白い狐の物語   作:バイオレンスチビ

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作者は上海アリス幻樂団による”東方project”の原作をプレイした事がありません。よって至らないところもたくさん出てくるでしょう。そんな不束者の書いた小説ですが、どうかよろしくお願いいたします。


狐の日常

騙し騙し生きて来ました。

敵を欺き、時には自分に嘘をつくこともありました。

 

そんな自分が大嫌いでした。

 

 

「狐のお姉ちゃん、こんにちは!」

「白狐さんが来たよぉ!」

「ねぇねぇ尻尾を触らせて?」

 

それでも何故だか人間が大好きでした。

 

仲間に棄てられて独りになってしまった私を彼らは癒してくれます。

彼らの無邪気な笑顔が私に勇気をくれます。

「こんにちは。あ、触るなら優しく触ってね?」

「ありがとう!」

だから私は彼らの苦しみの一部を代わりに背負ってあげます。人間にとっての病気や怪我なんて妖弧である私の身体には大した重りにはなりません。

彼らの〝ありがとう〟の時の笑顔が私の心を暖めてくれます。この笑顔のためにならどんなことだってできる気がします。だから懲りずに私はどんな時も助けにいきます。

 

「化け狐め!」

「くらえぇ!!!」

「火矢も効かねぇのか!?」

嘘を付かれても攻撃されても何度でも助けにいきます。

 

 

私の〝背負わせる程度の能力〟は本当に便利です。傷病を私に〝背負わせる〟だけで相手は元気になれるのです。そして笑顔で<ありがとう>って言ってくれるのです。一応、私も妖怪なので人間にとっての傷病などは大した重りにはなりません。重病であっても、大体は軽い風邪で済みます。お礼もいただいて笑顔もいただいて、子供たちといろんな事をしたり大人たちと世間話をしたりとそれなりに幸せに生活させていただいています。

 

 

住み家としては山の中にあるボロボロの廃屋を根城としてすきま風に悩まされながらも暮らして来ました。誰もいない、誰も来ない縁側で日向ぼっこをすることがとても心地よくて床が時々抜けるスリリングな家です。

一応、そんな家でも子供たちからの手紙が届きます。私はそれを宝物として全部お菓子の箱の中に大事にしまい、返事もしっかり書いています(切手がないから自分で届けるが)。

親や仲間にに棄てられてしまった私を支えてくれたのは唯一の親友である射命丸文(しゃめいまる あや)さんでした。文さんは不思議な鴉天狗で私のような変わり者にも優しくしてくれます。

彼女は私の尻尾が1本だった頃からの仲で頻繁に私の家に遊びに来てくれます。ちなみに彼女が私の家にいる間は私のお医者さんごっこは休業になります。

 

 

 

 

 

 

 

 

白い狐を知っていますか?彼女に背負わせれば傷からもから病からも解放される。便利な便利な白狐。たった2本の尻尾しか持たない彼女は強くない。身体も弱けりゃ心も弱い。そんな白狐の物語。




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