うちのあんちゃん   作:bakabakka

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実車なんて滅びろ。

前回に比べてあんちゃんまともです。寝たから。


希さんのお兄さんです!

 

あれからあんちゃんは膝枕がちょうど2巡、つまり一時間で目を覚ました。

 

 

「…俺はまたいったい何をしていたのだろうか?」

 

「あんちゃん、寝て起きるたびにその反応はどうかと思うんやけど。」

 

「だって3人とも巫女服だし!髪下ろしてるし!俺のツボ押さえてるし!」

 

そう言いながら床を転がるあんちゃん。

ひとしきり転がったら今度は急に顔をあげてうちらを指さしながら

 

「けど年下なんて別にタイプじゃないんだからね!勘違いしないでよね!」

 

なんて男がやっても気食悪いだけのツンデレのまねごとをし始める。

そうなんやけど指はぶえにぶえ、胸に北斗七星の傷を持つ男の業みたいになっとるし、貌なんてデレデレのデッレデレや。こっちはまるでタコみたいな中学教師や。

 

「奏、作品一つに絞ってくれないかしら?」

 

そんなエリちのどこかずれた苦言にあんちゃんは

 

「同じJの眷属だから問題ない。」

 

とどこから取り出したんかわからんけど海賊帽子に眼帯を右目に身に付け言うが、

 

「奏さん!ジャンプパイレーツの眼帯は左です!」

 

という亜里沙ちゃんの突込みでOrzとなった。

亜里沙ちゃんやっぱ恐ろしい子や。

 

 

 

 

 

 

 

 

あれからあんちゃんは寝ぼけ覚ましにシャワーを浴びてきのだが、浴室から出てきたのは、いつものあんちゃんとは全くの別人である。

 

無精ひげはきれいに剃られ、たった1時間にもかかわらずあれだけ濃かった隈はきれいさっぱり消え去り、ホームレスのような目には生気が宿り、爛々と眼鏡の奥で輝いている。

さらに極めつけはその髪である。ぼさぼさの髪を適当に一つにまとめただけだったものは、艶を持ち、まさに烏の濡れ羽色といった様相を見せている。

 

正直顔だけ見るとあんちゃんは、どこかの少女漫画から出てきた王子様のような容貌を持っている。

 

 

 

 

そう…なんやけど、その格好を見ると100年の恋も覚めるんやないかと思える格好をしてるんよ。ほんと、もう。かっこつけれるんやからちゃんと格好つけてぇな。

 

「いい加減ふんどしwith白鳥やめてくれへん?」

 

そうなんや、この男あろうことか風呂上りはいつもふんどしに頭をもたげ、翼を広げた白鳥を履いている。股間ですごいリアルな白鳥の首がぶらぶらしとるのはきしょいということを理解してくれへんかなぁ。

 

「おい、白鳥が悲しんでるだろ?なんてことを言ってくれるんだ。」

 

あ、ほんとや。白鳥の目に涙が滲んどる。

 

「よしよし、白鳥さん。」

 

泣いた白鳥をなで、慰める亜里沙ちゃん。こっからは早かった。

 

なでられ元気にそそり立った白鳥。それを見て亜里沙ちゃんを引き離しながら白鳥に蹴りを放つエリち。真っ白になり崩れ落ちる白鳥とあんちゃん。

 

うちがもし瞬きしてたら何があったか理解できへんかったであろう速度で行われた一瞬の交錯。正直見なかった方が幸せやったろうなぁ…。

 

なんて目を離したすきに白鳥は火の鳥となり蘇っとった。

一体何者なんや、その白鳥(?)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あんちゃんの格好が着物に割烹着、三角巾というセクシャル装備から明治のおかんスタイルに装いを変えたところでようやく夕食の時間や。

 

「巫女3人におかん1人の組み合わせで夕食がブイヤベースにバゲットとは、とんだカオスな空間だな。」

 

存在がカオスなあんちゃんに言われたくないんやけど。

 

「存在がカオスな奏が言わないでくれないかしら。」

 

エリちと被ってもうた!

 

「希さんなんで悔しそうなんですか?」

 

「なんでもないんや、うちの思考回路が思ったよりポンコツだって証明されただけやから。」

 

「希、何か失礼なこと考えなかったかしら?」

 

最近ほんま鋭くて困るわ。

 

「ま、うまいもんに格好も故郷も人種も関係ねぇさ。さっさと食っちまおうや。はい、手を合わせて…いただきます!」

 

「「「いただきます!」」」

 

あんちゃん特製のブイヤベースを食べて最初に感じたんはその味の強さやった。

スープの味がここまで強いと貝やエビが押し負けるかと思えばそうはならず、むしろ強い者同士がぶつかりあい、高めあっている印象を受ける。

そして固いバゲットをスープにつけると、バゲットは貪欲にそのスープを吸い、ほろほろと柔らかくなる。それを口に入れると、強かったスープはバゲットのほのかな甘さを受け、優しい強さとなってうちらの味覚を刺激する。

 

無我夢中でみんな食べてるのか、その食卓に会話はなく、その代わりに満天の笑顔、幸せそうな唸り声、そして、妹を見守る優しいあんちゃんの目があった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれからみんなで片づけをして、うちとエリち、亜里沙ちゃんはうちの部屋で寝る準備を進めとるんやけど、話題はやっぱりあんちゃんのことばっかやった。

 

「なんであれで大学生になれたのかしら?」

 

「成績はとびっきりよかったけど出席日数が足りなくて、正面からは無理だったから裏口から入学したらしいよ、お姉ちゃん。」

 

「…なんで亜里沙がそんなこと知ってるのかしら?」

 

「奏さんと頻繁にメールしてるから、それで聞いたの。」

 

「亜里沙、教育に悪いからアドレスを私に教えた後消しなさい。」

 

亜里沙ちゃんって案外ちゃっかりしとるみたいやね、エリち。先越されとるよ。

 

「エリちってあんちゃんのこと好きなん?」

 

「はぁ?そんなわけないでしょ。」

 

エリち、目が座っとるよ。ヒロインがやっていい顔ちゃう。

 

「あんな変態でバカでやってることが意味わからない徹夜キチで、料理が上手で一緒にいると面白くて、ふざけてないときは本当に優しそうな顔で私たちを見てて、何かあってもなんとかしちゃいそうな男のどこに好きになる要素があるっていうのよ。」

 

「だよね!お姉ちゃん!私はそんな奏さんが大好きですけど!」

 

「ぐぬぅ…」

 

エリちの△口かわええなぁ。コレクションに追加せんと。

 

「亜里沙ちゃんはあんちゃんのこと大好きなんやなぁ。」

 

「はい!」

 

そう笑う亜里沙ちゃんの顔は恋する少女と言うより、大好きなお父さん、はたまたお兄ちゃんを誇ってるような顔やった。

 

よかったねエリち。姉妹で泥沼√は今んところないみたいやで!

 

「それより!そういう希はどうなのよ?」

 

恥ずかしくなったのか、矛先をうちに向けてくるエリち。

でも残念やな、エリち!うちの返しはもうとっくの前から決まっとるんや。

 

 

 

 

「愛しとるよ」

 

 

あの日からずっと…。




次回過去篇!

だがシリアスすると思うなよ!?バカにシリアスができると思ったらおお間違いだ!



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ストレスを叩きつけただけの稚拙な文ですが、終わりまで読んでいただけたら幸いです。

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