために・・・自分の友達に守られながら不適に笑う自分じゃない自分を見ないために・・・
ただ、ひたすらに速水は走り続けた。
モチベーションがあがるので感想宜しくお願いします。