東方古神録   作:しおさば

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作「そう言えば、気が付いたらお気に入り50を超えてた」

霞「うぇっ?!見間違いじゃないか?」

作「いやいや、流石にそれはない」

霞「……もしくは間違えてお気に入りを押しちゃったとか?」

作「それは……ありえる」

紫「もうちょっと自信を持ったら?」


37話/妖怪の成長は早いらしい

遥か地平線の向こうから現れたのは、緑のチャイナ服を着た、幼女でした。

うん。自分で言ってて何のことがわからん。

 

だって明らかに人間のスピードじゃないもん。

いや、妖怪だけど。

さらに言えば、いくら妖怪でも子供に出せるスピードじゃなかったよ?

「し、師匠?なんですか、あれ」

「……俺にもわからん」

つーか、あの勢いで突っ込んできて、止まれるのか?

……うん。無理だろ。物理法則を完璧無視する以外。

まぁ、妖怪どもはそれができるからなぁ。

一応、夜月に手をかけておく。紫も、いつでもスキマを開けるようにしているようだ。

そして、とうとうすぐそこまで幼女ほ走ってきた。いや、ほんと走ってきた。ギャグ漫画かなにかか?ア〇レちゃんみたいな登場の仕方だな。

「……でりゃぁあああっ!!!」

幼女は勢いを殺すため、左脚で踏ん張りブレーキをかける。しかしそれでも止まれずに、右拳を地面に突き立てて無理やり止まろうとしている。

土埃を巻き上げ、幼女の姿は見えなくなった。ってか、アレで止まったの?!

「……師匠、アイツ怖い」

言うなよ。俺だってわけ分かんなくて怖いんだから。

「あなた達ですね!バカみたいな霊力をはなっていたのは!!」

んでテンション高ぇな。

「つーか、バカみたいとか言うな」

「そんじょそこらの神様以上の霊力出しといて、何を言うんですか!!」

え?そうなの?

最近、神に会ってないからわからん。

「なぁ、紫。そんなに俺の霊力ってデカイの?」

「ご自分で気づいてなかったのですか?多分、霊力だけでも天照を超えてますよ?」

いや、それは知ってる。でも、それが霊力に制限をかけている状態で?

うわぁ、それはまずいなぁ。

「いや、いまは凹まないで下さい」

「……あの〜。話を続けても?」

チャイナ幼女は困惑している。まぁ、今気にしてもしょうがないか。

幼女を見ると、緑のチャイナ服に赤い髪、子供っぽい可愛げのある顔立ちをしている。あと頭にちょこんと乗っている帽子には龍の文字が書かれた星型の……あれなんだ?

「私は紅美鈴!訳あって強い人と手合わせをしてもらっています!!是非とも、お手合わせ願います!!」

「……ですって、師匠」

明らかに格闘してます!って感じの幼女は、構えをとる。確かに構えを見る限りは、堂に入っている。

「でも、流石に俺が相手をするのはまずくないか?」

「……最初、私を斬ろうとしてた人が何を言ってるんですか」

コイツ、まだ根に持ってるのか。もう100年くらいたってるだろうに。

「あー。紅さん?」

「美鈴でいいですよ!!」

あ、はい。

「なら美鈴?流石に今日は夜も更けている事だし、また明日にしないかい?」

「……なるほど、そうですね!!」

おぉう。なかなか素直。

そう言うと、その場で座り込む。え?なに、そこで寝るの?

「これでも妖怪ですし、多少は腕に覚えがありますから!」

いや、そういう意味じゃないんだけど。

さすがにこんな幼い子を野宿させるのは気が咎めるのだが。

「……良かったら、入る?」

「入るって、その中にですか?」

そのとおり。

「まぁ、中は多分、想像以上に広いから」

「はぁ……それじゃぁお言葉に甘えて」

……そんで、なんで紫は怒ってるんだ?

「別に。何でもないです」

 

 

 

布製の小屋のような物に招かれて、入ってみると明らかに広さが違う事に驚いた。外で見たときは、人が二人入れば目一杯の大きさしか無かったはずなのに、中は立派なお屋敷位の大きさがあった。

「なんですか、これ!え?靴脱ぐんですか?!」

「あ、あぁ。そこで脱いでくれ」

板張りの廊下を進むと扉があり、開けば広い居間になる。台所と居間が一体になったような造りで、ちょっとした料亭のようだった。

「……なんなんですか、これは」

思わず漏れてしまったのは驚きとも呆れとも言えない言葉でした。

だってこんなのおかしいでしょ!!

「一応、これが俺の能力の1部なんだよ」

「ほぇ〜。凄いですね〜」

こんな広い空間を創り出す能力とは、一体どんなものなのか。余計にこの人と戦ってみたくなりましたよ。

「とりあえず、俺達はこれから食事をするんだが。美鈴は食べるか?」

「いいんですか?!」

そう言えば、最後にマトモな食事をしたのはいつの事でしょう。

「お願いします!!」

私は誠心誠意込めてお願いしました。

 

 

 

さて、幼女にお願いをされたら断るわけにはいかないのが男ってものでしょう?

久しぶりに全力で作りましたよ。

大陸……中国にいるからと言って、中華を食べ続けることもないわけで。本日のメニューは、the和食でございます。

鯖の塩焼きと肉じゃが、ナスと胡瓜の漬物にもやしの味噌汁と白米。調理時間は凡そ3分。ん?時間的に不可能?創造神様に不可能は無いんだよ。

テーブルの上に並べられた料理を前に、紫と美鈴は目を輝かせた。というか、減るの早いよ……。

「うまっ!なんですかこれ!!うんまっ!!」

「当然でしょ!私の師匠なんだから!!」

うん。紫よ、何を張り合っている?

「あなたは本当に何者ですか!?」

「ただの旅する人間だよ。……あと美鈴、毎回そんな叫ばないとダメなの?」

「え?普通に喋ってますよね?!」

さっきから近距離なのにデカイ声で喋られるから、耳がキーンってなってるんだよ。

 

食事を終え、食器を洗っていると紫が俺の隣に近寄ってくる。

つーか、弟子ならこれくらい手伝え。

「師匠、お風呂が用意出来ました」

あぁ、そっちを準備してたのね。

水を止め食器をしまうと、美鈴に声をかける。

「風呂の準備が出来たから、入って来い」

「お風呂、ですか?」

さっきからソファーの上で飛び跳ねていた美鈴は、俺の言葉に振り返る。

「ですが、流石にそこまでしてもらうのは……」

「気にするな。どんな目的であろうと、この部屋に入ったヤツは俺にとって客だ。ちゃんと饗すさ」

タオルを取り出し、美鈴に渡すと風呂場へと案内する。

「ほら、入った入った」

……流石に、一緒に入るとかそんな展開、ないよ?




作「驚異の幼女率!!」

霞「お前、それ気に入っただろ」

紫「やっぱり作者はロリコンなんですね」

作「いや違うよ!?」

霞「お前にとっては、生きにくい世の中だよな……」

作「やめて!!そんな目でみないでぇ!!!」


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