インフィニット・フレームアームズ~俺アームズでブンドド~   作:たちゅや

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 少しお伽話でもしよう。
 なぁに、そんなに長くはないさ。これも経験だと思って少し付き合ってくれ。

 ある所に一人の青年がいた。
 科学者として日々、人々に役立つ為に研究に勤しんでいた。
 彼には一つの夢があった。

 幼い時には誰もが思った幻想を再現することだ。

 魔法使いの魔女がいて、
 杖を振るえば様々な現象が起きる。

 これを彼は科学で再現したかった。

 だが、決して“無”から“有”は生まれない。
 では、どうするのか。
 この世に存在する物質の最小構成を自由に構成することができれば……。

 荒唐無稽な夢を彼は追い続け、いつしか青年時代は終わり、老いた。

 それでも、時は彼を見放さず裏切らなかった。
 彼は作り上げた。
 その夢を再現させるシステムを構築させた。

 ん? その後、彼がどうなったかって?
 知らないなぁ。
 だって、彼はその後、すぐ死んじゃったしね。

 え? どこがお伽話だって? そうだね。ココではお伽話でも何でもないよね。
 まぁまぁ、いいじゃないか。

 でもさ、それほど夢を追える人ってそうそういないよね



十三話

 彼女は喜々としながら端末を操作していた。

 目の前には幾つものディスプレイが存在し、そこには幾多のISのデータが表示されていた。

 日本の打鉄から始まり、世界の各国の機体データまであった。未公開の機体のデータすら表示されていた。

 セキュリティが厳しいはずのデータをこうも易々と抜かれては意味を成していない。

 しかも、各国の製造会社は気づいていないのだ。

 そんな事をできる人間は限られている。

 では、どんな手段でデータを抜いたのか? こればっかりは彼女にしか分らない方法だった。

 

 その彼女は各国のデータを見ながら思考を続けた。

 中でも面白かったのは日本のブキヤのISだった。

 玩具を再現する、という思考が不思議なのだ。

 他の会社はより強大な兵器を造ろうとしているが、ここだけは違った。ブキヤだけは、その考えが希薄なのだ。

 確かにM.S.Gという武装は造っているが、これも玩具の再現なのだ。

 

「フレームアームズ……ねぇ」

 

 クリック一つで目の前の画面にバーゼラルドのステータスを表示させ眺める。

 

「おっかしいなぁ。見る限りは他の子と変わらないのに、どうしてアレに反応したのかな」

 

 いっくんにだけは反応してもおかしくないんだけど。訳が分からない。

 

「はぁ、この束さんにも分らないことがあるなんて」

 

 ニヤリと笑みを浮かべながらアイツ――秋野 龍也のパーソナルデータを出す。

 名前、身長体重、年齢、趣味や学歴などが項目としてあるが、一見すると普通に見える。だが、よく見るとおかしいのだ。

 よくよく見ると辻褄が合わない箇所が出てくる。

 さらっと流すと何も思わないのだが、よく見ると分るのだ。まぁ、こういうデータを見慣れていないと分らない情報なのだが。

 彼女はこの手の情報も見慣れており、すぐに気づくのだった。だから、調べてみたいと思ったのだ。

 何せ、日本政府のデータには彼に関して一切のデータが無いのだ。今、出しているのはブキヤがIS学園に提出したものだ。

 

「改竄されているパーソナルデータに、政府には情報なし。でも、各国との繋がりがある人物。コイツ、何者? 調べたいなぁ……あの子と一緒に」

 

 バーゼラルドのコアはどうしてコイツに反応したのか、捕まえて調べよう、いや、絶対に調べる!

 心に決め、すぐに行動に移した。

 丁度良い機会だ、アレを送り込もう。

 

「ふふ……おもしろくなりそうだな~」

 

 後ろを振り返るとそこには一機のISがあった。

 黒一色の装甲にフルフェイスタイプ。第一世代のISに酷似しているが、胸部装甲はまだ取り付けられておらず、コアもまだ装填されていなかった。

 けれど、その機体の前にはコアが“二つ”あった。

 

「この機体もおもしろいよね、コアを二つ使うなんて。どうなっちゃうんだろう。楽しみ! きっとちーちゃんやいっくんも喜んでくれるよね?」

 

 待っててね。

 




え、鈴ちゃんと戦う話じゃないって!?
そうなんです。
次回以降なんです。

閑話休題って奴ですね!(ぇ
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