白狐+ショタ=正義! ~世界は厳しく甘ったるい~ 作:星の屑鉄
さて、今回はいよいよR-15パートです。念のため、サブタイトルの方にも付けましたので、見たくないと言う方は、一番最後の方だけ見れば、ただ胸がほっこりするだけで終わったり。
そして今回の話ですが……。
チルノじゃ描けなくても、クラピーなら描けることってありますよね。
はい、毎度おなじみ私の妄想120%からお送りいたします。
さて、鼻血の貯蔵は十分でしょうか?
※私のおすすめの読み方としては、「文章一つ一つ読みながら、その情景をゆっくり、しっかり、明確に思い浮かべて読み進める」ことがよろしいかと。
それでは、本編をどうぞ。
(クラピーがわからない方は、先に検索エンジンで「クラウンピース」で調べることを推奨いたします)
「……遅い!」
森の中心部、地獄のように深い闇の中。ピエロを思わせる帽子と服を身に着けた少女は、ずっと待っている。太陽は既に沈んでしまった。本当なら太陽が頂上に達した時に約束しているのだが、この時間になっても待ち人は来ない。
「あたいをこれだけ待たせるなんて……来たら絶対にお仕置きしてやる!」
そう言いながらも、少女は大木に背を預けて、じっと待ち続けた。時折、風に揺れた木の葉の隙間から見える月を見ながら。ひとり詰まらなさそうにしりとりをしながら。
――グルル、ホーホー。
周囲から獣の唸り声や、フクロウの鳴き声が聞こえて来た。しかし、少女はそんなものは眼中になく、ただ待ち人が現れることに期待する。
――グルルルルルル!
獣の唸り声が妙に近くなってきた。自分の背を預けている木の裏にでも潜んでいるかのようだ。それくらいに近い。しかし、少女はそれに恐怖することはなかった。むしろ、嬉しそうにその口元を三日月状に歪めた。
「やっと来る!」
待ち人とは、背後に居ると思われる獣のことではない。確かに待ち人は獣の属性を含んでいるが、彼は白狐だ。幼い、人型の、人畜無害で天真爛漫な男の子だ。少女は今日に限って、彼の姿を捉えたことがまだない。
背後に居ると思われる獣は、単体であれば少女も太刀打ちすることが出来る。しかし、それが妖獣か群れである場合は、その限りではない。実のところ、雰囲気からは想像できないが、少女は窮地に立たされていた。
しかし、少女は知っていた。待ち人は自分の窮地にこそ現れる、と。過去三度の経験が、彼女に不安定な確信を与えていた。
ドゴン、不意に少女の背後で轟音が鳴り響く。続いて、純白に輝く丸い物体が少女の横から飛び出してきた。それを見ると、少女はより一層笑みを深くして、飛び出してきた物体に近づいた。
傍まで近づき、その物体を見た時、ちょうど数本の尾が光の粒子となって霧散している場面だった。残った尾は一本のみ。通常の妖獣や神獣であれば異常事態だが、待ち人と少女にとってこれは日常茶飯事の光景だった。
「うーっ、びゃく、はやすぎ!」
ぷんぷん、と擬音がついてもおかしくないほど可愛らしい怒り方だ。迫力というものがまるで無い。これでは怒られた側を和ませるばかりだ。それが魅力と言えば魅力なのだが、少女としては他の者にそうした貴重な場面を見せるのはあまり好ましくない。そのため、先ほどまでの笑みは消えて、お仕置きだ、とばかりに立ち上がった彼の背後から勢いよく抱き着いて押し倒し、腰のあたりに馬乗りした。そしてお仕置きのついでに、尻尾を存分に弄った。
「ひゃうっ!?」
「きゃはははは! 白、何その変な声!」
笑い飛ばしながら、少女は抱き着いた相手、白の尻尾を弄ることを止めない。尻尾の根元を掴んでみたり、撫でてみたり、左右に動かしてみたりと好き勝手に弄った。その度に白は先ほどのように声を上げた。
少女がそれを何度も繰り返すうちに、次第に声が艶めかしく色付いていく。
「ひゃぅ、あぅ、はふ……っ」
少女が白を弄って数分もすれば、はふーっ、はふーっ、と獣のように肩を大きく動かすほど息が荒々しくなる。耳はパタパタと忙しなく上下に動き、尻尾に至っては何かを期待するように自分からぶんぶんと振り始める。最初暴れていたせいか、白の着物は半分以上はだけて脱げてしまっている。つまり半裸の状態だ。山育ち特有のしなやかな筋肉と雪原の様な白い肌は見事な美の曲線を描き出し、息をするたびに上下する背中には山脈と雪原が見え隠れする。横に向けられた顔からは、紅潮した頬と甘美に震え困惑する蕩けた瞳、口からは獣特有の八重歯が艶めかしく覗いている。
今日はただ単に遊ぶだけの気だった少女だが、そんな白の姿を見ているうちに、その気持ちにも変化が訪れる。成されるがまま、抵抗も出来ず蹂躙されるその姿は、少女をその気にさせるには十分すぎるほど色めいていた。
