インフィニット・フレームアームズ~俺アームズでブンドド~   作:たちゅや

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さぁ、原作改変が始まるゾ。


三話

 一夏が篠ノ之と出て行った後、龍也はお気に入りの玩具サイトを見て今後のFAの改造プランを考えていた。

 この改造が実は彼のISにはとっても大事なことなのだ。何せ、FAを元にして生まれたのが彼の専用機なわけだから、プラモデルのFAを改造したネタは実際に再現される可能生があるのだ。

 むしろ、既にいくつかの改造プランがISの専用パックとして現在、ブキヤの方で開発が進行している最中だ。

 

 お、ドゥルガーⅡやマガツキが再販か。それなら、こいつらの武装を再現して装備させるか。

 

 と、考えていると目の前に人の気配がしたので目線を上げる。

 そこにいたのは鮮やかな金色をした地毛を持つ少女だった。あぁ、と龍也は思う。彼女とは一年前に会っていた、と。だから、彼女が声を出す前に話した。

 

「オルコット嬢ですね、一年ぶりですが覚えておられますか?」

 

「ハァ……セシリアで良いと言ってますのに、まだ呼んで下されないのですね。お久しぶりです、龍也さん。あなたのことを忘れるなんて、そんなことありえませんわ」

 

 クスッと笑みを浮かべながら話す彼女を見て、周りの少女たちの反応がざわついていた。

 

 オルコットさんと秋野君の間に一体何が!?

 むしろ、話す機会を取られたんですけど!?

 一年前って言ってるけど、誰か裏を取れる人いないの?!明日までにお願いしたいんだけど!!

 

 などと、盛り上がっている声もバッチリ聞こえているわけで、彼と彼女はまったく、と呆れていたが、久方ぶりの再会に花が咲かない訳がなかった。

 

「驚きましたわ。まさか、一年前にわたくしをはじめとした代表や候補生を狙ったテロ事件を解決したあなたがこうしてIS操縦者として入学してくるなんて……」

 

 そう、ちょうど一年前。イギリスで代表や代表候補生を狙った女尊男卑を嫌う集団のテロ事件があったのだ。いくらISを使えるからといっても、纏っていなければただの女生なのだ。そういう所を不意打ちでもされればどうなるか。だが、既にテロが起こる情報がイギリス政府には知られており、エージェントを配置することで代表や候補生はもちろんのことだが、犯人すら傷つけることなく事件を解決したのだ。

 

 その中に龍也もいたのだ。これはイギリス政府の打診を受け日本政府が恩を売っておくために派遣したのだが、その際にオルコットと知り合うことになった。

 

「こちらも驚きですよ。オルコット嬢が入学してくるのは存じておりましたが、同じクラスになるとまでは思ってもいませんでしたので」

 

「ええ、光栄に思ってくださいな。良ければISの訓練など、お付き合いしますわよ。……それ以外もお願いしたいんですけどね」

 

 最後の方を恥じらいながら言うのは年相応の少女、という感じがしてグッと来たが龍也はそれに一切表に出さず、

 

「ISの訓練は助かります。代表候補生ともなればその卓越した操縦を生で見れますからね」

 

 彼女が最後に言った言葉には返答せずに終わる。

 彼の反応が分り切っていたのか、オルコットはため息を一つこぼし、

 

「分り切ってましたのでそこまでショックを受けませんが、まぁいいでしょう。ところで、せっかくの同じ学生という身分ですので堅苦しい言葉は抜きにしませんこと?」

 

「いいですね。では……。そうさせてもらうよ、オルコット嬢。一年間よろしく」

 

「ええ、こちらこそよろしくお願いしますわ」

 

 飛びっきりの笑顔を見せてオルコットは席に戻っていった。同時にチャイムがなり、授業開始を知らせた。すると一夏と篠ノ之が慌てて戻ってきた。

 若干、篠ノ之の機嫌が良いように見えるが何かあったのだろうか。

 そう思いながらも、織斑先生と山田先生が入室してきたので思考を授業に集中する。

 

 

 

 

 今回の授業ではISの基礎の基礎の説明が中心だった。

機動力、攻撃力に制圧力。どれもが既存の兵器とは一線を画している。なので、正しい知識と訓練を受けなければ、大きな過ちを生むこともある、そんな説明だった。

龍也はある程度、予習をしているので問題なくついていくことができている。周囲の生徒も問題がないようだった。たった一人を残してではあったが。

 

 隣の席の一夏だけは青ざめた顔で黒板と自分の教科書、ノートを見返していた。

 

 みんなこんな内容理解しているのか!?理解できない単語が多すぎるんだが……。

 

 もう一人の男に一夏は視線を向けるが、龍也はこの程度は理解できるだろ?と視線で返す。

 そんなやり取りに気づいたのか、山田先生が一夏に話しかけた。

 

「織斑君、どこか分らないところがありますか?」

 

「え、えーと……全部分りません」

 

 思わず山田先生がえっ、と漏らす。同時に織斑先生も鋭い眼で一夏に言い放つ。

 

「織斑、入学前に渡された参考書は読んだか。必読と書いてあっただろ」

 

「……古い電話帳と間違って捨てました」

 

 この一言に織斑先生は呆れてしまったのか持っていた出席簿で一夏の頭を叩く。

 パァンッ!とかなりいい音が教室に響いたが、さすがに龍也も一夏の発言を聞いての織斑先生の行動に止める気も起きなく、哀れな視線だけを送った。

 必読とでかでか書かれた参考書を捨てるとか、ありえん。一夏ってもしかして少しおバカさん? 

