なぜこんなに遅くなってしまったのかというと...
テスト(勉強)➡テスト(本番)➡テスト返却による萎え➡学園祭の準備START
ということで、めちゃくちゃ忙しかったのです...
これからは、投稿頻度を最初のころに戻せるように頑張ります!!!!
では、どうぞ
~ユウトside~
ユウトは今、目の前で行われている2人のバトルを見て呆れていた。
「はあ...確かめてもいないのに油断なんかするから...」
対戦しているトレーナーの一人はカナズミシティのジムリーダーツツジであり、もう片方は自分の弟子でのメイである。
メイはツツジのゴロ-ニャが放ったがんせきふうじによって、お互いの位置を認識できなくなったことを利用し、ソーラービームを当てようとした。
だがソーラービームによって岩が砕かれ、舞い上がった砂埃から現れたのは無傷のゴロ-ニャであった。
しかも、ゴロ-ニャはどうやったのか高く飛んでおり、落下ところがるの勢いでほのおのパンチをメイのドレディアに命中させた。
草タイプでしかも耐久力の低いドレディアにとってほのおタイプの技は致命傷ものであり、耐えることはできず戦闘不能になってしまった。
「がんせきふうじを利用するとこまでは良かったんだけどな~」
メイの方に視線を動かすと、悔しそうな表情が読み取れる。
それほどさっきの策に自信があったのだろう。
「ま、そんな簡単にいったらあんまり意味がないもんな。どう挽回するのか見させてもらうよ」
メイに向けていた視線をフィールドへ戻しながらそんなことをつぶやく。
~メイside~
メイは戦闘不能になったドレディアをボールへ戻し、「お疲れさま」と声をかける。
「(さっきのゴロ-ニャ、どうやってあのソーラービームを避けたの!? ころがるを使っている最中にジャンプなんてできないし、しかも岩のせいでこっちの技のタイミングなんて分からないはずなのに......岩!?...もしかして!)」
「さあメイさん、2体目のポケモンお出しください。ユウトさんの弟子なんですから、その程度じゃないでしょう?」
「分かってますよ! ジャノビー、お願い!」
メイの2体目で最後の1体となるジャノビーを繰り出す。
「では今度はこちらから行きましょう。ゴロ-ニャ、がんせきふうじです」
このバトルで何度目かのがんせきふうじがジャノビーの頭上に繰り出される。
「ジャノビー、グラスミキサー!」
ジャノビーはその場で背中を地面につけて回り始めた。
するとジャノビ―を中心に葉が混じった竜巻のようなものが出来上がり、ジャノビーに向かって放たれたがんせきふうじを粉々に砕いていく。
「へぇ、かなりの威力ですわね。ゴロ-ニャ、もう一度がんせきふうじです」
ツツジは先程打ち消されたがんせきふうじをもう一度指示する。
だが今度はジャノビーの上からではなく、前のドレディアのときと同じく、ゴロ-ニャとジャノビーの間に放って岩を積み上げる。
「何度やっても同じですよ。ジャノビー、グラスミキサー!」
先程と同様にジャノビーを中心に出来た竜巻を、今度は尻尾ではじいて岩へと向かわせる。
そのまま衝突したが、岩は先程のように砕かれず、健在だった。
「ど、どうして!?」
「簡単なことですよ。一つ一つでは耐えられなくとも、合わされば耐えることができる、それだけのことです」
ツツジは余裕の笑みを浮かべる。
「さすが優等生だ。実力も説明力もずば抜けて高い、やっぱり人は
再びユウトからの茶化しを受けて青筋を立てるツツジであったが、バトルの最初にも茶化しを受けてそれに乗ってしまったのを根に持っているのか、ぐっとこらえる。
「師匠! 試合中ですよ!!」
「ごめんごめん。一つだけメイちゃんに教えておきたいことがあるんだけどいいかな?」
ユウトが何も悪びれないで謝罪した後に、メイにあることを伝える。
「なんですか?」
「ポケモンの攻撃技っていうのは、ただ相手にダメージを与えたり、相手の技を相殺させたりするだけのものではないんだよ。それだけ頭の片隅に入れてもらえばいいかな」
「攻撃以外にも技を使う...ということですか?」
「そうそうそんな感じ。じゃ、俺から伝えることはこれだけだから。あっ、ごめんねツツジちゃん試合止めちゃって、再開していいよ」
メイはユウトに言われたことをなんとなく理解はしたが、実際にどうやってやるのかについてはまだ分かっていない。
