インフィニット・フレームアームズ~俺アームズでブンドド~   作:たちゅや

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祝!フレームアームズガール、アニメ続編製作決定!


四十六話

 目の前に現れたISは“白い騎士”だった。

 紫の結晶体が埋め込まれたフレームに白い鎧が装甲として付けられてるので、“白柴の騎士”と言う方が正しいか。

 背には剣のような形をした翼があり、これにも紫の結晶体が埋め込まれている。

 神々しく舞い降りるソレに多くの観衆が魅入っていた。

 龍也とて、現れるはずのない機体に呆然と立ち尽くしていた。

 

「レイ……ファルクス……。どうして……お前が」

 

 それは、フレームアームズの設定では“救世主”とさえ言われた機体だ。

 

 誰だ、アレを再現したのは。武装は……バカな、アーセナルアームズだと !? 単騎でIS学園を潰しに来たのか !? これでTCラミネートシェルまで再現されているのなら、厄介すぎるぞ ‼

 

 レイファルクス。この機体には他のフレームアームズには無い特殊能力を有していた。それは、効果範囲にいる機体全てを制御不能に陥らせる、といったものだ。

 敵味方関係なく効力を発揮する“TCラミネートシェル”故に、戦闘すらせずに勝利を掴むことのできる特機。

 設定ではレプリカ機も建造されるが、この能力だけはコピーできなかったとされている。

 

 また、武装としてあるアーセナルアームズ。複数の武器で構成されたベリルウェポンで、最も強力なのは、要塞すら一太刀で破壊できる大型バスターソード、フォートデトネイター。

 こんな物を使われたら、ひとたまりもない。

 

 そんなレイファルクスだが、この場で気になるのはTCラミネートシェルだ。再現されているとすれば、ISにどう作用するかだ。考えられるのは二点。

 一つ、ISの起動不可。

 二つ、ISの制御不能。

 彼は確かめる為にバーゼラルドを起動させようとするが――。

 

 ちぃっ、起動できない ‼ 一夏達はどうだ。……見る限りだと、解除はされていないが動くのは難しいか ? となると、鎮圧するのにIS以外を使わないといけなくなるぞ。奴の目的が分らない以上、俺も能力を行使する訳にはいかない。……なら、慌てず、緊急時に対応する先生方に話をしに行こう。やるなら、その後だ。

 

 さて、と移動する前に……見つけたっ、と彼は彼女の元へ走った。

 彼女も彼を見つけたのか向かって来てくれていた。

 

「龍也っ !」

 

「合流できてよかった。楯無、俺は“アレ”の対応の為に織斑先生の所に行ってくる」

 

「……という事は、龍也は“アレ”が何か知っているのね ?」

 

 彼女はブキヤ製?と書かれた扇子を広げるが、龍也はそれを否定した。

 

「違う。“アレ”は確かにフレームアームズという作品に存在するが、俺は設計図すら造っていない。“アレ”は話にならないくらい強力な機体なんだ。まぁ、詳しい話は置いておくが、注意したい能力は一つだ。楯無、今ISを起動できるか確かめてみろ」

 

 え ? と思うが、彼女は言われたようにISを起動させようとするが、

 

「起動しない ⁉ 龍也、まさかこれは……」

 

 楯無は視線を上空にいる機体を一度見てから、再び龍也を見る。

 彼は首を縦に振り、だから、と言葉を続けた。

 

「だから、危険なんだ。誰が動かしているのか、目的は何なのか。織斑先生に話をした後、俺はアソコに殴り込みに行く」

 

 そう言う彼の眼は仕事モードだった。

 

 あぁ、龍也はやる気ね。アレね、UCAT時代とかそれ以前の武装でも使う気かしら。私としてはあまり使わせたくないんだけど……。

 

「分かったわ。私も行く。もしもの時の相談は、生徒会長としてしておかない訳にはいかないもの」

 

「ああ、急ごう」

 

 龍也が応え、二人は織斑先生のいる管制室に向かっていく。

 

