暗殺教室・その転校生、未来人で、仮面ライダー!   作:真田丸

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仮面ライダークウガ25周年記念「超クウガ展」すっごい楽しみです!クウガはドストライクな世代なので絶対に行きたいです!


鬼ごっこの時間③

殺せんせーの提案で始まったフリーランニングケイドロ。生徒達+イリーナ対殺せんせー、郷、烏間の宿題とケーキを賭けた勝負は開始2分足らずで既に6名が捕まっていた。

 

 

牢屋に入れられた速水達は殺せんせーに渡された刑務作業という名の計算ドリルを解きながらもどうにか牢屋から出られないか考えていたがその間にも竹林、原と次々と逮捕の報告が入ってくる。

 

「不味いぞこのままじゃ…」

「本当に郷の言う通りに10分で終わっちまうな…」

 

絶望的な状況の牢屋組だったがそこで岡島が何かに気づいた。

牢屋から少し離れた草むらの中から牢屋の様子を伺う数人の人影、渚とカルマ、杉野達の姿だった。

 

(助けに来てくれたのか〜)

 

一筋の光明が見えたと思ったが牢屋を守るのはマッハ20の鉄壁のポリス殺せんせーでありその守りを突破するのは至難の技であった。

 

(こうなったら…)

 

意を決した岡島は懐から数枚の紙を取り出すと殺せんせーの肩を突いた。

 

「にゅ?どうしましたか岡島く……」

 

岡島が殺せんせーに差し出したモノ、ソレは最近話題の巨乳アイドル達の水着写真だった。殺せんせーは写真と岡島を交互に見て数秒の沈黙の後…

写真を胸ポケットに仕舞い視線を伏せながら触手を小さく振った。

 

「今だ!!杉野、渚助けに来い!!」

 

渚たちは殺せんせーの真横を通り過ぎ牢屋に捕まった速水達を助け出しまた裏山へと走っていった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

一方、裏山では郷と烏間による無双タイムが繰り広げられていた。

烏間が草陰に隠れていた狭間と村松を捕まえると飛び出して逃げる寺坂と吉田の目の前に郷が現れた。

「残念、逃がすかよ」

 

「ちくしょう!二手に分かれるぞ!!」

「オウ!」

 

反対方向に逃げ出した2人だったが郷は一瞬の迷いも無く吉田を追い掛けタッチすると今度は寺坂の方へ反転した。しかし寺坂は既に数十メートル先まで逃げていた。

 

「バカが!いくら何でもこの距離で簡単に追い付けるかよ!!」

 

寺坂は郷との距離を確認するために後ろを振り返るが既に郷は寺坂の目と鼻の先まで迫っていた。

 

「うおっ!?」

「悪りぃな、オレから逃げるにはまだまだ距離が足りなかったな」

 

郷は寺坂の肩をタッチするとそのまま走り去っていった。全速力で走っていた自分に簡単に追い付き息一つ乱さずに去っていく郷の後ろ姿に寺坂は思わず呟いた。

 

「ハァ……ハァ……バケモンかよ……」

 

そんな寺坂の呟きを聴きながらも郷はスマホで残りの泥棒の数を確認する。

 

「さて、このまま一気に終わらせますかね」

 

だが、スマホの画面ではポリス姿の律が何故かボロボロな状態で泣いており脱走の文字が表示されていた。

 

『速水さん、千葉さん、不破さん、岡島さん、菅野さん脱走です…』

 

「……は?」

 

何がどうなっているのか理解出来ないでいる郷の隣で同じく脱走の文字を確認した烏間が殺せんせーに連絡を入れていた。

 

「おい…どうして捕らえた泥棒が全員逃げ出しているんだ……」

『いやぁ…思いの外連中もやり手でしてねぇ…ヌッヒョーこっの乳やっべー!!』

「貴様!しっかり買収されてるな!!」

 

スマホから聞こえる欲望剥き出しの言葉に警察役2人の怒りが急上昇するがそんな事している場合じゃないとすぐに気持ちを切り替えた。

 

「まっ…まぁ良いっスよ。すぐにまた捕まえるだけっスからね」

「クッ、すぐに7・8人そっちに送るが次にまた欲に負けたら許さんからな」

『わかってますよ』

 

電話を切った2人は目の前を逃げる矢田達を瞬く間に捕まえ牢屋へ送ったが……

 

 

 

「殺せんせー、実はね…ケイドロやるって病気で寝込んでいる弟にメールしたら『絶対に勝ってね』……って、もし捕まったって知ったら…あの子、きっとショックで…」

「…行け……本官は泥棒なんて見ていない…早く行け……」

 

……と矢田の演技によってまたもや泥棒達は集団脱走に成功するのであった。

 

『聞こえるか!!どうして牢屋から犯人が消えるんだ!!』

「「こっちのセリフだザル警官!!」」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

その後も郷と烏間が泥棒を捕まえる度に賄賂やサボりによって次々と脱走を許していった。

 

「くっそ!ヤバいヤバい!!」

 

気づけばタイムリミットまで10分を切っており流石に焦り出した郷であったがそこで先程までとのある違いに気づいた。

 

(……っ!?移動の痕跡が無くなっている?)

