世界一の錬金術師の養女は、ホグワーツへ入学するそうです。   作:東風吹かば

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色々とあって投稿が遅くなりました。しかも短いです。たいへん申し訳ありません。

いつもは予約投稿ですが、今回は間が空いてしまっているのですぐ投稿しています。



感想、評価、お気に入り登録、ありがとうございます。

特に誤字報告をよくしてくださるGN-XXさん、いつも助かっております。ありがとうございます。

そして、続きを待っていてくださった方々には本当に多大なる感謝を。



今後の予定

少なくとも12月中に必ず更新はします

一巻の内容が書き終わったら…
 →主要な男勢+αのショートストーリー
 →その時にお気に入り登録数が100以上であれば、その記念に大過去編を投稿します
(両方とも多少は書き進めています)

もし200を超えたらその時も何か特別編を作りたいですが、そっちの方は何も考えていませんね…


他にも書きたいモノがある上、書くスピードが遅いので残念ながら定期的な更新は難しいです。そんな自分ですがお付き合い頂けたら幸いです。





加筆修正しました!

そして投稿し直しました。



ドラゴンと森と

  「で、何の用だ、ドラコ?」

 

 冬休みも終わればテストが近づいてきているのが感じられる。だからだろう。最近、図書館は前よりも人が多い。

 

 さて、私、アイラ・ド・サドは読書をこよなく愛する。これはスリザリン生にとっては常識である。

 

 そして、読書中の私に話しかけるなどそこそこ重要な用でもなければ。他愛もない話なら不機嫌にさせるだけだと知っているはずだ。

 

 何用か。

 

 まさか、クィディッチのどうでもいい話ではあるまいな。もう聞き飽きたぞ。

 

「実は…………信じられないかもしれないことなんだけど、ポッターたちが、ドラゴンを育てていたんだ! あの森番と一緒に!」

 

 小さな声で言い切ったドラコは、荒唐無稽(こうとうむけい)な話をした自覚はあるらしい。揺れる瞳でじっと私を見つめた。

 

 ドラゴンは法律で飼育が禁止されている。そもそもその卵を手に入れることすら困難だ。

 

 そんなドラゴンを森番(ハグリッド)が育てているという。しかも、何の証拠もない主張だ。

 

 確かに信じ難いことである。

 

「ふむ。それで?」

 

 だが信用しよう。まあ、ドラコがそんな嘘をつくメリットもない。

 

 それに話す態度を見れば事の真偽くらい判別ができるしな。明らかにドラコは真実を話している。

 

「僕はどうしたらいいんだ? 先生に言うか、このことでポッターを(おど)すか。父上に報告するか……」

 

 ここで脅すという発想が出てくる辺り、スリザリンがスリザリンである所以(ゆえん)だろうな。まあ情報は時に生命線となる。特に貴族にとっては尚更だ。

 

 ポッターたちには高い授業料かもしれんが、これも経験。情報を握られた方が悪いのだ。

 

「自分の進みたい道を進め。他人()の意見なぞ聞くな」

 

 ドラゴンの方は問題ないだろう。今はまだいいかもしれんが、どのみちもう少しすれば隠しきれないほどに成長するはずだ。そうなれば教職員がドラゴンの保護の方法を模索することだろう。

 

 

 だが、ドラコが私に頼りきりになるのは。依存するのは、問題だ。

 

 そうなればドラコは人に頼ることしか、人の力を使うことしかできぬ阿呆になってしまうかもしれない。いや、そうなる可能性が高いだろう。

 

「う、そう言われてもなかなかどうすればいいかなんて決められないんだよ!」

 

「自分が何をしたいか、何をすべきか。自分で考えることだな。私が口出しすべき事ではない。

 ………………なに、ドラコが決めた道なら、私はそれが多少間違っていても手助けするさ。流石に大いに間違っていたなら軌道修正するがな」

 

 ドラコの成長のため、静観するつもりだったのだが。

 

 あの捨てられた子犬のような目に負けた。思いのほか、私はドラコのことを気に入っていたらしい

 

「ええと、じゃあイラはアドバイスしないけどヘルプはしてくれるってこと?」

 

