古代編はあと2、3話で終わりです。
諏訪子とか神奈子とか、どうやって出すかなぁ。
どうも、1日5食ラーメンでも構わない、霞です。
いよいよロケット発射当日になりもうした!
昨日は地上最後ということで、いつものラーメン屋の親父と呑んだり、チャーシューについて熱く語ったり。
非常に有意義な時間を過ごした。うん。永琳には冷たい目で見られたけど。やめろよー、新たな扉を開きそうになるだろー。
そんなこんなで順にロケットに乗り込み作業を進めています。
月夜見が考えていた妖怪共も、どうやら近くにはいないのか、気配を感じないし。
これなら無事にお月様まで行けそうですな。
「御免なさいね、一緒のロケットに乗せたかったのだけど」
永琳が申し訳なさそうに言う。どうやら、都市の要人は最初のロケットに乗るらしいが、俺は(一応)一般市民なので最後のロケットに割り振られた。これに関しては月夜見も強くは言えなかったようだ。
「別に構わないさ。どうせ行先は同じなんだから、早いか遅いかだけだろ?」
「そうだけど」
「ほら、兵士が呼んでるから、さっさと乗り込んじゃいな」
さっきから向こうで永琳を、呼ぶ声がする。
「また後でね」
「おうよ」
そう言って永琳はロケットへと乗り込んでいった。
さて、ココまでは計画通りに進んでいる。
大金を叩いて3順目のロケットに乗る予定だった貴族と、順番を変わってもらった。まぁ、貴族と言っても下級だから金をチラつかせれば簡単だ。
お陰で一文無しだが、後のことを考えれば安いもんだ。
後は妖怪共が計画通りに動けば良いのだが。
おっと、そろそろ能力を使っておくか。
俺の能力は『壁を崩す程度の能力』。
額面通りに受取れば、ただ、塀や壁を壊すだけの能力だが、コレには別の力もある。
相手と俺との実力の『壁』を『崩す』ことが出来る。つまり、俺に対してどんな実力者も、差が無くなるという事だ。
まぁ、今回は額面通りの方を使うのだが。
月夜見様が張った結界の壁を崩し、外壁もついでに崩す。その瞬間妖怪共が都市へとなだれ込んでくる。
外は阿鼻叫喚の地獄絵図になるだろう。
さて、計画の最終段階だ。
「うん。どうもおかしいよね」
さっきから結界に綻びがあるように感じる。月夜見が離れるからか?
いやいや、アイツが最後の最後でそんな単純なミスをするとは思えない。
「なんだろ。嫌な……いや面倒臭い気がする」
霞と別れて私はロケットに乗り込む。最初のロケットは要人のみが乗るため、既に発射準備は出来ている。
後はスイッチを、押すだけで自動操縦だ。
「月夜見様、よろしいですか?」
「えぇ、お願いします」
月夜見様が頷いたのを確認して、私はスイッチを押した。
ロケットが点火され、地鳴りと共に浮遊感が訪れる。
打ち上げは成功のようだ。
「た、大変です!!」
その時、月夜見様の護衛兵が叫んだ。
「と、都市のおよそ3キロの所に突如妖怪の大群が!!その数、およそ100万!!」
「!?」
あー。やっぱりなぁ〜。
イキナリ大量の妖力を遠くに感じた。
どうやら妖怪にも結界を張る事が出来る個体も居るようだ。
だが、問題はそこじゃない。問題は、さっきから感じる結界の綻び側に妖怪が現れた事だ。
偶然?まさか。
ならばコレは仕組まれていると考えて良いだろう。
誰が、なんて今考えても意味は無い。
今は一刻も早く市民をロケットに乗せ、発射させなければ。
だが、搭乗は全体の半分も終わっていない。
乗せ終わったロケットから順次発射していくが、どうやっても間に合わないだろう。
「……はぁ、月夜見と永琳に怒られるな」
どうやら計画は成功したようだ。少し気付かれるのが早かった気もするが、まぁ良い。
既に俺の乗ったロケットは空へと打ち出された。
俺は密かににやけるのを抑えた。
「倒そうと思うな!!少しでいい!少しでいいから時間を稼げ!!ロケットに全員乗り込む時間を!!」
妖怪の最前線とぶつかった兵士達から叫び声が聞こえる。
それは1人でも多くの市民を守ろうと戦う男、いや、漢の叫びにも聞こえる。
ん?気障っぽいかな?
「テメェら人間を逃がしてなるものかぁっ!!」
妖怪も妖怪で叫ぶ。まぁ、そりゃそうだな。
人間を食わなきゃ生きていけない妖怪だっているんだから、死にものぐるいだ。
「だが、悪いが、今回は人間の味方をするよ。俺は」
何時ぞや、永琳を助けた際に創り出した一振りの刀。あれ以来ずっと腰に差していたが、使う機会がなかった。
久しぶりに使うことにしよう。
「つ、月夜見様!どうにかなりませんか!!」
私は月夜見様にすがりつくように叫んだ。アソコにはまだ、沢山の市民が、霞がいるのに!
