霞「……向こうの作品の前書きに出演させてもらったようだな?」
作「いやー!なんかオリジナルのスペカも作っていただいちゃって、ワタクシ感無量であります!!」
霞「実際のコイツは、タダのロリコンでしかないからな」
作「霞さん?そんな褒めても何も出ませんよ?」
霞「何処をどう聞いたら褒められてると思うんだよ」
作「さて、そんな事はさておき、コラボ最終話です!!」
霞「アチラはまだ何話かあるようだから、コッチを読んだら……いや、読まずにアチラさんを読んでくれ」
作「何故に読者を減らそうとするっ?!」
「グッモーニン!エブリワン!!」
意味不明な掛け声と共に、紫がスキマから顔を出していた。
昨日はあの後、二人ともいい気分で床についたのだが、一気に頭が頭痛で痛くなる。
うちの紫も将来はこうなるのだろうか。
「ってか、何故に顔だけ出してるんだ」
「……お布団の中って、気持ちいいわよね」
つまり自分は布団の中にいながらも、俺達を無理矢理に起こしたのか。
「朝から五月蝿いわね」
「………………ぐぅ」
おい美鈴。綺麗に二度寝をかますな。
「朝食の準備は出来ているわ!準備が出来たら居間へゴーよ!!」
なんでこの紫はこんなにも元気なのだろうか。
その理由は紫を起こしに行った藍の声が響き渡ることで理解出来た。
どうやら夜中にユウを自分の布団へとスキマで移動させ、モフモフしていたらしい。
どうせモフモフするなら藍の尻尾の方がいいと思うんだが。
「何を言ってるの!藍の尻尾とは比べ物にならないくらいユウは抱き心地抜群なのよ!?これを一度知ってしまったら、尻尾程度じゃ満足出来ないわ!!」
「知らねぇよ……」
それよりも、いい加減ユウを離してやれよ。ユウも諦めた表情してんなよ。
「朝からこの状態の紫に何を言っても無駄なんだよ」
うわぁ、マジで諦めてやがる。
朝食を済ませた俺達は庭へと下りていた。
漸く座標の計算も終わり、元いた世界へと帰ることができるようになったからだ。
ただ、普通に帰っても面白くない気がする。なんか土産話になるような事でも1つ無いものか。
「そう言えば、今更なんだけど。霞とユウってどっちが強いの?」
そう言い出したのは姫咲だった。
何を急に言うかなこの子は。神としての性質自体が違うんだから、どっちが強いとか関係ないだろ。
「そんなの、うちのユウに決まってるじゃない!!」
紫は自分のことのように胸を張りながら答えた。……あと姫咲、恨めしそうに紫の揺れる何かを睨むな。
「そ、そんなことありませんよ!!師匠の方が強いに決まってます!!」
はい、美鈴。お前は何を張り合ってるんだ。当の本人達は困惑の極みなんだが?
「あ〜ら、何を言ってるのかしらこのちびっ子は。ユウにかかれば幾ら創造神と言えども敵じゃないわ!!」
「そんなことないです!!師匠は一番偉い創造神様なんですから!どんな神様であろうと負けるはずがありません!!」
「お、おい……お前ら落ち着……」
「貴方(師匠)は黙ってて(下さい)!!」
「あ、はい」
「弱っ!もう少し頑張れよ霞!!」
いや、だってこうなった美鈴は俺の言う事聞かないし。そっちの紫だって火がついちゃってるじゃないか。
「……そう。どうしても認めないと言うのね……」
「当たり前です。私の師匠がこんなちっちゃい神様に負けるわけがありません!」
おいおい。幾ら自分の方が僅かに高いからと言って、それは言い過ぎじゃないか?
「ならば……ユウ!そちらの霞と勝負して!!」
「師匠!師匠の実力を見せつけてやってください!!」
お前らは何を当人抜きで言っているんだ。
「お、おいユウ。これ止めなくていいのか?」
「……ここまで暴走したら無理だろう。それに正直、どっちが強いのか気にならないと言えば嘘になる」
えー。異世界とは言え神と手合わせなんて、面倒臭いことこの上ないんだが。
「……まぁ、しょうがない……か」
全くもって、最後の最後に面倒事起こしやがって。
「掌握」
一応、神と神が勝負をするのだから、周りに被害が出ないわけがない。予め空間掌握の能力を発動し、周りを保護する。
「勝負は1回。どちらかが相手にクリーンヒットさせるまで、でどうだ?」
「……まぁ、それなら」
そう言って俺は夜月を美鈴に預ける。ユウが手ぶらで武器を何も持たないのに、俺だけが夜月を使うのはなんとも心苦しい。
「……へぇ、余裕なんだな」
「それなりに場数は踏んでるからな」
俺とユウは少し間をとって向かい合う。
流れる空気は澄み切っていて、静かに草木が揺れた。観戦している者達も、その空気に飲まれ言葉を発せずにいた。
「……なら、行くぞ」
「遊んでやるからかかって来い」
俺は最初から神様モードになる。幾ら余裕な発言をしたとはいえ、相手は俺と同等の神。手加減をしていれば俺がやられる。
「神様モード!神力、3割開放」
溢れる神力を身体に纏う。ユウの能力がどんなものだか知らないが、今までの感じからして近接戦を仕掛けてくるだろう。
ならば防御を固めなければ一撃で終わる、なんて事もありえるからな。
「流石創造神様だな。ここまで純粋で澄み切った神力は久しぶりに見たよ」
「それはどーも」
そう言ってユウは地を蹴る。一気に間合いを詰めると、拳に神力を乗せ殴る。
