人間を憎む怪獣王と人間を守る守護神、そして時々アホの子 作:木原@ウィング
そこでゴジラを見ていたら唐突に書きたくなって始動した新作品です!!
もう少ししたら明久女体のR-18も書けるからチョットマッテテー(;'∀')
「……………」
「ねぇねぇ、今のこの状況をどう思う?」
「あ、はは。ち、ちょっとキツイかな~?」
「ふ~ん。それじゃあ護羅≪ゴジラ≫は?」
護羅「……んな下らねぇ事を一々聞く必要あるか?」
「え~でもせっかくここに来たんだよ? 何か一つくらいは有るでしょう?」
「……………」
「ほ、ほら! ゴモラ!? 護羅は今、とてつもなく機嫌が悪いみたいだから今はそっとしておこう?」
「む~!!」
「…………っち」
「わぷっ!? もう護羅! いきなり頭なでないでよ~!!」
「お前が一々五月蠅いからだ。これで少しは大人しくしておけ」
「えへへ~。やっぱり護羅は優しいから私は好きだな~」
「……ふふ、さすがの護羅もゴモラには敵わないかな?」
「バカ言え、こいつは面倒臭いからこうしただけだ」
「素直じゃないねぇ~?」
「お前もその馬鹿面をいい加減にしないとぶっ飛ばすぞ? 甲芽螺≪ガメラ≫」
「怖いね、分かったよ。黙るよ~」
「……ふん」
幼馴染からの面倒臭い絡みからようやく解放された護羅は不機嫌そうに前を向きなおす。
もうそろそろで授業とやらが始まるらしい。
(甲芽螺もゴモラも何やら楽しそうに準備をしているが、俺からしたらなんでそんな風にしていられるんだ?)
教室に居る生徒達のざわめきを耳障りだとばかりに無視して思考の海に入っていく護羅。
(人間たちと一緒なんて考えただけでも反吐が出る。……っち、そう言えばアイツ等はどっちかって言うと人間寄りだったな。……そのせいか)
そんな護羅達には先程から教室中から大量の視線を浴びていた
理由は、…………ここが女生徒しかいない筈の学校だからである。
現在護羅達がいる所は【IS学園】
それが、護羅達の通うことになったこの学園の名前だ。
あらゆる機関の干渉を受けず、完全に独立した機関として、ISに携わる能力を持つ者を育成する場所である。独自の法律も制定され、ここに通う者の安全を守っている。IS学園に籍を置いていれば、卒業するまでの向こう三年は面倒事はほぼゼロだと言われているまさに『難攻不落の学園』だと言われている。
(IS、か。人間共ってのはどうしてこうもくだらない物ばかり作るのか)
IS 通称、インフィニット・ストラトス
宇宙空間での活動を想定し、開発されたマルチフォーム・スーツ。開発当初は注目されなかったが、篠ノ之束が引き起こした「白騎士事件」によって従来の兵器を凌駕する圧倒的な性能が世界中に知れ渡ることとなり、宇宙進出よりも飛行パワード・スーツとして軍事転用が始まり、各国の抑止力の要がISに移っていった。
(……最も、あのクソ野郎が本当に宇宙なんてものを目指していたのかなんてどうでも良いがな)
ISはその攻撃力、防御力、機動力は非常に高い究極の機動兵器で特に防御機能は突出して優れており、シールドエネルギーによるバリアーや「絶対防御」などによってあらゆる攻撃に対処できる。そのため、操縦者が生命の危機にさらされることはほとんどないほか、搭乗者の生体維持機能もある。
(人間共はいつもそうだ!! こんなふざけた物を作って俺達に対して使い実験する!! お蔭で俺達はッ!!)
思考の海に深く入る余り、自分の中に有る憎しみの感情が段々と込み上げてきて止めることが難しくなっていく護羅。
その心は嵐のように荒れ始めていた。
「……ん、……くん?」
(あぁ、イライラする。そもそもなんで俺が! 俺達がこんな所に居なくちゃいけねぇんだ!?)
「あの、護羅くん!?」
「あ”ぁ”!?」
「っひ!?」
「さっきからうるせぇんだよ!? 人が考え事としている所でデケェ声出してんじゃねぇよ!!」
「ご、ごめんなさい!! ごめんなさい!!」
「大体、なんで俺がッ!?」
ヒュ!! パシッ!!
