白狐+ショタ=正義! ~世界は厳しく甘ったるい~   作:星の屑鉄

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皆様の感想、またお気に入り登録など、ありがとうございます! 日々、何気ない一言などをこの作品を書くための糧にしております!

今回はちょっと短いですが、白の人物関係が明らかになる回です。

それでは、本編をどうぞ!


第四話 お茶会での一時

 

「えーりん、これおいしい!」

 

 お茶会の席。白い丸テーブルの四方を囲んで、太陽を背に白が白い丸椅子に座り、その対面に永琳が、白の左側に依姫、依姫の対面に豊姫が座っている。

 

 席の決め方は非常に単純だった。最初に白が西の席を「ここがいい!」と言って陣取った。そこからは流れる様に、依姫が白からみて左側に座り、続いて豊姫が依姫の対面の席につき、そのあまりに永琳が座った。

 

 そんな席順の事情はさておき、白はきらきらと目を輝かせて、永琳に向けてスコーンを掲げた。口の周りは食べカスが所々についていることが、何とも彼らしいと言える。

 

「良かったわ。沢山あるから、もっと食べていいわよ」

 

「はーい!」

 

 もきゅもきゅ、と謎の音を立てながらハムスターのようにスコーンを齧り、その度に白は顔を綻ばせて幸せそうに頬を紅潮させる。紅茶にはスコーンを食べる前に一度手をつけたが、それからは一度も飲んでいない。

 

 そんな白の様子を、依姫はそわそわと落ち着かない様子で見守っていた。彼女の視線は、白の耳と尻尾に釘付けだ。狐の耳はピクピクと嬉しそうに上下に動き、尻尾は千切れんばかりに左右に揺れている。それを見るだけで、依姫の口の中に幸せという甘味が広がった。

 

「そう言えば、自己紹介がまだだったわね。私は綿月豊姫。白、これから末永くよろしくね」

 

「んにゅ? ……んっ、よろしく?」

 

 白は名前を呼ばれて豊姫から話しかけられたことに気づくと、喉を鳴らした後すぐに疑問符を頭の上に浮かべるように首を傾げて、豊姫のことを見つめた。尻尾は左右に振れていないが、耳は時折、何かを期待するように上下に動いていた。

 

 豊姫は白にしばらく見つめられてその意図を理解したのか、ふんわりと笑みを浮かべて白の頭を撫でる。

 

「よろしく、っていうのはね。これからも仲良くしましょう、っていう意味なのよ」

 

「ん、そうなんだ。うん、よろしく!」

 

 天真爛漫な笑みが咲いた。完璧な不意打ちだ。小動物かと思って近づいたら、その実魔性の魅力を含蓄した愛玩動物だった。豊姫はお茶会のお菓子を食べることも忘れて、思わず手触りが絹織物よりも良く反応が自然観察のように楽しい白の頭と耳を撫で続けた。白はくすぐったそうに時折身じろぎしながらも、嫌がることなく、笑顔でスコーンを齧り、時に頬張った。それがまた、リスのように愛らしい。

 

「そう言えば、白はどこから来たの?」

 

 ピクッ、と依姫と永琳が反応を示した。二人が白に改めて注目すると、白はまたスコーンをマイペースに飲み込んでから、元気よく言った。

 

「あっち!」

 

 白は自分と依姫のちょうど中間を指差した。これを見て、三人とも正確な場所は聞き出せ無さそうだとすぐに察した。

 

「なら、友達とかは居ないのかしら?」

 

 豊姫の質問は続いた。白は自分の手を顔の少し下に出して、指折りに言った。

 

「えっと、びゃく、くろ、それとるーみあ、くらぴー、おひさま、つくみー、すさのー、たぢから、えーりん、よりひー、とよひー!」

 

 元気な声だった。そして、自分たちも友達として数えられていることに、言葉に表せない充足感が彼女たちの心を満たした。

 

「あら、とっても嬉しいわ。私たちは友達なのね」

 

「うん、ともだち!」

 

 宣言してから、すぐにまた白はスコーンに手をつけた。

 

「私からも一つ。びゃく、くろ、どんな人なのかしら?」

 

 永琳がスコーンを手に取りながら、白に質問を投げ掛けた。

 

「びゃく、くろ、どっちもともだち。はくといっしょ。でも、どっちもあばれんぼう。はくとちがう」

 

 白はそれ以上答えなかった。スコーンを嬉しそうに頬張っている。

 

 謎掛けのような答えだ。永琳はその知恵を振り絞って、その正体を探ろうと、スコーンと紅茶を嗜みながら思考に耽る。

 

「あっ!」

 

 何かを思い出したように、白が突然声を上げた。どうしたの? と豊姫が声を掛けようとするが、それよりも先に白は「これあげる!」と食べかけのスコーンを豊姫の前にある皿に置いたことで、タイミングを失う。

 

「くらぴーとのやくそく! またね、えーりん、よりひー、とよひー! びゃく、おねがい!」

 

 まるで遅刻寸前の学生の如く慌しく、太陽に向かって走る。太陽の光が眩しく、白の姿が光によってほとんど見えなくなった時、ふと永琳はその目に白の尻尾が増えるという幻とも現実とも覚束ない光景を見た。

 

「……疲れているのかしら」

 

 永琳はいつものように溜息を吐いた。

 

「あぁ……白が……」

 

 依姫は白が何処かに行ってしまったことに呆然とした。

 

「あっ……まだ全然食べてなかったのに」

 

 そして豊姫は、まだ手を付けてなかったスコーンが白のくれた食べかけの半分しか残っていないことに落ち込んだ。

 

 

 ちなみに、白のくれたスコーンはとても美味しかったとか。物が違わないので当然である。味にプレミアを付ける少女は、それを食べられないことにさらにガッカリした様子だったとか何とか。

 

 

 




 ショタコン万歳!

 昨日、この章の最終回を書き終わったところなのですが……。

 最終話、長すぎたので二つに分けました。まさか、あれほど長くなるとは自分でも予想外でしたが、思いの外手が進んで、それなりの文字をおこしてしまいました。


 ちなみに、次回はヤバいです。デンジャーゾーンです。何がヤバいって、この作品に「R-15」タグをつけた原因の話がやってきます。ぶっちゃけ、R-15でギリギリセーフ? っていうぐらい描写を限界までしてみました。

 というわけで、次回に向けて一言。


 鼻血の貯蔵は十分か!?



 感想、評価、コメントなどなど、心よりお待ちしております。
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