インフィニット・フレームアームズ~俺アームズでブンドド~   作:たちゅや

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言い訳はあとで


四十五話

 試合を終えた龍也は楯無の所に戻るのではなく、一人アリーナの裏にいた。

 ブキヤ開発主任であるアキに轟雷の状態を報告する為だ。

 

「もしもしアキさん。轟雷の状態を報告したいんだけど、今は大丈夫 ?」

 

『あぁん ?』

 

 話し始めた開幕、あからさまに機嫌が悪かった。龍也は何かあったのか、と心配したが理由が分ると居た堪れなくなってしまう。

 

『あのなぁ、龍也。俺達は確かに轟雷の宣伝をしてこい、と言ったがアノ戦い方はなんだ ?』

 

 あっ、と彼は声をあげるもアキの愚痴を聞き続ける。

 

『轟雷ってさ、堅固な装甲にキャタピラによる移動力、汎用性の高さが売りだよな ? 少なくとも俺は原典の轟雷に関してはこう思っている。 それを反映させ、お前と一緒に造ったFA型IS轟雷。当然、最初は標準的な装備で戦い、基礎能力の高さを魅せてくれるのかと思えば、いきなりカスタム機を使う、戦術は某フロムのロボゲーのような戦闘技術を用いる、あんなの真似するのブキヤ所属のパイロットしかやらないよな ?』

 

 その言い方はいつもの優し気な声色ではなく、冷たく責めていた。

 そう、ブキヤのFA型ISで初の量産機なのだ。何ができるかもそうだが、素の能力も示すべきなのだ。

 今回の龍也の戦い方では、より彼の技術の高さが前面に出てしまっているのだ。

 これでは、機体よりも彼を欲してしまう気持ちの方が高まってしまう。

 当の本人もここまで言われると凹んでしまっていた。

 

「……正直、すんませんでした。調子に乗っていました」

 

『そうだ。お前の悪い癖だ。今はブキヤ所属のテストパイロットでもあるんだから、しっかりと宣伝もしてもらわなければ困る。次からは気を付けて欲しい』

 

 と、開発主任が営業の人間のように言うのにも訳がある。

 

『でないと、俺が営業の人間から怒られるんだからなッ ‼』

 

 ぶっちゃけ彼の本音はこの一言に尽きる。

 もうアキは営業の偉いさんからもすげー怒られたんだからなっ ‼ と今度は声を荒げる始末。

 龍也も何度か、その人と会っているが彼でも苦手に感じる人なのだ。個性が強すぎると言うか何というか。機会があれば、彼のエピソードを語りたいものだ。

 

『はぁ……で、その営業からはもう飛鳥で新しく轟雷のPVを作るから、お前はバーゼラルドで戦ってくれだってさ』

 

「マジですか……。了解しました……」

 

『……ん、では気持ちを変えて。龍也、轟雷はどれだけ消耗しているんだ ?』

 

 言葉通りいつもの陽気なアキに戻り、轟雷の破損状態を問うてきた。

 龍也は轟雷のデータを参照し、彼に転送する。

 

「今、送りましたよ。俺、個人が使うならもう少し装甲は厚めにしたいですね。先日、キットの方でエクスアーマーって出たじゃないですか。あれを再現したいなぁ~」

 

『うむ。確かにこの装甲の破損状態とかを見ると、エクスアーマーは欲しいな。しかし、ブーストチャージは常套手段ではないからな ? 普通のISはこんな戦い方をしないので注意してくれよ』

 

「ごもっともなご意見です。まぁ、真似する奴はいないでしょう」

 

 などと彼は言っているが、後にブキヤが強化外装アーマーを販売し始めた時にブーストチャージが一部の人間に流行る事になるのだった。やっぱりロマンは大事だよね !

 

『だよなぁ。あ、ところでバーゼラルドの事でなんだが、少し聞きたい事があるんだが』

 

「えぇ、何ですか ?」

 

『今、龍也が使ってるバーゼラルドさ(・・・・・・・・・・・)、コアから検出できる識別数値が若干違うんだが(・・・・・・・・・・・)、何か考えられる要因はあるかな ?』

 

 その問いに龍也は息をのんだが、一瞬思考をしていたかのような間を置いて答える。

 

「……いや、分らないですね。ISも成長する仕様になっているので、それが関係しているかもしれませんが、はっきりとは断言できませんよ」

 

 ブライアンがコアを解析し、複製に成功したとはいえ、未だに謎な所も無いわけではないのだ。

 

『そうかぁ。まぁ、そうだよな。賢石とT結晶というだけでも、その時不思議な事が起こった、が起こりかねない仕様だしな。』

 

 うんうん、と納得するアキに一安心する龍也。

 

『さて、それじゃあ次の試合も頑張ってくれよな』

 

「えぇ、お任せあれ」

 

 アキとの通話を終え、龍也は一気に脱力するが、今度は楯無から連絡が入る。

 

「……どした ?」

 

 脱力したままの声で通話を始めるが、向こうから聞こえてくる彼女の声には焦りがあった。

 

『どしたじゃないわよっ ! 今、一夏君の試合中なんだけど、大変なのよ ! 早く戻ってきて ‼』

 

「わ、分かったよ。すぐに戻るっ !」

 

 あんなに彼女が焦るのだから、よっぽどの事が起きているんだろう、と全身に力を入れ直し龍也はアリーナ観客席へと走り出した。

 試合をしていたアリーナの裏にはいたが、試合の声は分厚い壁などで聞こえてはいなかったのだ。

 全力疾走でぐるりと周り、アリーナに入るが試合を観て衝撃が走った。

 

「……“アレ”は……」

 

 彼の視線の先には、一夏にシャルル、箒がおり対峙しているのは泥の様な何かに覆われたIS。その姿は知る人ぞ知る、千冬がかつて使っていた暮桜を模していた。

 しかし、彼――だけではなく、会場にいた全員が見ていたのは“上”だ。

 

 そこにソレはいた。

 

 紫に輝く結晶を白き装甲で覆っているIS。

 

 大型のウイングユニットを広げ佇む様は高貴さを感じさせていた。

 

「どうして……アレが……」

 

 それはフレームアームズでは月面プラント攻略戦に現れた機体。

 

 龍也はその名を告げる。

 

「レイ……ファルクス……」

 

 




やぁ、私だ。

すっかりモンスターハンターワールドにはまってしまい、

プラモも造ることなく、執筆することもなく、

歴戦古龍と闘ったりしています。

うわぁい!たーのーしぃー!

……うん、久しぶりのモンハンでテンション上がり過ぎてるんだわ。

さて、言い訳はこれで終わりにして、

本編は一気に加速させるでえええっ!

待望のレイファルクスの登場でぇい!!
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