東方古神録   作:しおさば

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はい、どーも。しおさばです。

お仕事の合間にプロット考えて、
結果、仕事が疎かになるというね。

本末転倒ですな(笑)


7話/アリさんマークではないらしい

どうも。超絶暇な神様、霞です。

 

鬼と戦ってから数年経ちました。

え?イキナリすぎるって?

 

気にするな、禿げるぞ?

 

 

さて、あれから結局、月移住は可決され、計画は着々と進んでおります。

まぁ、天才の永琳が携わっているんだから、当然と言えば当然なんだが。

 

そして計画はいよいよ、数日後のロケット発射を待つまでになりました。

 

俺?今、月夜見に呼ばれて執務室に来ております。

「霞様、何をボーっとしておられるのですか?」

「……最近、月夜見が俺に対して冷たくなったなぁ、って考えてた」

「もうちょっと神としての振る舞いをして頂ければ、私もそれ相応の態度を取ると思いますが」

「それ、自分で言うか?」

俺は革張りのソファーに腰掛け、出された茶菓子を口へ放り込む。うむ。旨い。

「で?今日は何の用だ?」

「はぁ、今の話を無かったことにするのですね。……実は先日、不穏な噂を耳にしましたので、ご報告をと思いまして」

「不穏な噂?」

月夜見が点てた抹茶を流し込む。

実は抹茶なんて転生してから初めて飲んだのだが。意外と美味いんだな。

「ここ最近、妖怪達の動きがおかしい、とのことです」

「どんな風に?」

「以前迄ならば、隙あらば人間を襲うために門、若しくは外壁周辺に妖力の反応が点在していたのですが、ここ最近は周辺での妖力反応がパッタリと消えたのです」

「ふむ」

確かに、ここ最近は妖怪討伐の依頼も来なくなった。

それどころか、人間が襲われたという話も聞かない。

「これが単に偶然ならば気にすることもないのですが、なにせあの計画の最終段階。最早引き返せない所まで来ています」

「なるほど。妖怪達が何か企んでいるんじゃないかと?」

「えぇ」

最近の妖怪は知恵を付けてきていますので。

と、月夜見は付け加えた。

「ふーん」

「いや、ふーんって。もうちょっと真剣に考えてくださいよ」

月夜見は頬を膨らませて怒っている。いや、お前のその反応は神様としてどうなんだ?

「お前も、もうちょいと考えてもいいんじゃないかな?」

「え?」

「いや、いくら妖怪が知恵を付けたからと言って、コチラの計画が理解出来ると思うか?」

ロケットの開発は地下の格納庫で進められている。更には月夜見の結界付きだ。いくら妖怪の眼でも、中で何が行われているかわかる訳では無い。

「って事はだぜ?考えられる事は2つ。1つは都市内に妖怪が紛れ込み、尚且つお前や俺にすら気付かれる事なく潜伏して、外の妖怪に情報を漏らしている」

まぁ、妖怪がそんな回りくどいことするとは思えないが。俺や月夜見にすら気付かれない程の実力を持った妖怪ならば、そのまま気付かれることなく人間を襲っているだろう。

「確かに」

「そして2つ目。こっちの方が面倒くさいが。『人間』が妖怪に情報を漏らしているってことだ」

「人間が?そんな馬鹿な。そんな事をする必要が何処にあるのですか」

「理由?そんなもん知るか」

考えられない事では無いが。

例えば、月に行く事をよく思っていない、とか。

月に行くよりも、地上にいる事で何か得るものがある、とか。

「……」

「別にそれが正解だとは言わないが、そういう事も考えられるってのを覚えとけ」

「……はい」

そう言うと、月夜見は何処か悲しそうな表情で外を眺めた。

 

 

 

 

 

数ヶ月前に『月移住計画』が発表された。

地上の穢れが最早、看過できないまでになっている為、月へと移り住むとか。

それだけならば良い。いや、むしろ賛成だ。あんな穢れの塊である妖怪に、いつ襲われるかわからない、常に怯えて暮らす位なら月でも何処でも行ってやろう。

しかし、月へ移ったとしても、俺の生活が変わる訳では無い。一般市民の内の1人として、これからの人生を終える?そんなの真っ平御免だ。

ならば、この機を利用するほかない。

例えば、ロケット発射の日に妖怪共に襲わせる。

何とかして発射順の早いロケットに乗り込めば、生き残れる。だが最後の方のロケットは……生き残れないだろう。

そして、最後のロケットには、軍の兵士達が乗り込む予定。つまり、月には戦える兵士は居ないということだ。

そんななか、俺の能力を使えばそれなりの地位、いやもしかすると軍の司令官なんてのも夢じゃない。

そう、月での英雄に、俺は成れるのだ。

「英雄の誕生には、多少の犠牲は必要不可欠……だよな」

そう言い、俺はにやけるのを抑えきれなかった。

 

