執務室に戻ると陸奧がソファーの所で横になって眠っていた。待ち疲れて寝てしまったのかな?大変申し訳ない事をしてしまった。
椅子に腰を掛けて受話器を取る。霞達が着任していたあの鎮守府に電話を掛ける事にした。罵声をかなり浴びせたいがここは我慢だ。
『…もしもし?こちら■■■鎮守府ですが?』
「貴方の所の艦娘が流れ着いて預かっているんだが、どうやら彼女達は戻りたくないらしい」
『はぁ…今は取り込み中なんでな、下らない話は今度にしてくれ。そんな面白くない艦娘は要らないのだ。俺が不要と思った艦娘を保護してくれる場所なんだろう?貴方の鎮守府は』
ガチャンと受話器を置かれ、そう言われて一方的に電話を切られた。何も言い返す事もないまま。ただ、立ち尽くすだけだった。
「……」
砂川提督は電話を終らせて執務室から出る。
長い廊下を歩いていると、金剛型戦艦3番艦、榛名と遭遇した。いやらしい微笑みを浮かべて榛名の肩をポンッと1回叩く。榛名は砂川提督を見た瞬間硬直しており逃げる事は出来なかった。
『今夜の夜の相手は君だな。業務が終わった後、来るように。いいね?』
「はい……榛名でよろしければ…」
そう言い残して残して砂川提督は食堂に向かった。後ろ姿を眺めながら誰にも聞こえないように独り言を呟いた
「助けて…」
食堂に入ると賑やかだったのが、砂川提督が入ると静かになった。そんな事は気にせず、今日の食堂の当番、鳳翔に声を掛ける。
『おい、ご飯を早くしろ 』
「は、はいっ!」
数分待つことによって、今日の食事が出される。この鎮守府では艦娘の補給は極限に少なく、砂川提督の料理だけが豪華なのだ。綺麗なサーモンピンクのお皿に豪華な料理が並んでいて食欲をそそられる。お皿の端には「Last Chance Diner」と小さな文字で書かれていた事は砂川提督は気付かなかった。
『今日のは豪華だな。美味しそうだ』
適当な場所に座り、料理を食べようと口に運ぶ。いつものより美味しくて、食欲が止まらなかった。食べるのが止まらなかった。他人から見ればその光景は異様だった。艦娘達は砂川提督が食べているのを凝視していた。
綺麗に平らげてその5分後、砂川提督に異変が起きた。胸、心臓辺りを押さえつけ苦しそうにしている。ガタンッと椅子も倒れると同時に砂川提督も倒れる。もがき苦しんでおり、今にも死にそうになっていた。
『鳳…翔…!おまぇ……なにを…やっ……た…』
鳳翔は近付き、微笑みながら提督を見つめる。何も言わず、ただ平らげたお皿を回収をして洗おうとしていた。
数分もしないうちに砂川提督は身体を激しく痙攣させて、動かなくなった。彼は心臓麻痺で亡くなってしまったのだ。
この日を迎えて、ここに着任していた艦娘と妖精さんは全員失踪した。何処かに消えていき、形跡もない。ただ残るのは砂川提督の死体だけだった
SCP-807
「心臓直撃ディナープレート」
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