…ん?
ここは…どこ?
「…見慣れない天上です。」
確か私はとても気持ち悪い紫色のギョロギョロした目みたいな隙間(?)を見て…そこから覚えていない。
「ようやく起きたのね?まったく…かなり待たされたわ。名無しの白狐(びゃっこ)さん。私は八雲紫。スキマ妖怪、妖怪の賢者とも呼ばれるわね。」
この幻想郷の産みの親とも言われている八雲紫。境界を自由自在に弄ることができる彼女は妖怪の中で最強とも言える存在。
「私をなんでここに?ここはそもそもどこですか?あれですか、妖弧のみんなから私を殺せって依頼をうけ「いっぺんに言わないの。」…。」
「1つずつ言うわ。ここは博麗神社(はくれいじんじゃ)。貴女を呼んだのは博麗の巫女である霊夢(れいむ)のお守り役ってところね。妖弧の事はまったく関係ないわ。ちなみに拒否はしないでほしいものね。妖怪でありながら人里でも人気があって人間側の者なんてなかなかいないから。」
「…。」
断ったら殺られる気がする。
「紫、話ってなに?あんたの事だから期待はしてないけど…って貴女は誰?」
襖が開いて特徴的な巫女服を着た女の子が出てきた。
「私には特に名乗るような名前はありませんね…みんなには白狐(びゃっこ)とか狐(きつね)とか呼ばれています。あなたは?」
「私は霊夢。ここの神社の巫女をやっているわ。…ねぇ、この尻尾さわっていい?」
「ひゃん!?」
返事も聞かずに飛び込んできた。
「ちょ!?れ、れいむしゃん!?」
八雲さん、笑ってないでたすけて!?式も式でそこで合掌しない!
「もふもふしてるぅ!人をダメにする尻尾ね!」
「霊夢、そろそろやめてあげなさい。じゃないとその子そろそろ死ぬわよ?」
八雲さん、もうちょっと早く助けてください。今、ちょっとだけ三途の川が見えました(死神って寝てていいのだろうか)。
「さ、触るなら優しく触ってください。一瞬、息できなくなって死んじゃうんじゃないかって思いました。」
…博麗の巫女ってもっとご年配な方だった気がするけれど、目の前にいる博麗の巫女さまはどう見ても私の尻尾に夢中なお年頃な女子。こんな子に妖怪退治とかさせるつもりなのかと思うと肌が粟立つ。私のような雑魚ならともかく、しばらく前に侵略戦争を起こした吸血鬼たちのような強力な力を持った妖怪と戦わせるなんて事はあってはならない。
なるほど、確かにこれはお守りだ。
でも、安心した。
妖怪退治を仕事とする博麗の巫女と聞いていたからもっと恐ろしい者を想像していた。でも、実際に目の前に目の前にいるのは尻尾に夢中になっている女の子1人だ。
「霊夢さん、これからよろしくね?」
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