「こーんなことで発情するなんて、いっけないんだー。そんなことじゃあすぐに、ぱくっと喰われるぞ」
おふざけ半分の軽い口調で少女が言っても、白がそれを聞いているようには思えなかった。返事もしなければ、口をだらしなく開けて、ただ肩と背中を大きく上下させて獣のように荒い、しかし少し可哀想になってくるほど苦しそうな息が漏れるばかりだ。
しかし、少女は白が言葉を返さなくとも、ただその乱れた姿を見るだけで満足だった。彼女の心の奥に秘めた嗜虐心を満たすには、白の扇情的で何かを我慢する荒々しい吐息、自分が今の盤面を支配しているという実感があればそれで良い。
ふと、少女は白の口元に目がいった。よく見てみると、口の中で唾液が糸を引いている。そこから彼の顔全体を捉えてみると、少女の心臓がドクンと大きく跳ねた。
やっていることはただの悪戯だった。しかし、白の顔を見てみれば、切なさに顔を蕩けさせている。とろん、として涙をためた彼の瞳は彼女の嗜虐心を満たし、口の中で糸を引く唾液はしてもいない凌辱を想起させ、八重歯は白特有の発情の証だ。心をくすぐる、なんて優しいものではない。その顔だけで心の奥を満たしながらも、その先にある情欲を煽り立て、相手をその気にさせる。
「はぁ……はぁ……」
気づけば、少女も肩で息をしていた。手にはいつの間にか汗が滲んでいた。それは手におさまることなく、少女の体全体に広がっていた。
「……うん、確かあいつって、一日一回しか表に出てこないんだよねぇ」
ニヤリ、とその口元が三日月を描く。白を見つめる瞳は獲物を狙う捕食者のソレ一色に変わった。もとより、少女に理性などというものは米粒程度しかない上に、堪え性も無い。拾い食いするほど意地汚くはないが、間食は好きな時に食べるし、好きなものは最初に食べる。嫌いなものは主人に言われなければ残す性質だ。
邪魔者は此処には居ない。少女の主人が迎えに来るまで、まだ少し時間がある。白ももう出来上がっている。これほど絶好の機会を、少女が逃す道理はない。
「白、ちょっと体勢を変えるよ」
息が当たるほど近くで、少女は白に淫靡にねっとりと囁いた。そしてすぐに白の肩を持って仰向けにする。しかし、何の運命力が働いたのか、着物が僅かに胸だけを隠した。
惜しい、と少女は思いながらも、どうせ同じだし、と考えを改め、彼のしなやかな両腕を自分の両手で拘束する。それが終われば、後は逃げられない様に腿あたりに腰を下ろして、鼻と鼻がくっつきそうなほど至近距離から真っ直ぐ、白の顔を見つめる。
「あ、ぅ……くら、ぴー……」
ゾクッ、と少女、くらぴーことクラウンピースの背中に電流が迸る。白の切なそうな声だけでも情欲を逆鱗に触れた龍の如く暴れさせるというのに、その上で先ほど見えなかった顔全体――快楽に身を任せ発情する少女のような顔――が見えるとなれば、もうどんな抑えも効く筈がない。視覚と聴覚で快感が奔るのだ。ならば、実際に事を起こせばどれだけの喜びを味わえるというのか。
「だいじょーぶ。ほら、痛くないし……とっても、気持ち良いから」
耳元で、情欲を煽り立てる様にクラウンピースは欲望を吐き出した。その声に、白は飛び上がる様に体が一度、大きく跳ねた。尻尾の毛を大きく逆立たせて、狐耳はビクビクと痙攣している。その吐息はさらに荒くなり、情欲に溺れた獣と大差ない。違うとすれば、彼は純粋で、無垢で、無知だったからこそ、ただ不安そうな瞳で、唇をわなわなと震わせながら、クラウンピースのことを見ていたことか。
もう一度、改めてクラウンピースが白の顔の全体を捉える。そして、もう我慢できないとばかりに健康的な赤い舌で唇を濡らす。体も心も瞳の奥まで色欲に染まり、その顔を見るだけでも白の体に得体のしれない震えが奔る。
「それじゃあ、いただきます」
とうとう、宣告された。クラウンピースは乙女と獣の境界の狭間で、ただ感情に身を任せて、目を瞑って顔を近づける。彼女も雰囲気が大切だということは分かっているのか、最初の一回は乙女のようにロマンチックに、とても初心に、純粋に、と。そして二回目からは発情した獣の如く貪りつくす。凌辱の限りを尽くし、白を自分の色、狂気に染め尽す。自分無しでは生きられない体に変えてやる。
歯止めなど無い。此処にいるのは彼と彼女だけだ。
クラウンピースは顔を近づける間に、少しだけ彼の両腕に対する拘束を強くした。それは獲物を絶対に逃がさない、という意思表示だ。ここで絶対に仕留めると、覚悟を決めた証である。