「まあ、そうだな。要はドラコの気の持ちよう次第だ」

 

 ドラコが私の手助け(ヘルプ)に気を良くしすぎて傲慢になり過ぎれば。私はおそらくあっさりとドラコを見切るだろう。

 

 この後、ドラコがどんな道を選ぶか。どうなるか。そんなことは、さあわからない。

 

 だが…………………………………………

 

「わかった。自分自身で考えて、明日イラに結論を話すよ。話を聞いてくれてありがとう、イラ」

 

 あまりドラコの悲しむ顔は見たくないな、とは思う。

 

「どういたしまして」

 

 さて、どうなるかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

 

 

 

「ドラゴンのことをまずスネイプ先生に話して、マクゴナガルとともに森番の小屋へ行ってもらう。そしてまとめて裁いていただこう、というのが僕が考えた結論だ。協力してくれるかい?」

 

「ああ、いいとも。とは言え教授への口添えしかできないだろうが」

 

「協力してくれるだけで嬉しいさ。ありがとう」

 

 セブルス教授ならドラコの話も疑うことなくきちんと聞いてくださるだろう。それに、ポッターをいじめられる機会を逃したりなどしないはずだ。

 

 マクゴナガル教授もいれば、セブルス教授が私怨でグリフィンドールの点数を引いたとは言われないだろう。それに厳格なあの教授であれば自寮でも容赦なく減点するに違いない。

 

 

 なるほど、なかなかいい案だ。普段のドラコからして『父上にご報告』辺りを選ぶとおもっていたのだが、どうやら当てが外れたようだな。いい意味で。

 

 勝手な想像だが、同室のセオやブレーズに相談したのかもしれない。とはいえあそこまで言った後だ。二人の意見をそのまま自分の意見としたわけではあるまい。相手にだけ考えさせるのではなく、友と討論して結論を出す。それが出来ていたとしたら、ドラコは間違いなく成長したのだろう。

 

「ポッターたちの悔しがる顔が楽しみだね!」

 

「まあ、あまりやりすぎるなよ」

 

 悔しがると言うより恨まれるだろうな。まあ、下手人がドラコと知られたらの話だが。

 

 なにせ、彼らには減点プラス処罰が待ち受けているのだからな。

 

 

 

 卑怯だ、と言われるかもしれないが仕方ないだろう。

 

 

 

 

 

 何故って?

 

 だって私たちは狡猾なスリザリン生なのだから。

 

 

 

 

 

 

 

 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おい、聞いたか?」

 

「ああ、あのポッター様がグリフィンドールの点を150点も減らしてくださったってな!!」

 

「1年のマルフォイのおかげらしい。中々優秀だよな、今年の1年は」

 

 

 

 グリフィンドールの点が150点ほど減っていた。どうやらドラコの計画は大成功したらしい。というかここまで噂が広がっているのだから、おそらくドラコが吹聴し回ったのだろうな。

 

 あんなにも「英雄」と崇めていたポッターへの、周囲のあまりの手のひら返しように苦笑することしかできない。

 

 ポッター、ウィーズリー、グレンジャーで仲良く50点ずつ減点をくらったのはわかるが、さてさて処罰はあるのかな?

 

 後でセブルス教授に聞くとするか。

 

 

 

 

 

 

「反省文の提出だ」

 

 思いのほか軽い罰に、残念なようなよかったような複雑な気分だった。

 

「話を聞く限りではハグリッドの責任が大きい、と判断されたそうだ」

 

 まあ実際その通りだとは思う。

 

「ハグリッドへの罰はなかったのですか?」

 

「謹慎。ひとまず1ヶ月だが、理事の方では元から評判が悪かった(ゆえ)何かと理由をつけて延ばされるであろう」

 

 普通なら即解雇モノなのだから、随分と温情ある判断だろう。

 

 ダンブルドアはハグリッドを解雇させたくない。これは只の善人の甘さ(優しさ)なのか、計画上の理由からか。

 

 そんなにも巨人族の血が重要なのか。ポッターと仲がいい大人だからか。それとも、私が知らないような重要な何かがあるのか。

 