「!?」
護羅はそこで自分に対する攻撃が飛んでくると自身の持つ直感によって飛んできた出席簿を掴んで止めて見せた。
逆に、不意をついたとはいえ自身の放った出席簿を片手で止められた事に内心で驚く織斑千冬は表面では少しだけ感心したように頷く。
「ほぉ? 中々の腕前だな」
「……テメェ等は、心底俺をイラつかせてぇのか?」
千冬の感心した言い草に眉間をひく付かせながら訪ねる護羅。
「っふ、威勢がいいな。だが、教師に対してその態度は頂けないな?」
「お褒めに預かり光栄だ。とでも言っておいたほうが良いのか?
「ふん、良いからさっさと自己紹介でもしろ」
「……俺に命令するなんて、良い度胸」
「はいはい、ストップ!!」
「もう! 護羅!! やりすぎだよ!! 先生が泣いちゃったじゃん!!」
一触即発になりそうな雰囲気を察した横の席に座っていた甲芽螺が出て来たお蔭でその場の緊迫した空気は霧散した。
しかし、甲芽螺せいで目の前の女に言いたかったことが言えず終いだと感じた護羅は尚を口を開こうとするが、同じくそれを目ざとく察した後ろの席のゴモラに思いっきり頭を叩かれた。
「ってぇな!? ゴモラ!! 何しやがる!! 地味に痛いんだぞ!?」
「何しやがる!? じゃないよ!! 護羅、アンタ先生になにしてんの!?」
「人が考え事をしてイライラしている時にいきなり大声をあげるからだ!!」
「それって先生悪くないじゃん!! 反省しなさい!!」
「……っち」
「山田先生、大丈夫ですか?」
「は、はぃ! だ、大丈夫ですぅ」
ゴモラに叱られ、少し気まずげに舌打ちをして視線を下に下げる護羅とそんな護羅に怒鳴られた山田を心配して声をかける甲芽螺。
甲芽螺の心配そうな声を聴いて気丈にも大丈夫だと言って返事をする山田。それを聞いて甲芽螺も安心したようにほっと胸をなでおろした。
「ほら! 護羅も謝って!!」
「……っち、悪かったよ。いきなり怒鳴ったりして」
「い、いえ! わ、私の方こそごめんなさい……声はかけていたつもりだったんだけど気づかれていなかったみたいで」
「山田先生、あなたが謝る必要はない。すべてはこいつが悪いんだからな」
「あ”?」
「事実だろう? まったく、まさかイレギュラーで入ってきた男性操縦者3人の内1人がこんなにも問題児だとはな……」
「……………」
「まぁ、そんな事はどうでも良い。早く自己紹介の続き「おい」を……何だ?」
「お前………舐めてんのか?」
「なに?」
「こっちが下手に出ていりゃ調子に乗りやがって……今、ここでお前を殺してやってもいいんだぞ?」
「ッ!?」
その瞬間、護羅の身体から物凄い殺気が千冬に向かって飛び出して来た。
(こんな量の殺気は今まで感じた事もない。まるで……巨大生物を前にして動けなくなるようだ!!)
その濃厚な殺意を受けて思わず膝をつきそうになるが何とか耐えて平静を装う千冬。
しかし、やはりその胸中はあまりの大きい殺気により遂に膝が折れかけていた。
(私に直接向けられているが余波を受けた他の生徒たちは息をすることも忘れて怯えている。まさか、これほどとはっ!!)
「いい加減にしろ! このバカ!!」
「入学早々に孤立する気か!!」
そんな時に横と後ろから強烈な一撃を受けて護羅の殺気が無くなった。
それでようやく、千冬達はは呼吸をすることができた。
「痛ぇな!? なにしやがる!!」
「こっちの台詞だよ!! 人がせっかく持ち直したのに台無しにしちゃって!!」
「お前をフォローするこっちの身にもなれ!! このバカ!!」
「んだとぉ!? よし、喧嘩だ!! 表出ろ!!」
「上等だよ!! そのままお灸をすえてあげるよ!!」
「僕も本気で怒ったからな!! 後悔するなよ!!」
それだけ言って護羅、甲芽螺、ゴモラの三人は教室から本当に出て行ってしまった。
それを千冬達はただ茫然と見送る事しか出来なかった。
廊下から聞こえる凄まじい咆哮が聞こえなくなって数分後にボロボロになった護羅を引きずって同じようにボロボロになったゴモラと甲芽螺が戻ってきた。
「この度は私の勝手な行動で皆様に多大なご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした」
戻ってくるなりいきなり全員の前で土下座を披露した護羅を全員が驚きの表情で見ていた。
「えっと、この子の前に私と甲芽螺で自己紹介します!! 私の名前は柴葉ゴモラ≪さいばゴモラ≫です!! 好きな事は泳いだり食べたり眠ったりすることです!!」
