あの後、エンリさんを襲っていた連中を殺していて少し思ったのだが、自分の体が少し軽く感じるようになって力も増しているような気がした。
(体が少し変化しているということかな。もしかしたら少しずつ強くなるにつれて見た目も異業種に変わっていくということはないといいのだけれどな)
「あの大丈夫でしたか?」
「これぐらいの相手ならまったく問題ないですよ」
「サトル、その鎧はなーに」
とエンリがこちらの心配をしてくれてネムが疑問に思ったことを尋ねてくるが、ありのまま話すと突拍子もないことなので信じてもらえないと判断して別の理由を考えた。
「いつのまにかこの鎧を着ていたから、俺もなにがどうなってこうなったのかわからないんですよ」
「そんなことがあるんですか!?まぁ、その鎧が記憶がないことと関係があるかもしれないからありえるのかな。それで、これからどうしていくつもりなんですか?」
「村の中心に村人を集めようとしていたのでそこに集めます。襲撃者はもう全滅したと思うので今のところは安全だと思うので、これからのことについて相談するためにもどこかに集まるべきなので」
「そうですね。逃げて行った人たちを連れてくる必要がありますね」
そういうことで3人は逃げた村人がいないかを確認しつつ人が集められていた村の中心部に向かった。
× × × × ×
サトルは着ていた鎧を脱いで(アイテムボックス?に入れておいた)あれから逃げていた人数人を連れて村の中心に到着した。そこでちょうど捕まっていた中に村長がいてこれからのことについて話し合っている状況だった。話し合いは難航しているらしく少ししか進んでいないようだった。
「助けてくれてありがとうございます」
「さっきは助かったぜ」
サトルが助けた村人十数人から感謝の言葉を
(まぁ、あんなことがあった後では精神的にもくるものがあるからな。どうなるにしても前途多難だな。それに襲撃者の目的が不明瞭なのが少し気がかりだな。もしかしたら、ユグドラシルから来たプレイヤーを狙った?それにしては相手が雑魚すぎるしな)
そんなことを考えている内にある程度の方向性を決めることができたみたいで、まず亡くなった村人の亡骸を埋葬してから詳細を詰めることにして皆行動を始めた。そこに俺も参加して村から少し高い位置にある崖のようなところにまで運んだりした。
(エンリやネムの両親や知っている村の人たちを助けることができなかった。この状況なら俺が疑われても仕方がないけど、さっきエンリさんやおじいさん達が村長に対して話してくれたおかげである程度は疑いをかけられずにすんだわけだからな)
そんなことを考えつつ葬儀の準備を手伝ったりしていた。そして葬儀の最中に何か起こることなく終わり、これからのことについて話すために再び村の中に戻る前にエンリに話しかけてある物を渡しておいた。
(念のためにゴブリン将軍の魔笛を渡しておいたが、あれは盾替わりにもならないから大丈夫かな。この世界の人の実力を完全に知らないからどうともいえないけどなんとか逃げることはできると思うのだけど)
サトルはもしもの時用にいくつか対策を仕込んでいた。再開した話し合いでどのようにこの村をしていくかが決まった。塀を立てるや村人自身もある程度戦えるぐらいの力をつけようとするなどの方針ができた。
話し合いも終わって具体的に行動に移そうとしていたが、急いでこちらに男性が走ってきて動揺しつつ言った。
「こちらに向かって来る集団を見つけた。これからどうする!!」
今さっき襲われたばかりなのにまた正体不明の集団が近づいているという状況に少し前までの惨劇を思い出し怯えてしまっていた。
「皆さん、落ち着いてください。もしも相手が襲ってきたら私が何とか対処します」
「確かにサトルさんは襲ってきた兵を全滅させたが......」
皆、自分が敵を全滅させたのは知っているが記憶がなく戦闘経験もないと言っていた人物が襲ってきた人を簡単に返り討ちにしていることに対する不信感や疑念がまだあるので、どうしようかという村長自身も悩んでいる感じだった。