 わからない。が、森番一人程度ならいようがいまいが構わんのでとりあえず放置だ。

 

「……そうですか」

 

「不満か?」

 

「いえ、彼への関心を持てないので、特には。それよりも、賢者の石の方は問題ないでしょうか?」

 

 テストよりも、森番よりも重要なこと。

 

 そう、賢者の石だ。

 

 隠されている場所も、森番の三頭犬の他、先生方が防衛のために骨を折ってくださったのも知っている。だが、他人の手による防衛など信用出来ない。

 

 ダンブルドアに、私もなにか防衛のため術をかけさせてくれと言ったらあっさり断られたのはよく記憶している。生徒(子ども)の手出しは無用と言いたいのか、計画の邪魔をされたくないのか。

 

 まあ賢者の石を盗られてもすぐに使える訳では無い(賢者の石に所定の錬金術を使って命の水を取り出さなくてはいけないのだから、中々難航することだろう)とはいえ、ダンブルドアの楽観ぶりには頭が痛くなる。

 

「今の所は問題ない。クィレルの方もおとなしいのでな」

 

「……全てをわかった上で泳がせるというのは中々意地の悪いことで」

 

「校長は、この後の全てを考えておられるのであろう」

 

 自分が好いている人が、自分が苦手な人を信頼しているというのは面白くないことだなあ。

 

 確かにダンブルドアは老獪(ろうかい)だ。だが予言者ではない。

 

 私とて特殊な眼を持ってはいるが、未来まで見通せるわけではないのだ。ダンブルドアの計画が破綻した時。ポッターが死んだ時。イギリスは、いや、ヴォルデモートの脅威はどうなるのか。

 

 まあ考えても詮無きことだがな。

 

「話は変わるが、ハグリッドの謹慎により禁じられた森の監視が当番制となった。……確か以前、禁じられた森に入りたいと言っていたな?」

 

「もしや、一緒に入らせていただけるのでしょうか!?」

 

「……我輩から離れぬこと。危険なことはしない。それができるのであれば、考えてやろう」

 

「ありがとうございます!」

 

 よし、合法的に行ける!

 

 禁じられた森へはいつか侵入しようとは思ってたが、こんなに早く機会が(めぐ)ってくるとは思わなかったな。

 

 流石セブルス教授。私が望むことをわかっていらっしゃる。

 

「くれぐれも、危険な行為に及ばぬよう」

 

 強調される言葉に、私ってそんなに信用なかったのだろうか……と少し不安になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 真っ暗な校庭を横切る。月明かりの照らす先を見れば、暗闇に包まれた森があった。

 

 なるほど、中々おどろおどろしいモノだな。

 

「怖くないのかね?」

 

「いえ、むしろ期待に胸を弾ませています」

 

「……結構なことだ」

 

 教授の呆れたような視線も気にならなかった。

 

 この中に魔法生物がたくさんいると思うと、今までにない高揚感がある。それは遠き先祖の血なのか。まあ、知らんが。

 

 どちらにせよ、不確かな感覚であるが言葉にするならば「森が私を呼んでいる」のだ。招きに応じようではないか。

 

 

 

 

 

「あれが何であるか、わかるかね?」

 

 森の中には整備された道なんてない。当然だ。人間のための森ではないのだから。

 

 獣道。細く、狭い道に、銀色に光るモノが視えた。

 

一角獣(ユニコーン)の、血。なるほど、ヴォルデモートの仕業ですか?」

 

 ユニコーンの血を飲むと呪われる。が、その代わりに永き生をもたらす。

 

 永遠に呪われた生を得るくらいならば、普通に生きた方がましだろう。ユニコーンの血を飲む者などほぼいない。そもそももっとスマートな方法で不老不死に至る道も少なからずあるのだ。

 

 だが、ここでユニコーンの血を求めた。つまり……

 

「左様。賢者の石を手に入れるまでのつなぎであろうな」

 

 罪もない生物をそんなことで殺すなんて、といったことを思ってやれる高尚な精神は持ち合わせていない。(まあ、まだ殺されたとは断定できないが、血の量、そしてヴォルデモートの性格的にも殺されている可能性が高いだろう)