 と、思わずにはいられなかった。

 

「はぁ、再発行してやるから一週間で覚えろ」

 

「い、一週間!?無理だって千冬姉!」

 

 スパンッ!と再び出席簿アタックが一夏を襲う。

 

「織斑先生、だ。一週間で覚えろ」

 

 無理と言わせないその気迫に一夏もタジタジになり、

 

「……はい、やります」

 

 理不尽だ、と心の中でこぼす。望んできたわけではない。たまたま、ISを動かしてしまったからここに入れられただけなのにな。

 そう思わずにはいられなかった。

 

 彼の心情を見抜いたのか、織斑先生が言葉を続けた。

 

「貴様、自分は望んできたわけではない、などと思っているな?秋野、お前はどうだ?」

 

「私ですか?望む望まないにしろ、ISを動かした以上はしょうがない、とは思いますね。ですが、ここにいれば無駄な国同士の争いなどから保護されるので、助かっていますけどね」

 

 一夏は未だどの国の所属とも決まっていない故に、他国は自国に引き込もうと躍起になっている。

 対して、龍也は日本所属とはっきりしているが、その専用機故に色々な厄介ごとに巻き込まれかけたのだ。

 IS操縦者と発表されてからの二か月間で女尊男卑の集団から抗議を受け、ブキヤのサイトがハックされISのデータが抜かれかかったこともあった。

 一夏にそれが無かったのは、ひとえにブリュンヒルデの弟、という価値があっただからだろう。

 家業のおかげで日本政府から少しの後ろ盾もあったが、せいぜい実害を出さないようにするくらいしかできなかった。何せ、政府と龍也が繋がっているのが知られると、色々マズイこともあるからだ。そんな訳で、どの国や企業も簡単に手出しが出来ないIS学園は丁度良い保護施設なのである。

 

 彼の発言に織斑先生は相槌を打っていた。それを見た一夏は言葉の真意を探っていた。

 現実を見ろ、は分る。保護、という点を考えると――もし、俺が入学を拒否していたら、もしかすると……とんでも無い事が起きていた?

 そう思うと、入学したのが良かったのか、と思えてくる。

 

「え、えぇと、織斑君。分らないところは放課後なら教えれますので……頑張りましょうね」

 

 一連のやり取りを見ていた山田先生が両手を握りしめ、彼に詰め寄っていった。教壇からの故にその双丘が眼前に迫ってきた。

 

「はい、お願いします」

 

 目のやり場に困りながら、一言を発するだけで精いっぱいだった。

 その後、放課後で教師と生徒の二人っきりというシチュエーションを妄想しだし身悶える山田先生を、織斑先生が抑えるという光景になったが、授業は続けられた。

 

 

 

 

 そして、本日不安に思っていたことが現実に起きた。

 

 クラス代表を決める必要がある、と織斑先生が言った一言が原因だ。

 その名の通りIS学園で行われる定期行事に代表として参加することになるのだが、自薦他薦を問わないとも言ったのも更なる要因の一つだ。

 

 周囲の生徒は一夏と龍也を他薦してきたのだ。

 これには面白半分と恥をかかせてやろう、という目論見も含まれていた。

 

「そんなの俺はやらないぞ!?」

 

 と一夏は言うが、自薦他薦も問わないと言っただろ?と織斑先生に言われる始末。

 対して龍也は、俺は構わないけどね~と涼しい顔をしていた。

 

 そうなれば面白く思わないのはオルコットだった。入学入試では首席で、イギリスの代表候補生である自分が他薦されないことに不愉快を示したのだ。

 

「不愉快ですわ、このイギリスの代表候補生であるセシリア・オルコットが他薦されないのは!」

 

「自薦は問わないと、先ほど言ったが?」

 

「なら、わたくしも立候補しますわ!!龍也さんならともかく、参考書を間違ってすてるような人がクラス代表なんて、耐えれませんわ!!」

 

 俺ならいいのかよ、とツッコミかける龍也だが、一夏がその前に声を発した。

 

「ちょっと待てよ!なんだよそれ。間違って捨てたくらいでとやかく言われたくないな!」

 

 そこからは火に油を注ぐように出るわ出るわ、互いに暴言を吐きまくるのだった。

 さすがに聞いてられなくなり、龍也が止めに入る。

 パチンッと手を叩き周囲の注目を集める。

 

「はい、ストップ。一夏もオルコット嬢もお互いに言い過ぎだ。落ち着きなさい。……さて、織斑先生。一つ提案何ですが、勝ち抜き戦でクラス代表を決めるのはいかがでしょうか?」

 

「……そうだな、来週の月曜日ならアリーナも空いてるな。では、織斑、秋野、オルコットによる勝ち抜き戦で一番勝ち星が多い者をクラス代表とする。いいな?」

 

 有無を言わさない迫力に先ほどまで言い争っていた一夏もオルコットもコクン、と頷き答えた。

 

「話が纏まったな。各人、準備を怠るなよ?それでは授業を始める」

 




次回、ようやくIS登場。
ISの登場が遅くてすまんなぁ。

さらに、読みにくてすまんなぁ(´・ω・`)

そして、セッシーの設定は変えていく。私、彼女の事が好きなんで(ぇ








 少し彼女のことを話そうか。

 セシリア・オルコット。

 イギリスの代表候補生だが、当初は女尊男卑の思想に呑まれかかっていた。
 だが、IS学園の入学一年前に起きたテロ事件において、秋野龍也という男性や他の男性エージェントの活躍を目撃し、男性の力強さと逞しさに気づき、徐々にその思想が取り除かれていく。

 特に最前線で動いていた龍也にはひとめ惚れしてしまい、事件後、イギリス政府に龍也の事について情報を求め、可能な限りの情報を引き出していた。

 その時の詳しい話はどこかで話されるだろう。
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