ただ悩んでいても仕方ないので、バトルの中で答えを見つけることにした。
「ジャノビー、つるのむち!」
「ゴロ-ニャ、ころがるで避けなさい」
ジャノビーの2本のつるのむちをかわそうとするゴロ-ニャだったが、つるのむちが地面すれすれを這うように迫ってきていたため、当たってしまう。
だが、ゴロ-ニャのころがるの勢いを完全に止めることは出来ずにゴロ-ニャははじかれたように上へと飛んだ。
「(やっぱり、あのときドレディアのソーラービームが当たんなかったのはこういうことだったんだ!)」
「ゴロ-ニャ、そのままがんせきふうじです。」
追撃をさせないように、ツツジはがんせきふうじで先程のように岩を積み重ねる。
これにより、また
「(さあ、今度はどうしますかメイさん) ゴロ-ニャ、ころがるです」
「ジャノビー、もう一度つるのむち!」
つるのむちが、今度は岩を両側から回り込むようにしてゴロ-ニャを狙う。
だが、つるのむちが当たった様子はなく、すぐにゴロ-ニャが積み重ねられた岩のてっぺんから猛スピードで現れる。
「無駄ですよメイさん。左右を潰したところで、上への道が残っていますからね」
「.......これを待っていました! ジャノビー、グラスミキサー!」
「(っ!? 大丈夫です。まだジャノビーとの距離はあります、ここはダメージを最小限にして...) ゴロ-ニャ、がんせきふうじです」
すぐに最善手を打つツツジだったが、次の瞬間目にしたのはゴロ-ニャがグラスミキサーによって真上に吹き飛ばされる光景だった。
「ど、どうして! ジャノビ-との距離はそれなりにあったはず。なのに技を出す前に当たるなんて...」
飛ばされたゴロ-ニャは山積みになった岩へと落ち、岩が崩れていく。
崩れた岩のすぐ側には、ジャノビ-が立っていた。
「(まさか、岩を積んでいる最中に距離を詰めていたなんて...)」
ジャノビ-が技を出すまでにころがるを中断して技を繰り出すはずだったのだが、そのジャノビーが飛んだゴロ-ニャのすぐ真下にいたため、グラスミキサーを繰り出したと同時に直撃してしまったのだ。
ポケモン同士の距離はバトルにおいてかなり優先されることであるが、それを差し置いてがんせきふうじにより、相手の出方で動く受け身のような戦い方に特化していたツツジにとっては、距離が変わったことなど分かるはずもない。
「(誘導された挙句にわたくしの戦法を利用されるだなんて...)」
ゴロ-ニャは今までのころがるの多用による疲れや、先程のグラスミキサー、さらに落下の衝撃によって戦闘不能になってしまった。
「ゴロ-ニャ戦闘不能! よってジャノビーの勝ち!! さあツツジさん、次のポケモンを「その必要はありません」 えっ? どういうことですか!?」
「この勝負、あなたの勝ちですわ」
「どうしてですか! まだツツジさんの手持ちは残ってますよ!?」
メイはかなり困惑していた。
それもそのはず、もともとこのバトルの勝敗は先に手持ちをすべて倒すか倒されるかである。
これが野良試合だったらこういうこともあるかもしれないが、これは公式試合である。
しかもジム戦で、ジムバッチを手に入れるために必要な勝利を簡単にジムリーダーが渡すはずもない。
「メイちゃん、ジムバッチの獲得条件って何だか知ってる?」
「獲得条件? ジムリーダーに勝ったらじゃないんですか?」
「基本的にはそうだね。だけどもう一つ条件があるんだよ」
「そこから先はわたくしが説明いたしますわ」
戦闘不能になったゴロ-ニャをボールに戻しつつ、ユウトの説明中に割り込むようにツツジが入ってくる。
「わたくしたちジムリーダーは、ポケモン協会からジムバッチの授与についての規定を伝えられています。メイさんもご存じの通り、一つはジムリーダーに勝つこと、もう一つはジムリーダーが挑戦者の実力を認めることです」
「ということは、私はツツジさんに認められたってことですか?」
「そういうことになりますね」
「嬉しいんですけど、なんだか納得いかない気が...」
メイが今まで戦ってきたジムリーダーの中に、今回のツツジのようにバトルを中断して敗北を認めるようなジムリーダーはいなかった。
なかなか腑に落ちないのも仕方ないのであろう。