 

ゲーム開始時には大量にあった足跡や草木の乱れなどの痕跡がすっかり見当たらなくなっていた。その上、泥棒達が地上ではなく木々を多用した縦移動や枝移動、ロングジャンプ等を駆使し出し追跡が困難になっていた。

 

「くっそ、殺せんせーめ何か吹き込んだなぁ…オレだって宿題2倍がかかってるんだぞ……」

 

それでも郷と烏間は少しずつ泥棒を捕まえていくが既に制限時間は目前まで迫っていた。僅かな痕跡を探し出し泥棒を追う2人の前に前原、片岡、木村、岡野の4人が立ち塞がった。

 

「…なるほど、機動力の高い君達4人で時間を稼ごうという訳か」

 

烏間は即座にその作戦を見破ると受けて立とうと前に出ようとするがそれを郷が制した。

 

「烏間先生は他見てて良いっスよ。この勝負はオレが受けるんで」

「…良いだろう。ただし5人とも左前方の崖は危険だから立ち入るな。そこ以外で勝負するんだ」

「「「「はい!!!」」」」

 

前原たち4人は一斉に別方向へと逃げ出した。それぞれが足の速さや身軽さ、手足の長さなどの長所を活かした逃げ方をする。その動きは中学生の範疇を越える見事な逃げっぷりだった。その動きに烏間も思わず感心するほどだった。

 

「4人とも良い逃げ足だな。4月から積み上げて来た基礎がしっかりと身についているな」

 

そう言う烏間の横では郷も屈伸をしながら4人の動きを観察していた。その顔にはあきらかな余裕が見える。

 

「確かに良い動きっスけどね〜それでも…!」

 

次の瞬間には烏間の隣から消えた郷が岩を蹴り木々を飛び移り木村の眼前へと移動していた。

 

「うおっ!」

「オレから逃げ切るにはまだまだ物足りないな〜」

 

郷は木村を捕まえると勢いを殺し事なく続け様に片岡と岡野を捕まえ前原の前に立ち塞がりあっという間に4人全員を捕まえた。

 

 

「ま、結構楽しかったけどもうそろそろ時間だな。悔しいけど残りは殺せんせーに任せるか…」

 

郷がスマホで時間を確認するとまもなく制限時間は1分を切る所だった。だが、郷の後ろで前原たちは息を切らしながらもニヤリと笑っていた。

 

「へへ…悪いけど俺らの勝ちだぜ郷」

「ワッツ?」

「だっていくら郷でもここからプールまで1分じゃ行けないでしょ?」

 

岡野が指差す方向、裏山内のプールは山の反対側、を見た郷は片岡や木村の勝ち誇った顔からその狙いをようやく理解した。

 

「ッ!リアリ〜マジかよッ!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

郷が前原たちを捕まえた丁度同じ頃、プールの前で立ち尽くす殺せんせーの視線の先では渚とカルマ、杉野がプールの水底で対殺せんせー用のナイフを構えていた。

水が弱点である殺せんせーは渚たちを捕まえようとすれば殺されてしまう為郷か烏間が来ない限り渚たちを捕まえることは出来なかった。

 

 

『ピピー!タイムアップで〜す!!全員逮捕ならず。泥棒側の勝ちです!!』

 

律の終了の合図によりE組鬼ごっこは泥棒の勝利で幕を下ろした。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「やった〜勝った〜〜!」「ケーキだぁー!」

「ヌルフ〜生徒たちが成長して行く姿はやはり教師として大変喜ばしいですね〜〜」

「フッ俺たちを見事に出し抜くとは恐れ入ったな」

 

全員が集まり生徒たちは絶対的不利な勝負に勝ったことに大喜びだった。殺せんせーと烏間も生徒たちの短期間での成長に満足そうだった。生徒たちはまた大きく成長しさらにケーキも食べられ教師たちは生徒の成長を感じめでたしめでたし…っといく事は無くその場に1名全く喜べない者がいた。

 

「……い〜い感じで終わらそうとしてるっスけどね〜…どっかのザル警官のせいでオレは宿題が倍になったんっスよね…」

 

目に見える様な負のオーラを纏った郷が殺せんせーに近づく。その腰にはいつの間に回収したのか鬼ごっこ開始前に没収されていたマッハドライバーを巻いていた。

 

「にゃっ!?郷君、いつの間…!?」

 

後ずさる殺せんせーの背後でクリムが済まなそうにしていた。

 

『悪いね殺せんせー、今回は郷の怒りを受けてやってくれ』

「にゃー!クリム先生!?」

 

クリムの謝罪の言葉に郷にドライバーを渡したのがクリムだと理解した殺せんせーは同僚の裏切りに愕然とするがその間にも郷はマッハドライバーにシグナルマッハを装填した。

 

《シグナルバイク!ライダー!マッハ!》

 

「まっ待ってください郷君!これも生徒たちの成長に必要なことで…!」

「知るかぁーーー!!」《ズーット!マッハ!》

「にょあーーーーっ!!」

 

ブーストイグナイターを連打し音速で走り出したマッハと同じく音速で逃げ出す殺せんせー、音速と音速のまさに史上最速の鬼ごっこに生徒たちは笑い半分呆れ半分といった様子で眺めていた。

 

「ケッ立派なこと言いやがった割に泥棒の方が様になる逃げっぷりだな」

 

寺坂はの呟きにほぼ全員が同意するように頷くのだった。

 

「仕方ないから郷の宿題少しだけ手伝うか?」

「はぁ…仕方ないわね」

 

速水と千葉も流石に郷が可哀想に思ったため宿題を手伝ってあげることにした。

 

 

 

「やめて下さい郷君!謝ります!謝りますからぁ〜!!」

「今更遅いわ!その顔面に一発ぶち込むまで追いかけてやる!!」

 

 

 

白と黄色、二つの音速の風に煽られた一枚の新聞に誰も気付かなかった。新聞の角、小さな記事に書かれていた内容は《椚ヶ丘で下着ドロ及び盗撮多発!黄色い大型の影に白いヘルメットの目撃情報が多数!》この小さな事件からE組が大きく変わることをまだ誰も知らない。

 

 




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