「あー…執務室の片付け終わった。ありがとうね雷」
「もっと私を頼っていいのよ?この雷様に任せなさーい♪」
今日の秘書艦は雷。本来ならば陸奧の予定だったのだが、体調が悪いらしく治るまで大人しくしてもらう事にした。後でお見舞いに行かなきゃな…。
「そういえば、響と電は何処に居るんだい?暁も見てないけど…」
「響と電はくちくいきゅうと砂場で遊んでるわ!空母のヲ級さんも居たはずよ?」
「あれ、暁も一緒に遊んでないのかい?」
「それがね、司令官…」
雷はピタッと手を動かすのやめ、暁の話題を振ると雷の表情が暗くなる。一体どうしたのだろうか?
「最近元気ないの。夜はずっと起きてて、電気が当たっている所で体育座りをしながら震えてるの。まるで、暗くなるのが怖いみたいだわ」
「…暁の所に行くよ。心配だから様子を見る」
「私も一緒に行くわ!」
掃除道具を仕舞うのをやめ、雷と一緒に暁が居る部屋に行く事にした。
部屋に案内されて、扉を開く。扉を開けるとお昼前なのに部屋の全ての電気が付いていた。雷に手を繋がれ暁が居る所まで案内される。布団が4つ畳んでいる場所に暁は居た。目の下には隈が出来ていて、寝れてないようにみえる。手には痣が出来ていて、寝ないようにつねったり叩いたりしていた痕跡が思い浮かんだ。
「暁…どうしたんだ…」
「あっ……しれいかん……」
頭を軽く撫でてやると、暁は涙目になった。余程辛かったのだろう…。
「あ、あのね…暁のお話、聞いてくれる?」
「大丈夫だよ」
「そ、その前に…いかづちは部屋の外で待っててくれる?しれいかんと二人っきりでお話したいから…」
「ん…。分かったわ。じゃあ部屋の外で待ってるわね。終わったら呼んでね」
そう言うと雷はてくてくと歩き、部屋から出ていった。少しだけ静寂が訪れると暁はゆっくりだが、何故自分がこうなったかを話をしてくれた。
「数日前に、わたし、雷、電、響、ヲ級さんと一緒に鎮守府から少し離れた所に遠征に行ったの。その場所でね、変な敷地を見つけたの」
「変な敷地…?そんな所あったか?」
「うん。敷地の真ん中に小屋があった。近くに行くと猫の鳴き声がしたから閉じ込められてるのかなって…皆でその小屋の扉を開けたら18匹程だけど、出てきたわ。皆が猫と戯れてる時にふと、奥の方が気になってじー…と見つめてたの。わ、わたしは…怖いものを…」
「怖いものって…?なんだい?」
「ねこが居たの」
「ねこ…?」
「あんなのわたしが知っている猫じゃない…。落書きで描いたような身体をしていてじーっと私を監視するように見てくるの…。夜もずっと…。ひっぐ…ひっぐ…怖いよ…しれいかん… 」
暁は泣いてしまい、飛び付いてくる。そっと背中に手を回してあげて、優しく撫でると泣き疲れかそれとも寝ていない反動のせいか、寝てしまった。
暁をお姫様抱っこをし、ゆっくりと立ち上がり部屋から出る。部屋から出るといつの間にか雷以外にも、電や響、ヲ級まで来ていた。
「暁ちゃんは大丈夫なのです?」
『ヲー…。ヲヲ…?』
「暁が元気になってほしいな…。司令官。暁の事を頼むよ」
「暁の様子はどう?」
「とりあえず、僕の部屋に連れて行く。あの部屋なら多分、確信はないけど大丈夫だと思うから…」
「分かったわ。暁の事をお願いね?」
「分かった」
返事をし、暁を自分の部屋に連れていこうとした時、視界に入った横の窓を見ると暁が見たという同じねこを見たような気がした…いや…気のせいだったのだろうか…。そう思いながら寝息を立てている暁を抱っこしながら自室に戻った。
ねこはどこにでもいます。
SCP-040-jp
「ねこですよろしくおねがいします」
ttp://ja.scp-wiki.net/scp-040-jp
Ikr_4185様作