 

 しかし可哀想だ、と(あわ)れに思うだけで済ませるような人間でもないつもりだ。

 

「せめて弔ってやりましょう」

 

 セブルス教授の同意がなくとも行うつもりだった。

 

 弔うついでに角とか尾の毛とかを回収することも。

 

「……好きにするがいい」

 

 冷たい言葉の裏側にある優しさに、教授は私よりもよほど善人だな、と感じられた。

 

 

 

 

 銀色の血痕はそこら中で輝いていた。

 

 ユニコーンの血液量がどのくらいかは知らないが、やはりここまでくると出血多量になっていることだろう。

 

 にしても……森が、騒いでいる。ユニコーンの死だけではここまでざわつかせられないに違いない。しかも私は気持ち悪い風を感じている。となれば、結論は単純明快だ。

 

「教授。ヴォルデモートが近くにいるかと思われます」

 

「……できるかぎり会いたくはない。避けられるか?」

 

「一旦、ユニコーンは諦めて違う道へ行きましょう。可愛そうですが、出血量を見るにどうせ助からない命です」

 

 ヴォルデモートを避ける方法は簡単。悪い気を避け、清涼な気がする方へ行けばいいだけだ。

 

 

 

 セブルス教授も私も黒い格好をしてるだけあって、夜闇に紛れやすい。そのせいか何事もなく移動できた。

 

「セブルス教授、ケンタウロスとホグワーツは良好な関係を築いていますか?」

 

「敵対はしていない。しかしあちらも人間を特別好んでいるわけではないはずだが」

 

「近づいて来ています」

 

 敵対行動を取られた時のため、いつでも杖を抜ける体制にしておく。

 

 セブルス教授も杖を構え、私を守るように前に立ちふさがってくれていた。

 

 

「ここは君のような子が来るべき場所ではない」

 

 現れた金髪の、若いケンタウロスが開口一番にそう告げる。明らかに私への言葉だった。

 

「残念ですがもう来てしまったのでその忠告は無意味かと。申し遅れました、私はアイラ・ド・サドと申します」

 

「私の名はフィレンツェだ。……今夜は火星がとても明るい」

 

「新たな戦いの前触れだと?」

 

 火星の赤色は戦火と血を想像させることから、様々な神話の戦神の名を冠している。ローマ神話のマルスなどその最たるものだろう。

 

 星読みでの火星が何を意味するか、正確には知らない。だが戦に関することだと想像はつく。

 

「おそらく」

 

 戦い。つまり、ヴォルデモートとポッター(もしくはダンブルドア)の戦い。したがって、()()()()()()()()()()()()といったことか。

 

 セブルス教授は何やら考え込んでいるようで、フィレンツェとの話に加わる気はなさそうだ。私が情報を引き出すしかないか。

 

「その予言の確証性は?」

 

「我々は天に逆らわないと誓った。惑星の動きには、逆らわぬと」

 

 あー、つまり、ケンタウロスは予言はしてもそれを変えようとしたことは無かったということか。

 

 ……何があったのかはしらんが、随分と臆病な種族だな。自分たちに都合が悪い予言でさえ変えようとしなかったのだろうか。それともそんな予言を変えようとして昔、痛い目にあったとかか。

 

 考えていたら、セブルス教授がようやく口を開いた。

 

「ド・サド。……あの方の様子は、どうだ?」

 

 森の気を視る。

 

「反応は消えました。素早く立ち去ったかと」

 

 ヴォルデモートには森に長居する理由などないのだから当然か。

 

 森に住む魔法生物の中には戦闘力が高いモノも多くいる。例えばケンタウロスだって群れで攻撃されれば充分な脅威となるのだからな。

 

「ではユニコーンの(もと)へ行くとしよう」

 

 はい、と返事をしようとしたらフィレンツェが口を挟んできた。

 

「……悪しき者は立ち去ったのですか?」

 

「ええ。もう用が済んだからにはこの森へ来ることもないと思いますが」

 

 ユニコーンの血を飲み、形勢を整えたら今度こそ賢者の石を奪いに来るだろう。

 