「僕は真那 甲芽螺≪まな ガメラ≫です。世間で言う所の世界で3番目の男性操縦者です!! 好きな事は子供の面倒を見たり読書とかです!!」
さっき護羅をボコボコにしていた2人の自己紹介を聞いて千冬達は少しだけ安心した。
どうやらこの子達は護羅の良いストッパーになってくれるみたいだ。
「ほら! 最期に護羅の挨拶だよ!!」
「わーったから!! 引っ張るな!!」
さっきまでの恐ろしい雰囲気は無くなり、ちょっと目つきが悪いだけの青年に見える護羅。
しかし、千冬達はこの後の紹介を聞いてその考えを改めることになった
「……護羅≪ゴジラ≫だ。物凄く不服だが、お前ら風に言うと世界で2番目のIS操縦者だ。嫌いなものは光と……人間だ」
その発言をした時の護羅の目を見た千冬は思った。
(こいつは……簡単には言い表せない位の憎悪をやどしている)
――――― ―――――
「で? 何の用だ?」
「用がなきゃ話かけちゃいけないのか?」
「……別に」
「なら良かった」
先程の衝撃的な自己紹介が終わり、すぐに始まった授業が終わってから次の授業に行くまでの休み時間の間に護羅は一人の青年に話かけられた。
名前は……織斑 一夏。先程、護羅と険悪な雰囲気になった千冬の弟である。
「で、さっきの自己紹介だけど……」
(やっぱりそれか……こいつ、確かアイツと同じ苗字だよな。家族に突っかかった俺に一体何を言いに来たんだ?)
軽蔑か? 侮蔑か? どっちでもいいし、そんな感情は向けられ慣れてきている。
なんせ……何十年、何百年と向けられ続けたんだからな。
「あの、人間が嫌いって言うのは……一体?」
「そのままの意味だ。俺は人間が嫌いってだけだ」
「それってどうして?」
「……なんで会ったばかりの奴に、そんなことを教えてやらないといけないんだよ?」
「だってこれからはクラスメイトだろ? だったら知っておいたほうが良いじゃねぇか!!」
「お前、バカか?」
「な、なんだよいきなり?」
「普通、自分の家族にあんな事を言われたら怒るもんだろ? なんで平然としてる?」
護羅のその一言で一瞬、動きを止める一夏。
それを見て、ため息をつく護羅。
「そうだって言うのに、何だってお前はこうも熱心に俺に関わろうとするんだ? さっきの自己紹介でそういう奴らが湧かない様にしたって言うのによ」
「確かに……さっきの言い草には腹も立った。でも、でもな?……それを除いて考えてみるとさ。なんか、護羅の事が放っておけない気がするんだ」
「……勝手にしろ」
(ふん、可笑しな奴だ。だが、かつてこんな風に俺に話かけて来た人間は何人かいたな)
あんな自己紹介を受けても物ともしない一夏を少し眩しそうに見つめ、その一夏の姿がかつて自分に歩み寄ろうとしたそいつらと重なって見えた
「おぉぉぉぉぉ!! おめでとう!!」
その時、突然と護羅の後ろの席から身を乗り出しながら自分の事の様に喜ぶゴモラ。
「護羅に私達以外の初めてのお友達が~!! 出来たよ~!!」
「何だって!? それは良い事だ!! よく頑張ったな!! 護羅!!」
「喧しい!! 誰が友達なんて……」
「なぁ、もしかして……護羅って今まで友達いなかった?」
「はぁ!?」
「うんうん!! そうなんだよ~!!」
「だから俺達はいつもいつも心配していてな~!!」
「そ、そうだったのか! ……っは!! まさか、人間が嫌いって言うのも」
「違うからな!! そんな理由じゃねぇからな!?」
「なるほど、護羅君は友達が居なくてツンドラに?」
「あのワイルド系には実はそんな理由が?」
「でも、甲芽螺とゴモラちゃんたちとの関係は?」
「あれよ!! 護羅×甲芽螺よ!!」
「その間にゴモラちゃんが入るのね!!」
(何か他のクラスメイト共も騒がしくなってきたぞ!? どうしてこうなった!?)
教室のざわめきを呆然とした顔をしながら動かなくなる護羅。
そんな護羅の背後でハイタッチして喜ぶゴモラと甲芽螺
「ふっふっふ、みんなの中で護羅のキャラが定まっていくよ~」
「うん、これで護羅の事もみんなちゃんと理解してくれるね」
「「計画通り」」
「何が計画通りだ!! しかも理解は理解でも全然違う方に理解するじゃねぇか!!」
こんな風に物凄く可笑しな感じに護羅達のこの【IS学園】での生活がスタートした
そしてここでの生活が、護羅達のこれからを大きく変える分岐点だったことはこの時の彼等はまだ、知る由もなかった……