「ただし、認めるといってもそれは挑戦者がバトルの中でどれだけ成長しているかによります。今回のメイさんの場合、あなたの成長はわたくしに認めさせるのに十分だったということです。わたくしの戦法を逆手に取ったのは見事でしたよ。ユウトさんからの助言のおかげですか?」
「あはは、気付いていたんですか。ゴロ-ニャ岩を上ってソーラービームをかわしていたのは途中で気づいたんですが、その攻略法が分からなくて、ですけどつるのむちでゴロ-ニャを打ち上げた時に気付いたんですよ。ただその後のつるのむちを囮に使うのは、師匠の助言なしでは決してできなかったと思います。ありがとうございます師匠」
メイはそういうと深々とお辞儀をする。
「おっ、これは嬉しいね。助言したかいがあったというものだよ」
「あまり調子に乗らないでくださいユウトさん。あなたが言わなくてもわたくしが言っていましたので」
メイに感謝されて喜ぶユウトに、ツツジが小言を言う。
ユウトがその言葉にかみつくも、きれいにかわされてしまう。
そんな光景を見てメイは、微笑ましい光景だなと思いつつ、すこしもやっとした何かを感じるが、何かわからずそれはすぐに消えてしまった。
「あ、忘れる前にメイさんにこれを渡しておきます。カナズミジムのジムバッジ、ストーンバッジです。」
「ありがとうございますツツジさん! これがホウエンでの最初のバッジ...」
メイはもらったバッジに目を輝かせていた。
「後俺からはこれ、ジム初勝利祝いのバッジケース」
「ありがとうございます! 師匠!」
「さて、これでめでたくメイさんはバッジを1つゲットしたわけなんですが、今度行われるホウエンリーグに挑戦してみてはどうでしょう。メイさんならいいところまで行けると思いますよ」
「確かに興味はありますけど...」
そう言いながら、メイはちらっとユウトの方を見る。
「旅のことは心配しなくても大丈夫だよ。日程には余裕をもってあるし、旅のルートにはジムがある町を通っていくつもりだしね」
視線に気づいたユウトがメイにそう言うと、メイは顔を輝かせた。
「そうだ、今日はバトルの疲れを取るためにカナズミのポケモンセンターに泊まっていくから、宿を取っておこう」
「了解です! ではこの一番弟子のメイが速やかに宿を取っておきます。今日はありがとうございました、ツツジさん」
バトルに勝って上機嫌なメイはツツジに礼を言うと、今夜祝杯でも挙げそうな勢いで足早にジムを出ていく。
メイの姿はあっという間に見えなくなってしまった。
「もう行っちゃったか、今日はありがとねツツジちゃん。メイもちゃんも少しは成長できたと思うし。それじゃあまた今度」
「ユウトさん、少しお待ちください」
「ん? どうしたの?」
急に呼び止められ、歩き出してた足を止める。
振り向くと、ツツジがリモコンのボタンを押しているところだった。
「? そのリモコンは?」
「いえ、気にしないでください。それよりもせっかく久々に会えたのですから、今までの感謝の意味も込めてお礼がしたいのです」
「うーん...お礼されるようなことを今までした覚えはないんだけど、もらっておいて損はないかな」
ユウトがそう答えると、ツツジは満面の笑みで
「わたくし、今までのこと結構根にもってるんですよ?」
ただ、目は笑っていなかった。
それに気づいたユウトはすぐさまダッシュで出口へと向かうが、先程のリモコンによるものなのか、扉の鍵が閉まっていた。
「ちょ、ちょっとまってツツジちゃん! 今までのやつはその...ほら、あれだよ、軽いジョークというか...友好関係を気付くためのものであって...」
「成程、今までのはユウトさんがしてきたことは、わたくしとの心の距離を縮まるためのものだったと...」
「そ、そうだよ! やだな~ツツジちゃん、俺がツツジちゃんの気にしてることをネタにして面白がったり、新しい戦術の実験台にしているわけないじゃないか」
「成程、そういうことだったんですね...」
そういった瞬間、ツツジから凄まじい殺気が放たれ、ユウトは完全にお墓穴を掘ったことに気付いた。
「無事に帰れると思わないでくださいね?」
「...お、お手柔らかに...」
いかがでしたでしょうか?
意外な感じでバトルが終わらせてみました。
ひとまずメイが少しだけ成長したことを感じ取れたらいいなと思います。
ご意見・ご感想お待ちしております!
それでは、また