「えへへ、こっちだよぉ〜」
「おー…」
鎮守府から連れ出され、30分程歩いた所に向日葵咲いている場所があるらしい。よくそのような所に咲いていたものだ。文月はべったりと腕に抱き着いている。
「そういえば、どうやって見つけたんだ?」
「えーとね、皐月お姉ちゃんと一緒に探検していたら見つけたの〜」
「探検するのはいいが、あんまり無茶したらダメだよ」
「はーい♪あっ、着いたよぉ〜」
連れて来られた場所にら辺り一面、向日葵が咲いていた。花の部分がこちらの方を向いて、見つめられているような気がする。
…気のせいだろうか?
「この向日葵はね、水をあげると声がするんだよぉ」
「ははは、文月は向日葵と会話が出来るのかい?凄いなぁ」
「ち、違うもん!本当なんだから〜」
頬を膨らませ、ジト目で見てくる。よしよしと頭を撫でてやると、顔が真っ赤になり「あぅあぅ」と呟いていた。
「あっ、水やりしなきゃ。しれいかんも手伝って〜♪」
文月から水の入ったじょうろを受け取り、向日葵に水をやった。すると、風のせいなのかゆらゆらと揺れ嬉しそうにしていたような気がした。
『あはは♪』
…確かに、向日葵から笑い声がした。これは嬉しがっているのだろうか?穏やかな風が吹き、自然と欠伸が出る。文月はしゃがんで水をやっており、微笑みながら向日葵に語りかけている。
「元気に育ってね〜♪」
「あっ…文月…少し疲れたからあっちにある木の木陰で休んでくるよ」
「あたしも行ってもいぃ?しれいかんと一緒に休憩したいなぁ♪」
「うん。いいよ」
文月は再び近付き、腕に抱き着いてきた。少し頭を撫で、木の木陰まで移動して、座る。お弁当でも作って持ってきたら良かっと思ってしまうぐらいだ。
「はぁぁ…こうやってゆっくりするのも久しぶりだなぁ」
「最近、しれいかん忙しそうだったからね〜。暁ちゃんは元気になったの〜?」
「お薬を飲んだら元気になって今は異常無しかな?本当に効いてよかったよ」
本当にあの薬が効いてくれてよかった。飲んで数日後に元気になって第六駆逐隊の皆と遊んでいたなぁ…
少しずつだが、あまりにも眠くて少しずつだが瞼が段々と重くなってきている。文月には悪いが、数十分だけ寝よう…。目を閉じ、数分後には眠りについていた。
「あれ?しれいかん…?…しれいかんの寝顔可愛い…大好きだよ」
夢を見ていた。
自分は何処かの研究員になっており、この向日葵が沢山咲いた場所に1人の男と一緒に居る。男はジョウロで水やりをしており、自分の子供と話をしているかのように向日葵に語りかけていた。
『なぁ…■■■。俺が水やりしている所を写真で撮ってくれないか?もしかしたら俺の最後かも知れないからな』
そう言われて、カメラで写真を撮る。向日葵もカメラ目線になっており、男の方もいい笑顔で綺麗に写っていた。
『ありがとう。これで良い思い出が作れたよ。その写真はアンタが持っていてくれ。そして、俺からのお願いを聞いてくれるか?』
小さく頷いて、男の目を見る。
『頼む。この子たちを殺さないでくれ』
「今のは一体…」
目が覚めると夕方になっていた。文月も
横で寝ており、むにゃむにゃと寝言を言っている。胸ポケット辺りに違和感があったので、探ってみると写真が1枚だけ出てきた。見てみると、夢の中で撮った写真だった。少し眺めてから胸ポケットに仕舞い、文月を抱き抱えて鎮守府に戻る事にした。
SCP-324-jp
「私はあなただけを見つめる」
ttp://ja.scp-wiki.net/scp-324-jp
kazz4423様作