俺はギリギリまで引き付けて、身体を捻ることで躱すが、どうやら掠ってしまったようで、頬から血が流れた。
血を拭うこともせずに、捻った回転の勢いを殺さず、そのまま力いっぱい背中を蹴る。
しかしながら、俺の足は空を蹴り、見るとユウは再び間をとっていた。
「なるほど。強いな」
「冗談言うな。今のでその程度の傷しか付けられないんだぞ」
どうせ本気でやってないくせに。
それは俺も同じか。
「……なら今度はこっちの番だ。見様見真似!マスタースパーク!!」
昨日の幽香が繰り出した、極太のレーザービームを放つ。真っ直ぐに向かうビームを、ユウは横に飛ぶことで避けようとする。が、そんな事はわかりきっている。俺は力任せにレーザーの方向を捻じ曲げた。
「なっ!?」
レーザーが直撃すると同時に爆発が起こり、辺りは土煙で見えなくなった。
「……どうせ無傷なんだろ?」
煙が晴れると、そこには涼しい顔をしたユウが立っていた。
「まさか、少し擦りむいたわ」
おいおい。どんだけ硬いんだよ。
全力とは言わないが、それなりに力を込めたつもりなんだけど。
「……まったく。面白い奴だ」
「そりゃコッチの台詞だよ」
「……ねぇ、私達が言い出した事だからアレだけど。もしかしてとんでもないことになるんじゃない?」
「当たり前じゃない。お互いに全力じゃないにしても、神と神が勝負をしているのよ?霞が辺りと一緒に私達を保護してくれてなけりゃ、今頃皆まとめてあの世行きよ」
今更ながらに気がついたのか、この世界の紫は顔色を悪くしている。
「だって!まさかユウと渡り合えるなんて思わなかったんだもの!!」
それはコッチも同じよ。数ある神の頂点である霞と、いい勝負が出来るのは私くらいだと思っていたけど、今の霞なら私でも苦労しそうだわ。
しかし、あのユウって神もなかなかやるわね。霞が封印されてるとは言え、神力を3割も使って倒せないなんて。
「アレで3割なの?しかも封印って何よ!?」
「今の霞は本来の力の半分も出せないのよ。その半分の3割。封印されていなければ1割弱ってとこかしら?」
「……規格外な強さね」
まぁ、その原因は私なんだけど。余計な事は言わないでおこう。
「それを言うなら、ユウだってまだ能力を使ってないでしょ」
「まぁね。霞が力の総量で異常なら、ユウは扱える力の質で異常なのよ」
「さて、そろそろお遊びは終いにしようか?」
「そうだな。これ以上続けると世界そのものに影響が出かねない」
流石に俺の空間掌握があっても、それを超えた力が加われば制御出来ないからな。小さいが、至るところに空間のヒビが走っている。
「そんじゃ、最後に全力で行きますかね」
「そうだな」
俺は両手を合わせる。
「神力、全開!!」
封印されて以来初めてかもしれない、神力の全開。纏うオーラはその青さを増していき、空間を飲み込む。
「すげぇな」
そう言ったユウも、どうやら能力を発動したのだろう。纏う神力が段違いに膨れ上がっていた。
その量で言えば明らかに俺の方が多いのだが、どうも質と言うのか、扱う力の源が違うのか、ユウから感じる力には雄大な自然を感じられた。
「ユウ、お前と会えたことに感謝しよう」
「一体誰に感謝するんだよ」
「……そりゃ……神?」
「お前も俺も神だろが」
ご尤もで。
俺とユウは力の全てを右手に込める。お互いに狙うのは同じようだ。
重心を低くし、相手に意識を集中させる。多分、勝負は一瞬だろう。だからこそ、全力を尽くす。
木の葉が舞い落ちる。世界も空気を読んだのか、風すらも息を飲んだかのようにその動きを止めている。
1枚の葉が地面と接した、その瞬間、お互いは動き出す。
2人の拳が触れ合うと同時に、お互いの力は反発しながらも混じり合い、それは世界を包み込むほどの光を発しながら2人を中心に広がっていく。
「うぉおおおおっ!!」
「でりゃあああっ!!」
後に『光の日』と呼ばれる、2人の勝負は眩い光の中で決着を迎えた。
「んじゃ!これでサヨナラだな」
「そうだな。もう会うことも無いのかもな」
今回、この世界に来れたのは偶然の産物であって、狙って来たわけじゃない。それに度々俺が異世界へと足を運ぶのは、元の世界にとっても、この世界にとっても宜しくは無いだろう。
「もし、万が一……いや億が一また会えたら、今度はゆっくりと酒でも飲もうじゃないか」
「そうだな。その方がよっぽどいい」
お互い、アレだけの勝負は二度とゴメンだ。なんせ疲労感が半端ないからな。
かく言う今も、美鈴と姫咲に支えられて、ようやっと穴を開くことが出来たのだから。
「……ん」
「?……あぁ」
差し出した右手とユウの右手が繋がる。これだけで十分だ。二度と会えないかもしれないが、俺達は確かに出会って、そして友達になれたのだから。
「ありがとう。この世界の神よ」
「さようなら。異世界の神よ」
こうして、俺達の異世界での短い旅は、幕を閉じた。
異世界の神、ユウ。その名を俺は決して忘れる事は無いだろう。
作「はい、最終話でした!」
霞「今回、コラボをしていただいたkan(kai)さんには圧倒的な感謝を」
作「コチラとしてもいい勉強になりました」
霞「感想でも『コラボが面白い』と言っていただけたりと、嬉しい限りだな」
作「今後とも、当作品と「幻想郷をふらふらと」を宜しくお願いします!!」
kanさ〜ん!!ありがと〜!!