東方古神録   作:しおさば

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霞「そう言えばさ、この小説って感想書かれないよね」

紫「……面白くないからでは?」

霞「なるほど!」

作「え?心折れるよ?」

霞・紫「一向に構わない」

作「いや、もうちょい作者に優しくしてよ」


36話/キャラ崩壊がハンパないらしい

師匠に弟子入りをしてから早くも100年程経った頃。

私達は日本を離れ、大陸に来ていました。

師匠曰く、『日本見飽きた』そうです。

「だってさ〜、日本を何周したと思ってんの?」

いや、知りませんけど。そりゃ創造神様なんですから、この星よりも長生きなんですから。

そんな旅の途中でも、師匠はちゃんと私を強くすることを考えてくれていました。その方法はとんでもないですけど。

だって、普通に考えて、能力位しか取り柄のない下級妖怪の私に、自分以上の妖怪へ喧嘩を売れなんて、おかしいです。

「いやいや、紫の能力はチートなんだから、後は使い方を覚えれば殆どの妖怪には勝てるぞ?」

ちーと、って言うのは良くわからないけれど。多分凄いって意味なんだと思う。

っというか、そのちーとな能力と同じものを持ってますよね?それでいて他にも能力を作れますよね?

どっちかと言うと、師匠の方がちーとだと思います。

「だからこそ、修行がやりやすいんだろ?」

まぁ、だとは思いますが。

 

確かに、師匠に教えてもらった能力の使い方は、今までの私では考えられなかった利用方法だった。今までは逃げるか隠れるかしか使い道が無いと思ってたこの能力も、不意打ちや自分の得意な戦場に強制的に相手を連れ込むなど、使い方次第だと気付かされた。

「それで、師匠。何故大陸に?」

「いや、都にいた時に大陸から来た仙人と会ったからさ。こっちの文化的なのも見たくなって」

ほんと、師匠は自由な人です。人じゃないけど……。

「さて、とりあえず飯でも食うか!」

「はぁ」

まぁ、振り回されるのにも慣れましたけど。

 

 

 

「いや〜、やっぱり本場の飯は違うわ〜」

「本場?」

うむ。細かい事は気にするな。

俺はとある村の飯屋に居る。本場のラーメンを食べるためだ。

……あれ?なんでこの時代にラーメンがあるんだ?

「アンタら見慣れない格好してるね」

「ん?そうかい?」

飯屋の女将さんが話しかけてくる。これだけ旨いラーメンを作る店の人だ、悪い人である訳がない。それならば、コチラも失礼のないようにしなければ。

「俺達は海を渡ってこの地に来たんだ」

「おや、そうなのかい?」

「そそ。ところで、この辺りでなにか面白い話とかないかな?」

紫はテーブルの向かいで美味しそうにラーメンを啜っている。どうでも良いけど箸はちゃんと持ちなさい。

「面白いかどうかわからないけど、最近では妖怪を殺す妖怪がいるって言うよ?」

「妖怪を殺す妖怪?」

なんだそれ、縄張り争いか?

「それが噂では色んな所を転々としているみたいでね。まるで退治屋みたいだよ」

「へぇ。そんなのがいるんだ」

それはそれは、是非とも会ってみたいものだ。

俺は人知れずニヤけると、それに気が付いたのは紫だけだった。

 

 

 

「で、会いに行くんですか」

「え?だって見たくない?」

真面目な顔して師匠は何を言っているんですかね。一応これでも私も妖怪なんですけど。妖怪を殺す妖怪なんて、会いたいわけないじゃないですか。

「大丈夫。今の紫ならそんじょそこらの妖怪には負けないから」

しかも相手をするのは私なんですね。

「さ、行くぞー!」

張り切って歩き出す師匠の後ろを、ため息を吐きながら付いていく私。

慣れたと思ったけど。前言撤回しようかな。

 

 

 

夜。月が上ると私は寝床にしていた気の上から飛び降りて、辺りの気配を探る。

私の能力が『気を操る程度の能力』だからなのか、気配には敏感で、こうやって相手を探す時には便利だ。

今日は相手が見つかると良いが。ココ最近は私の噂が流れているのか、誰もが妖力をギリギリまで隠しているようだ。

「……はぁ。今日もいないのかな」

諦めかけた時、遠くで微かな妖力と霊力を感じた。かなり遠いが、ここでも感じ取れるという事はそれなりに強いのだろう。久しぶりに腕がなる。

私はいてもたったもいられず、その気配に向かって走り出した。これくらいの距離ならそんなに時間はかからないだろう。

 

 

 

師匠が『てんと』の準備をしていると、突然手が止まった。顔を見るとニヤけている。あぁ、また何か良からぬことが起きるんだ。主に私にとって。でも、眠いんだけどなぁ……。

「なるほど、なかなか強い妖怪だな」

師匠は呟くと遥か彼方の地平線を見ている。アッチに何かあるのかな?

「……紫、お前はもう少し探知の範囲を広げた方が良いな」

「師匠並に広くとなると、私の妖力では無理ですよ」

師匠の馬鹿げた量の霊力で私を考えないで欲しい。

本気でやれば大陸どころか、この星全部を探知出来るのだから。

面倒臭いって言ってやらないみたいだけど。

「……あっちから物凄い勢いで妖怪が走ってくる。これだけの速度って事は、それなりの脚力を持つんだろう」

うわぁ、そんなのと相手したくない。

……あ、遠くで土煙が見える。

「さて、どんな奴なんだ……か?」

師匠が言葉に詰まっている。珍しい。

私も同じ方向を見ると、走ってくる相手がボンヤリとだが見えてきた。……え?

「俺は幼女を引き寄せる能力でも持ってたのか?」

「それって私も入ってますよね?」

土煙を上げているのは、私より幼いであろう小さな女の子の妖怪だった。

……これでも、この100年で成長しましたからね?

バインバインですからね?

 

 

 

走って近づいているのだが、距離が近づくにつれ相手の力の大きさが嫌というほどわかってくる。

だってこれだけの距離でも私が気づくくらいだし。

妖力は今まで私が会ったどの妖怪よりも強いものだし、霊力の方は……なんかもう規格外。昔、面白半分で空の太陽の力を調べてみたことがあるけど、どう足掻いても勝てない、壊せない力の差を見せつけられた。それに近いものを感じる。ってか太陽以上だと思う。

考えただけでもゾクゾクする。太陽と戦えるなんて。

気を抜けば止まってしまいそうな脚を、気力で奮い立たせ走る。こんな機会は今を逃せば2度と来ない。

「この相手に勝てれば、私はもっと強くなれる!!」

私は意図せずこぼれる笑顔に気が付かなかった。




紫「バインバインですよ〜」

霞「あ、うん」

紫「……え?それだけ?!」

霞「え?」

紫「師匠はロリコン?!」

霞「どうなったらその結論になるんだよ」



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