(まぁ、これはいかしがたないよな。自分が村人側なら少し疑っているからな。疑われたことで憲兵などに捕らわれたりはしないと思うが。この世界のことについてある程度のことを知ることができたら、この村を出て行こうかと思っていたからな。だけど、この村にはある程度の愛着があるから、どうにかしたいと思うよ)
村長が数秒悩んでいると答えがでたのか俺を含めた数人だけ村の見える位置にいて、その他の人たちがいつでも逃げられるように離れた位置にいることになった。その時に念のためにエンリさんに声をかけて、注意を促しておいた。
「さて、村長さんこれからどうするつもりですか?」
「まずは、相手の様子を見て敵かどうか判断します。もし敵であれば頼みますよ」
「もしもの時は俺がなんとかするので任せてください。......自分が怪しい人物であることはわかっていますので、その疑いを無くしたいのでね」
そうしている間に馬に乗った集団がこの村の入り口付近に到着した。その中でリーダーらしき屈強な戦士がこちらに話しかけてきた。
「私はリエスティーゼ王国の戦士長のガゼフ・ストロノーフだ。この周辺の村が襲われているからやってきた。最近おかしな集団を見なかったか?」
(リ・エスティーゼの戦士長?誰だそれは)
サトルは相手に聞こえないような声で村長に聞いてみると
「実際に見たことがないのでわからないとしか言えない」
「それじゃあ、相手のいうことを信じるしかないですね。不審な点があれば教えてくださいね。イマイチそういうことはわからないので」
急に2人で何かを話し始めたので少し不審に思っていそうな顔をしていたので、村長が先ほどの質問に対して答えた。
「今さっき鎧を着た集団にこの村は襲われてしまいました。多くの被害者を出しましたがなんとか助かった者も大勢いるという現状です。」
「なんと!襲われたというのか!!それでそいつらはどこに行ったんだ」
ガゼフは、前の村の様に何人かの村人を殺さずに生かしていたので、この人の話を聞くと何とか逃げ延びたのだと判断したが、それは違っていた。
「いえ、敵は全滅しました。この人が敵を倒してくれたのです」
「彼ですか......。昔冒険者だったとかですか?失礼ですが体つきからしてあまり強そうに見えないもので」
「それは仕方がないですよ。自分のこの体を見たら自分でもそう思いますよ」
会社と自宅を行き来しかしていなく仕事が多くまともに体を動かしていない。それに、外は有害な空気が充満しているので施設を利用するぐらいしかないので余計に動かないので筋肉があまりない。
「この村にたどり着く前の記憶がないのですが、昔何か武術関係をしていてたみたいでどうにかすることができました」
「ほー、記憶がないのにですか.....それはすごいですね」
「運が良かったんですよ」
「それで襲撃者は全員いなく 」
「隊長!!!この村を囲むように何者かがいます!」
(やはり別同部隊がいたか。さて、狙いはたぶんこの人だろうな。この人をおびき出すためにいくつもの村を襲撃したのだろうな。それにこの人は困っている人を助けたいと思っているからこんなところまで来たということは.....)
村の周りを敵で囲まれたという状況を聞いてから少しどうするか考えているようだった。状況が状況なのですぐにどうするか決めたみたいだ。
「お名前を聞いていなかったですね。なんという名前なのだろうか。それと、私たちにちょっとでもいいんで力を貸していただけないだろうか?」
とこちらに聞いてきた。相手ならこうくることは読めていたので予め考えていたことを言った。
「相手の戦力がどのくらいのものかわからないですし、自分の実力は大したことないので足手まといにならないように隠れていて、自分でもいけそうなら加勢するでいいのなら」
「それでこちらは構いませんよ。私のせいで起きたことでもあるのでね」
(一国の戦士長というから実力は、この世界でも上位にはいるだろう人の実力を知ることができるな。ヤバそうだったら助けに入るなりしてこの村の人は助けておくか)
サトルは方針が決めたので、どの位置にいるのかやユグドラシルのアイテムが使えるのでそれを使うかなどを決めていた。
どうだったでしょうか?
クレマンティーヌをメインにおいた話をやろうとしたのだが、まだ道は長い。さて、どうしようかな