うちのあんちゃん   作:bakabakka

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だんだん車に慣れてきている私。
だがまだまだだね…ほんと、つらい。


今回一発キャラ多いので注意。
ネタ要員なんで便利なら再登場させるかも。


お兄さん…いや、あんちゃんやな

 

今うちがみとるのはあの日の夢。

 

1人っきりの日々に亀裂を入れられたあの日。

 

そして…

 

 

 

うちの住んどるアパートにまともな人がいないことを知った日。

 

 

警官にお隣さんの男性が連行された一週間くらい後の話やったかな。

その日、うちの部屋の呼び鈴が来客を告げたんよ。

 

 

 

 

 

 

 

その来客は、先日連行された男性。

 

ぴーんぽーん…ぴーんぽーん…

 

開けるか開けないか戸惑っている間、ずっと一定のテンポでなり続けるチャイム。

下手に連打されるより怖いんやけど…。

 

覚悟を決めてチェーンをかけてゆっくり扉を開くと

 

「ご近所さん挨拶はまだかぁ‼‼‼」

 

と言うご近所迷惑な音量の叫びと、開いた扉をこじ開けようと突っ込まれた十本の指。

そして必死の形相のお隣さん。

 

腰を抜かして後ろに座り込んだうちを許してほしいんや。

だってそんじょそこらのホラーより怖いんやけど…。

 

 

うちが座り込んでる間もずっと十本の指をわしわししながら一定のリズムでぴーんぽーんとチャイム鳴らしとるし。

というか両手ふさがってるのにどうやってインターホン鳴らしとるんや。

 

うちがずっと恐ろしくて涙目で座り込んでいるといきなりチャイムと指の動きが止まった。そうして空いてる隙間から腕を差し伸べてくる。

 

「手かしてやるから早く立てよ、スカートの中丸見えだぞ。」

 

うちはその手を取ることなく素早くたつとドアを思いっきり閉めた。

 

「うお!?人の腕をさよならさせるつもりか隣人よ!」

 

なんて訴えが聞こえてくる。

(・д・)チッ 失敗してもうた。

 

「んであけてくんね?ご近所付き合いは大事だぞ?それに用もあるし。」

 

確かに初めての一人暮らしと高校生活の準備なんかがあってすっかり挨拶を忘れとったわ。先日の騒ぎで初めてお隣さん知ったくらいやし。

 

スカートの裾を整え、しぶしぶとドアを開ける。

そうすると、目の前に現れたのは黒の短パンに黒いベルトを巻き付けたような服装をした、目の下に大きな隈があり、ぼさぼさな髪をした男性だった。

あかん、前回は警察の囲まれとって気づかんかったけどあかんはこの人。

 

「…初めまして、うちは東條希いいます。よろしくお願いします。」

 

「俺は叶奏。このアパートでの危険ランク三位だ。」

 

危険ランクってなんなん?警官にお世話になるレベルで三位なん?なんで服装がTM革命してるん?とか疑問が絶えない。

 

「ちなみに用っていうのはさっきまでいつまでもあいさつに来ない新規入居者のベランダに何投げ込むかって相談をしたことを報告に来た。」

 

「なにを考えとるんや!!」

 

「ちなみに候補として出たのは生ごみ、納豆、生卵、鶏、引っ越しそば、二八そば、焼きそばとかだな。みんな意見が違うから決定に手間がかかった。」

 

なんてもん他人の家に投げ込もうとしとるんや!とういうより相談をしたってことは…

 

「ちなみに決定したら即実行がうちのアパートのもっとうだ。」

 

その言葉に急いでベランダへと向かう。

 

なんや?いったい何が投げ込まれとるんや!?

 

 

カーテンを広げ、ベランダを見ると…

 

「「一時間前からスタンばってました。」」

 

一組の男女がサンタの格好をして体育座りをしていた。

 

シャッ

 

思わずカーテンを閉めたうちは悪くない。

だって人が投げ入れてあるとは思わなかったんや。

三階やで?三階。投げて届く距離やないやろ。

あとサンタコスってどうなんや。今夏やで?うだるような暑さやで?

 

 

説明を求めに玄関に戻ろうとしたら

 

「サンタとはよかったな、これでプレゼントは君のものだ。

あ、あとお茶貰ってるよ。」

 

勝手に何してくれとるんやろか、この男。

人があまりのことにフリーズしていると、不法侵入者がサンタという不法侵入者を部屋に招き入れてしまう。

 

「どうも、下の階のサンタ♂、通称大谷です。」

 

「どうも、そこのバカナデとは逆隣のサンタ♀、三田よ。」

 

サンタ2人が挨拶してくるが、もうめちゃくちゃすぎて頭がついていってない。

 

「おっす、スタンバイお疲れさん。こいつが東條希。入居四ヶ月にして未だにあいさつしてこなかった不届きものだ。ちなみに下着は不届きではなかっだ!!」

 

最後三田さんに頭陀袋で殴りつぶされた叶さん。

その調子で忘れるまで殴ってくれへんかなぁ。

 

「おい!お前ともあろうものがなぜ記録に残していなっっ!?」

 

倒れた叶さんに詰め寄った大谷さんも、今度は三田さんの頭陀袋のゴルフスイングにより床に沈められた。

 