「……無理です。ココまで離れては私の力も届かない」
私は絶望に打ちひしがれた。ようやっと出来た友人を、こんな理由で無くすなんて。
「……でも、希望が無いわけでは……」
「え?!」
「テメェら!邪魔だからサッサと下がれ!!」
向かってくる妖怪の首を横薙ぎに切り落としながら、俺は叫んだ。
正直、本当に邪魔だ。人間が居るだけで全力……ではないにしろ制限を外せない。霊力にアテられて、その場に倒れられても困る。
「あ、あんたは!?」
「いいから!サッサと退け!!」
「わ、わかった!!」
兵士達が少しずつさがっていく。
現在の搭乗率は80%と言ったところか。あと少し。
「テメェ……1人でこの量のの俺達とやり合おうってのか?」
妖怪が下卑た笑みを浮かべる。嫌だなぁ、こういう顔、嫌いだなぁ。
「ん〜。そうだって言ったら?」
「カッカッカッ!人間ってのはドンだけ馬鹿なんだ?多少は腕が立つようだが、この数に勝てるわけがねぇだろっ!!」
すると周りの妖怪共も釣られて笑い出す。
「あの人間にしてもそうだ。俺達を利用したつもりでいるようだが、俺達がタダで利用される訳がないだろぅに」
「あ〜。やっぱり手引きした人間が居るのね」
まぁ、予想はしてたよ?
ただ、神様としては一応人間を信じたいじゃない。だって、(元)人間だもの。
「どうなってるんだ……」
多少、兵士達の数は減っているようだが、あんなもの物の数じゃない。俺の計画には圧倒的に足りていない。
「ま、まぁいい。この計画が失敗したとしても、この能力を使えば、いくらでも!!」
「……あら、どんな能力なのかしら」
……後ろから声がした。
いや、それは別に不思議な事じゃない。このロケットには俺以外だって乗っているんだ。
だが、問題は、この声に聞き覚えが無いということだ。
俺はゆっくりと振り返る。
「まぁ、どんな能力でも、使う前に死んじゃったら意味無いけどね?」
俺が最後に見たのは、美しく輝く金色の髪が靡いた姿だった。
「ご報告します!3順目のロケットに妖怪が乗り込んでいたようです!!」
「なんですって!?」
「現在、通信を試みていますが、返事がありません!!」
しまった。最初から妖怪がロケットの内部に潜んでいたとは……。あのロケットの中にいた人間はもはや……。
悔しさから私は唇を噛む。鉄の味がした。
「そのロケットの動力部分を破壊しなさい。このままでは妖怪も月に来てしまう」
月夜見様の声が冷たく響く。
「り、了解しました……」
ん?なんか上の方で爆発が起きたな。いや、大気圏外なんだけど。
「さて、どうやら人間は全員乗り込んで発射したようだし。俺の勝ちかな?」
「て、テメェ……」
妖怪共に勝ち誇る。多分、ドヤ顔してるんじゃないかな。
「……なんてな。俺達が何も手を打ってないわけないだろ?既に俺達の仲間がロケットに潜んでいるさ。地上には人間が居なくなっちまったが、何処に行っても逃がしはしねぇ!皆殺しにしてやる!!」
「あ?」
つまりなんだ。あのままだと妖怪を、乗せたロケットが月に行っちまうってことか。
「それはマズイな」
なら、やる事は一つじゃないか。
「とりあえず、お前ら全員、ぶった斬る!後の事はそれからだ」
「アチャー。これ、完全に止まってるよね。ってか落ちてるよね?」
丸い窓から外を見ると、青い大きな玉が見えた。アレが今まで私のいた地上ってヤツなの?ずいぶんキレイじゃない。
この筒みたいな。ロケット?に乗ってた人間はとりあえず全員殺しちゃったんだけど、コレってとてつもなくヤバい状況じゃない?
「どうしよ」
「あー。助けて欲しいかね?お嬢さん」
地上にいた、大量の妖怪共を、文字通り『瞬殺』して、妖怪が乗っているロケットを探す。
まぁ、簡単に見つかったんだけどね。だって一つだけ落ちてきてるんだもん。
こないだ創ったワームホールでロケット内部へ。
そこにいたのは先日の、ルーミア?とか言ったっけ?
「どうしよ」
まぁ、そうなるよね。俺ですらこのロケットの操縦方法は知らないし。ってか知ってても壊れてるから意味無いが。
……うん。可哀想になってきた。助ける?でもなぁ〜。
辺りを見回せば死体だらけ。どう考えてもルーミアが、殺ったでしょ。
……まぁ心の広い神様ってのを見せなきゃね。
「あー。助けて欲しいかね?お嬢さん」
はい、ってなわけで人妖大戦です。
んで、さも意味ありげに登場した謎の人物!
特に見せ場もなく死んじゃいました!
いや、一応色々と考えてますよ?
うん。ホントに
ホントだよ?