目覚めてから1週間後、体調は順調に回復し業務を出来るようになった。色んな艦娘と深海棲艦に教えてもらいながら作業をしていた。そして1日に1回やってほしい事があるそうだ。
頭を撫でるのと、ハグをしてほしいらしい。でも、良いのだろうか?
「提督、大丈夫?何かあったら私に相談してね?」
「うん、大丈夫だ。以前よりも艦娘と深海棲艦が増えたんだよね?部屋は余ってたかな?」
「えっと…提督が寝ている間に『如月工務店』って名乗る業者が来て部屋を増設してくれたのよ…。提督、そろそろ執務は終えてお昼ご飯にしない?皆、提督の顔がみたいって言っていたわよ」
陸奥に連れられて食堂に行く事になった。それにしても如月工務店……聞いた事ものない業者だ。自分が眠っている間に新しく出来たのだろうか?
所々廊下が綺麗になっている。皆が頑張って掃除でもしてくれたのだろうか。今度お礼でもしなければ…。
「アッ!提督~!!」
食堂に着くと飛行場姫が飛び付いてきた。陸奥と他の艦娘及び深海棲艦の視線が痛い。怒っている。多分。
「飛び付くのは危険って言わなかったかしら?」
「貴女、今日秘書艦ジャナイ!コレグライハ大丈夫デショ?」
「大丈夫だよ陸奥。ほら、今まで迷惑掛けてごめんな。そうだな…何かお礼をしなきゃね。」
抱きしめ返して、飛行場姫の顔を見る。平気そうなようにしているが顔が林檎のように赤くなった。改めて見ると、本当に綺麗な顔立ちをしている。肌の色が違うだけで彼女も『人』なんだと思った。
「テ、提督!マタ夜ニ遊ビニ行クワ…」
「分かった」
飛行場姫は僕から離れると元のいた席に戻りご飯を食べていた。
「色々提督に言いたい事があるけど、食事が終わってからにするわ。そういえば、鳳翔さんと間宮さんの所に新しい…人?のような人が入ったのよ。提督、挨拶をしたらどうかしら?」
陸奥に言われて鳳翔さんと間宮さんの所に行ってみると新しい人が居た。見てみると頭が魚で身体が人間だった。憲兵とは違い魚の頭の部分だけだった。…とてもシュールな光景だが、汗を拭いながらテキパキと材料を切ったり炒めたりしていて、間宮さんの言う通りお皿に料理を盛り付けていた。
…こちらに気付いたのか手の空いた鳳翔さんがやってきた。
「提督、身体の調子は大丈夫ですか…?」
「大丈夫だよ。おかけで元気になった。所で…あの人は…?」
「あぁ…彼ですか。彼はミスター・おさかなさんという名前です。話してみます?」
「えっ」
「おさかなさんー!提督さんが来たので少しこちらに来てください」
鳳翔さんの呼びかけに応じ、おさかなさんがこちらにやって来た…。本当に憲兵さん達の知り合いでは…?
「あ、えっと、ここの鎮守府の提督をしている佐久間だ。よろしく」
「おう」
「所で君は人…なのか?」
「頭が魚なだけで身体が人間なだけだ。別に不思議な話じゃないだろう?俺は間宮さんに料理を学びたいし、忙しいんだ。もういいか?」
「えぇ…」
そう言うとおさかなは行ってしまった。彼は…料理熱心な人なんだろう。そう思う事にした。
SCP-527
「ミスター・おさかな」
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