「バカな男二人でごめんね?それじゃあ今からお風呂に一緒に入りましょうか。大丈夫よ、何もしないから。えぇ、な・に・も、しないわよ。」

 

そう息荒く詰め寄ってくる三田さん。

うちはこれ以上に信用のならない大丈夫を聞いたことないんやけど。

 

「気を付けた方がいいぞ、東條。そいつは女子総合危険ランク一位、男女総合で四位の危険人物だ。」

 

詰め寄られているところに、いつの間にか復活した叶さんから警告がかかる。

 

「ちっ、角度が甘かったか。」

 

そう言い放ちうちから少し離れる三田さん。

 

「さっきから危険ランクっていっとるけどそれって何なんですか?」

 

危険と言われてもよくわからないので叶さんに聞いてみると、

 

「うちのアパート面白いやつが多くてな。その面白さの分類だと思ってくれ。

一位の奴ほど奇抜ではた迷惑。」

 

うちのアパートは変人の巣窟であることが分かった瞬間やった。

 

「ちなみに三田の通称は『愛の素(♀のみ)』だ。一度捕まったら帰ってこれないぞ。ちなみに最近彼女と別れたから新しく獲物探し中だ。」

 

一緒にお風呂行かんでほんとよかった、もうちょいで帰れんくなるとこやった。おいしくいただかれるとこやった…。

 

「振られたんじゃないわ!ベッドから逃げられただけよ!」

 

「あぁ、逃げてきたやつが俺に保護求めてきたから知ってるよ。」

 

「貴様が私のラマンを奪ったのか!!」

 

「ちげぇ!なるべく早く誰かの保護を受けようとした結果、隣の隣である俺の部屋に行きついただけだ!一晩中震えってあやすの大変だったんだからな!」

 

「私のラマンと一晩を過ごしたぁ!?あなた…折られて潰される覚悟はできてるんでしょうね!!」

 

「なんつう言いがかりだ!」

 

そうして取っ組み合いを始めた2人。

 

「悪いね、騒がしくて。でもあれでも普段よりましな方だから。」

 

そう呆然としている私に話しかけてくる大谷さん。

 

「大谷さんは何位なんですか?」

 

この順位によってはうちはこれからこの部屋から逃げ出さんとあかん。

 

「僕は男女総合六位、『湾曲三次元』だよ。」

 

意味が分からへん。けど順位はそこまで高くなくて安心や。

 

「ははは、少し体が柔らかくて体操が得意なだけでこんなふうに呼ばれるとは思わなかったよ。」

 

そう言いながら考えるのをやめたカーズのポーズをする大谷さん。

正直、見てて気持ちが悪いんやけど…。

 

そう言えば叶さんの順位は聞いたんやけど、二つ名みたいなのは聞いとらんかったなぁ

 

「叶さんは三位やけど、なんでなん?」

 

「あぁ、奏はなぁ。」

 

そうして笑い出す大谷さん。

 

「あいつは男女総合三位、『無法地帯』だよ。あいつはやろうと思えば何でもやる。法律も相手もなんでも関係なしに何でもやる。だから無法地帯。」

 

「なんで逮捕されてないんや…」

 

いや、前回連れて行かれとったなぁ。

 

「大体被害が出ないし、周りも面白がってるからなかなかしょっ引かれないんだよねぇ。前回は惜しかったけど。」

 

大谷さんの計画的犯行やったことが今明らかになったわ。

 

「今回のこの騒ぎだって前見た時、東條さんが淋しそうだったからって理由だしね。」

 

「え」

 

大谷さんのほうを驚きみると、「やべ、まずった」みたいな顔をして目をそらしている。

 

叶さんの方を見ると未だに三田さんと取っ組み合いをしとる。

 

あの様子を見ると、そんなこと考えとるようには全く見えへんのやけど。

 

そうするともういっかみたいな顔で大谷さんが告げる。

 

「アイツって淋しいってことを認めてないんだ。あいつは望まない独りを許さない。まぁその過程でだいたいブレてあんなことになるんだけど。」

 

笑う大谷さんの先には今にもズボンを奪われようとしている叶さん。

いや、確かにこんな騒がしいと寂しさなんて吹っ飛んでいくやろうけど…

 

 

「あ、言っとくけどあいつ決めたらしつこいから。今後も思い出しては絡んでくると思うから頑張れ。俺は応援してるよ。」

 

そういって頭陀袋から胃薬を渡してくる。

 

 

 

 

え?胃薬がいるほどなん?

 

どうなって行くかはわからんけど、少なくても一人淋しく感じることはこれから一気に減ることだけはわかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…懐かしい夢やったなぁ」

 

あんときにはまだ『あんちゃん』、なんて呼ぶようになるとは思ってなかったわ。

 

そういえばエリちはどうしたんやろか?

 

「エリち~」

 

・・・・・・

 

 

返事がない。この部屋におらんようや。

 

「あんちゃん部屋向かってみよ。」

 

淋しさを感じる余裕さえ奪っていったあの人の家に。

 

 




次回も変わらず思いついたことを書くだけだ!
たぶん原作内容に突っ込ませるかな?たぶん。


新しくお気に入り登録していただいた皆様、有難うございます。
これからも書きなぐっていきますのでよろしくお願いします。
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