辺りの景色は湖、そしていくつもの綺麗な花が咲いている。其処にはベンチが1つだけあった 。座って景色を見ながら湖を眺める。それにしても…
「なんで此処に居るんだっけ…」
『それは君が知っている事だ』
「…?貴方は…?」
いつの間にか彼はそこに居た。
『君が目を覚まさない限り物語は永久に進む事はないだろう。未完として終わるのか。完成させて終わるのか。私には分からないけどね。おっと…自己紹介がまだだったな…私の名前は…そうだな…何がいい?』
ビジネススーツを着た男は僕の顔を見ながら質問をしてきた。彼はニックネームをつけて欲しいのだろうか?
「ダン…なんてどうかな?」
『気が変わった。リチャードにしよう。では隣に失礼するよ』
リチャードと名乗った男は僕の隣に座った。男2人でこんな所はむさくるしいものだ。
『さてと…君は眠っている状態だ。それも2ヶ月。現世に残されたあの子達はどう思っているんだろうね』
「あの子達って…?一体…?」
『君が倒れた後、君は記憶処理をされた。そう。あの子達にね。私は見ていて、知っている。そしてSCP-■■■が後に生まれる事もね』
「SCP-■■■…?」
『まだ生まれてないからな。少なくともあの鎮守府には生まれないさ。ただ…おっと…君はもう目覚める時が』
「待ってくれ!SCPって一体なんなんだ!!もっと分かるように説明してくれー!」
景色が螺旋状を描き、綺麗だった風景はモノクロになり真っ暗な空間になった。
「…うぅ…ここは…」
夢から覚めると其処は医務室のような所だった。どうしてこんな所に居るのだろう…。まず、ここは一体何処なのだ…?
そんな事を考えていると医務室の扉が開き、1人の女の子…?と目が合う。肌は白くて目が赤く、容姿は人間のようだった。彼女の目には涙を浮かべて抱きついてきた。
「グスッ……アァ…良カッタ…。提督…心配シタンダカラ…!!モウ離サナイカラ…!」
優しく抱きしめると顔をうずくめ、彼女は泣いていた。戸惑っているが僕は何も『覚えてない』。彼女には言えないが僕自身も誰かわかる訳もなく、どうして此処に居るのかも分からないままでいた。ただひとつだけ言えるのは、僕は彼女に心配を掛けていたのだろう。1からやり直しだが、ゆっくりと進んで行くしかない。
「ミ、皆呼ンデクルカラ待ッテテ!知ラセテクルカラ!」
「うん…。待ってるよ」
そう言って彼女は僕の元から離れて、医務室から出ていった。…どうやら僕は沢山の人に迷惑を掛けていた可能性がある。まず、会ったら謝らないとな…。
SCP-990
「ドリームマン」
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