 ダンブルドアは信用出来ない。やはり自分でも何らかの対策を打っておいた方がいいな。クィレル教授を拘束でもすれば話は楽だが、他にも協力者がいるかもしれん。それに、彼を泳がせているダンブルドアが許すまい。

 

 となるとクィレル教授が賢者の石を手にした後、妨害するしかないのか。面倒だが仕方ないな。

 

「私も共に行っても構いませんか?」

 

「……好きにしたまえ」

 

 やはり同じ森に住むモノ同士、交流でもあったのだろうか。まあユニコーンならば大体の魔法生物には好かれるだろうし、変なことではないが。

 

 どうもこのフィレンツェというケンタウロスは、よく言われているケンタウロスよりも他種族に優しいようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 綺麗な死体だった。

 

 死に様はあまり綺麗とは言い(がた)かったが。きっと悶え苦しんで死んでいったのだろう。辺り一面にはこれでもかというほど血が飛び散っている。

 

 しかし角とかを取ってから火葬してあげようと思っていたが、フィレンツェが許容してくれるだろうか?

 

「ヒトにとってはユニコーンの角は貴重品ですよね? もらってあげてください。きっとその子も自分のことをきちんと(いた)むモノが、自慢の角を使ってくれるなら本望でしょう」

 

「では遠慮なく」

 

 角や尾の毛をもらう。手やローブに血が付くが、後で清めればいいだけだ。

 

 躊躇(ためら)いなく行う私に教授もポカンとしていたが……大丈夫ですよ。あとで毛の方は差し上げますから。

 

 

 

 

「あ、あとの処理はこちらでしますので」

 

 周りの血を教授と協力してあらかた消して、ユニコーンへと祈ってあげればフィレンツェからストップがかかった。

 

 もしかしたら遺族へ死体を見せるとか、まあともかくこの森で決まった弔い方があるのかもしれない。

 

 

「幸運を祈りますよ、アイラ・ド・サド殿。ケンタウロスでさえも惑星の読みを間違えたことがある。今回もそうなりますように」

 

「フィレンツェさんも、お達者で」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちっ、やってくれたなハリー・ポッターたちよ……」

 

「スリザリンの連続寮杯獲得、今年もになりそうね」

 

「王子様に寮杯が授けられるのは当然のこと! なので全然オッケー、ありがとうハリー・ポッター!!」

 

「いやオッケーじゃねぇよ」

 

「そうそう、困るわよ。先輩たちがとってもピリピリしてて」

 

「いっそ清々しいほどに利己的な理由だな」

 

「もー、2人には想像出来ないの? 王子様が戴冠(たいかん)されるお姿を!」

 

「ああ、全くをもってさっぱり想像できねぇよ……ってか王冠でもなんでもなくトロフィーだし、もらうのもド・サドじゃなくて寮監のスネイプ先生だしな!」

 

「そうね、流石にちょっと気が早いんじゃないかしら?」

 

「そうだよね」

 

「おお、やっとわかったかお前も……」

 

「王冠を授けるのがダンブルドア校長だとカッコがつかない!」

 

「そこじゃねぇ!!」

 

「ド・サドが王族の血族なら、彼女のおじいさまとかにやってもらうとすごく良さそうね」

 

「いや、お前も真面目にアドバイスしてねぇで突っ込めよ」

 

 

 

 

 

 

 




始めは主人公がハリー・ポッター君たちと禁じられた森に行くことにしようかなと考えていたのですが、なんか違うなあと思いました。というのも、原作では彼らがあんな重い罰になったのはマクゴナガル先生が「騎士道精神から外れた、恥ずべき行い」を彼らがしたと判断したから、そしてフィルチの嫌がらせというのも多分にあると考えました。しかも原作と違ってハグリッドが謹慎になったわけですから、禁じられた森は更に危険、命が危ないほどになると思います。

さすがのマクゴナガル先生もそんな罰にはしないだろう。というかほぼハグリッドのせいだし、情状酌量の余地がある。そう感じたのでこうなりました。






あと、この次の話となっている111ポイント記念話の後書きに軽くですが加筆しました。
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