 

 

 

 

 

 

「引越しの準備だぁ〜!!」

「……叫んでないでさっさと働いて頂戴」

俺は今、永琳の引越し準備を手伝いに来ている。

何せ永琳の荷物は、一般人が触れるには危険な物が多いからな。……てか、この薬は何なんだ。

「あ、それ触れたら……いや、なんでもないわ」

「いやなんだよ!怖ぇーよ!!」

と、とにかく、治癒力を高める能力(と永琳は思っている)の俺位しか手伝えないとの事だ。あれ?俺なら良いの?

「つーか、この量の薬と本、全部持っていくのか?」

「まさか。本の内容は粗方頭に入っているから、貴重な物以外は処分するわよ」

なんとも、勿体ないって言えばいいのか、永琳の頭の良さに驚けばいいのか。

「良ければ持っていく?」

「いや、いらん。こんな本読んだら三秒で寝るぞ」

「もう少し粘りなさいよ」

そんな事言ったってしょうがないじょないか……(・ε・` )

と、脳内で世間を渡る鬼のモノマネをした所で、ふと気がついた。

外壁の外に、上手く隠しているが妖力の反応。

「……あー。永琳さん?ちょいとお花を摘みに行ってもよろしいか?」

「普通にトイレに行くって言いなさいよ」

 

俺はトイレに入るとあるものを創造した。任意の空間を繋げ、自分が許可したものを通す、所謂ワームホール。を創り出す能力にしとこう。なんか汎用性ありそうだし。

「で、この辺りのはずだが?」

「……やはり気がついたわね」

ワームホールを出ると外壁の外。森林がギリギリまで迫っているため、昼間でも薄暗く不気味だ。ただ、今回はそれだけが理由ではないようだが。

「君は誰かな?」

「私はルーミア。常闇の妖怪よ」

薄暗い森からその姿を現したのは、金髪の少女。黒と白の服を着込み、怪しげな笑みを顔に貼り付けている。

「そうかい。俺は神条霞だ」

名乗られたならコチラも名乗る。それが礼儀ってヤツだ。それが妖怪相手でもね。

「あら、御丁寧にどうも」

「で?ここで何をしてるのかな?」

「別に。最近、人間が何か企んでるって噂を聞いたから、確かめに来ただけよ」

そう言いながらも、何処から出したのか両刃の大剣を肩に担ぐ。

「いや、んなもん出して見学ですって言われても、信憑性皆無だから」

「あら、そうかしら?」

先程から、ルーミアの表情は変わらない。何処か、楽しそうな雰囲気も感じられる。あぁ、コイツも鬼と同じような性格なのか。

「それで?」

「妖怪が人間を見つけて、そのまま返すと思う?」

ルーミアがゆっくりと大剣を構える。目の高さに構えた剣は、鋒をこちらに向け、今にも一突きで心臓を抉ろうとしている。

いや、俺としてはバトルジャンキーに構ってる暇は無いのだが。早く帰らないと永琳に怒られる。

「はぁ……」

俺は小さく溜息を吐くと、霊力の制限を百分の一開放する。それだけでも月夜見なら漏らしかねない力量なのだが。

「……やるっての?」

「……」

見ると、ルーミアの構えた大剣は小刻みに震えていた。

「……止めとくわ。どう足掻いても勝てそうにないもの」

「わかってくれてありがとう」

「ただ、これだけは言っておくわよ。貴方達人間が何を企んでいるか知らないけど、妖怪を利用してタダで済むと思わないことね」

ん?何のことだ?

「それだけ言いたかっただけよ」

そう言うと、ルーミアはクルリと踵を返し、森へと消えていった。

妖怪を利用する?

人間が?

「……」

俺は、嫌な予感を胸にしまいながら、ルーミアご消えていった森を眺めていた。




はい、という訳で人妖対戦の少し前まで進みました。

ただ、普通に『人間』VS『妖怪』じゃ面白くないって事で、ちょっとひと手間加えてみました。

どーなるんでしょーか。

どーなるんでしょーねー。

あ、今回は
霞視点→??視点→霞視点でお送りしてますよ。
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