白の荒い息が、彼女のぷりっとした唇に吹きかかる。とっても乱暴で、強くて、そして何よりも熱い吐息だ。身を焼き焦がすような吐息の熱が、少女の体を侵していく。まだ接吻もしていないのに、たった数秒後の出来事だというのに、少女はその熱い吐息が自分の体の中で暴れることを想像して、ゾクゾクと狂おしい快楽が背中から腹部にかけて伝わった。暑さにめっぽう強くても、恋の灼熱は一味も二味も違った。それが彼女の気持ちをますます高ぶらせ、漏れる吐息を暴れさせる。
二人の唇が掠る様に触れた。あと、ほんの少し。一秒もしないうちに、一つの空気と世界を共有する。心が震え、魂が叫び、本能が溶ける様な熱が頭を支配する。閉じた瞳からは嬉しさのあまり雫が一滴、何物にも染まらない透明な色を保って、はらりとこぼれ、頬を伝う。
ぐるん、と不意に二日酔いのような酩酊感が脳と体の中を襲う。背中には冷たい感触が伝わって来て、最高に火照った体が徐々に冷めていく。何があったの、と目を開けて見れば、そこには今も辛そうにしながらも、しかし心配そうに不安で顔を染める、愛しい彼の顔があった。
「だい、じょうぶ?」
はて、何をもって大丈夫? などと聞いているのだろうか。少女は体の熱を大切に、冷まさないように、心の中で気持ちを鼓舞しようと、気合を入れた。
「いたく、ない?」
はて、確かに心臓は暴れ馬の如くドキドキと音を打ち鳴らして、少し胸が痛い。でも、その響きが体に快楽を伝えている。これくらいなら、へっちゃらだ。
「なかないで」
もしかして、彼は嬉しさ故に流れる涙を知らないのだろうか。だとすれば、ちょっと憎くはあるけど、どうにも憎み切れなくて、優しくて、胸が張り裂けそうなほど切なくて、心の中に温かな雫が落ちて波紋を広げる様に嬉しい。
もう、体は熱くない。でも、ポカポカととっても温かい。快楽や欲望のような心を浸す薬の様な心酔ではなくて、ただただ柔らかく寄り添うような幸福感による豊かな心が芽生えてくる。
「だいじょーぶ」
――あぁ、それはさっき、あたいが欲望のままに口にした言葉だね。でも、こんなに違うなんて、知らなかった。
「ほら、ここにいるよ」
とっても温かい、先ほどとは違う、優しさが身を溶かすのではないかと思わせるほど、心の奥から広がっていく安心感。
「くらぴー。だいじょーぶ。いっしょにいるよ。いつでもあえるよ。ねっ、だから、ね」
――また、あそぼうよ。
「――うん」
少女は真っ白な温もりに身を任せた。色や欲望の気配はすっかりと消え失せ、まるで憑き物が落ちたように、浄化されて生まれ変わったような清々しさが体を心地よく吹き抜ける。
二人は眠れる森の中心部で、まるで姉弟のように抱き合った。
優しさというゆりかごは、二人に柔らかい眠りを提供するのであった。
余談だが、クラウンピースは実は待ち合わせよりも一日早く来ていたとか。毎度毎度、彼女は白との約束になると待ちきれなくなって半日前に来て待ち続けるということをしていたので、白も彼女に合わせて、今回も相当早く約束の場所に訪れていたとか。
そんな可愛らしい子どもの事情は、二人だけの暗黙の了解のように、次の日の遊びの中できれいさっぱり忘れ去るのであった。
ショタコン大万歳!(歓喜)
後味はさっぱり、優しい味わいに仕上げました。
さて。
どうしてクラウンピースでこの回を描いたかと言うと、「地獄の妖精」、「思考回路は並」(大人ではない上に純粋な狂気をイメージ)、元ネタと思われるものがこのジャンルにピッタリ、などなど。
チルノではどうしてもこういった描写に違和感が伴いますが、クラピーなら設定上、何の違和感もなく話を進められると思い、こうして書かせていただきました。
私の文章力では少々、いえ、かなり雰囲気が伝わりにくかったかもしれませんが、R-17描写に関してはこれが私の現在の限界であると感じております。これ以上に描写を上手くするのであれば、一万三千冊(大嘘)の官能小説でも読まなければ難しいと思います。
クラピーが分からない方は、「クラウンピース」で調べればすぐに調べられますので、検索エンジンのご利用をお願いいたします。『東方紺珠伝』の5面ボスになっております。
狂気のロリ×無垢なショタ というジャンル、私的には「アリ」だと思います。
さてさて、こんな妄想と欲望垂れ流しの話を書いてしまいましたが、需要はあると思うので、反省も後悔もしておりません!
クラウンピースが古代に存在するかどうか? そんなこと気にしたら負けだと私は思っております(適当)。可能性は無きにしもあらず。何せ、あの変T様の部下ですし……(;´・ω・)
さて、それでは今回はここまでということで。
感想、コメント、評価、狂気的な文末メッセージ(笑)などなど、心よりお待ちしております。
※ご指摘をいただいたので、R-15からR-17に変えさせていただきました。貴重なご意見をありがとうございますm(_ _"m)