 

 

 

 一方、一夏達はというと。突然の事に戸惑いながらも、状況を分析していた。

 

「……アイツは一体何なんだ」

 

 上空に佇むレイファルクスを見上げるが、白式が動けない故に何もできないでいた。

 

 アレが現れただけで、自分やシャル、箒にあの変貌したラウラのISが動けなくなった。AICを受けているのかと思えば違う。AICは対象に集中しなければならないのだが、かの機体はそんな事をしていない。

 ただ、そこにいるだけなのだ。

 それで複数のISが、あのVTシステムを発動しているラウラのISですら動けないのだ。

 

『何をしたいのだ』

 

 機械による合成音がアリーナに響く。

 

『SEも無く、かのシステムに勝つ能力も無い。無力な汝に何ができる ?』

 

 一夏は自分に問われているのだと感じた。現にそのISの視線はこちらを射抜いていた。

 確かに白式のSEはもう無い。VTシステムは姉の動きをトレースしており、どう考えても自分では打破する事は叶わないだろう。これを ”無力” と言われれば反論の余地など無い。

 

 だが。

 

 だけども。

 

 だからと言って諦める、という選択肢は無い。

 

 一夏の眼には闘志が宿っていた。彼を奮い立たせるのは “正しき怒り” だ。

 

 侵され、

 侵され、

 犯されたのだ。

 

 ラウラが悪意のあるシステムに犯されたのだ。同時に、自身の誇りである姉も犯されたように感じたのだ。

 

「何ができるじゃない、俺はあの子を助けるんだっ ‼」

 

 レイファルクスは一夏のその魂の言葉を待っていたのか、右手を翼にまわし、一部のパーツを取り外した。それは、美しい結晶で造られたブレードのように見えた。

 ゆっくりと地に降りて来て、彼に渡すと不思議な事に白式にSEの補充が成されたのだ。

 

「これは…… ?」

 

『その武装は特殊なエネルギーでコーティングされている。いわば常に零落白夜を使っているかのような状態と思えばいい。しかも、白式のSEは使わないという代物だ。それを使い、我に示して見せよ。汝の力を。意思の力を』

 

 それだけ言うとレイファルクスは機体を一瞬、輝かせてからアリーナ上空に舞い上がり佇んだ。

すると、先ほどまで身動きが出来なかったのが嘘のように体が動いた。

 一夏は握った剣の感触を確かめる。

 

『しかと我に見せよ、汝の意地を。さすれば、その身に宿る血が目覚め、更なる高みに昇華するだろう』

 

 

 

 

 龍也と楯無が管制室に着くと、慌ただしく動く先生達を目にした。

 二人が入ってきたのに千冬が気づき、こちらに呼び寄せる。

 

「龍也に楯無か。何をしに来た」

 

「あの正体不明のISに関して話をしに来ただけです」

 

「ほう……。という事は、アレもFA型ISという事か ?」

 

 龍也は首を縦に振り、話を続ける。

 

「名をレイファルクス。特徴とすべきは効果範囲内にいるISを制御不能、又は起動不可という能力です。現に今、この場にいる全員がISを起動できないはずです」

 

「なにぃ……」

 

 千冬は視線を楯無に移したが、彼女はうなずき応えた。

 

「対処方法はあるのか ?」

 

「ISでは無理ですね。それ以外の力で対応しないとダメです」

 

 きっぱりと告げる彼に千冬は言葉を出せなかった。

 

 ISが動かせないとなれば、通常兵器……。いや、SEを削るならばどれだけの戦力を用意しなければならないか。私とて、武装さえあればだが、叶う武器は無い。

 彼に頼らないといけないのか ?

 

 龍也を見据えるが、彼はもういつでも戦えるという眼をしている。

 

 危険な場所に飛び込めと言わなければならないのか、と苦悶する。

 

「聞くが、お前はできるのか ?」

 

 千冬は問うた。龍也ならばあのISに対抗できるのか、と。

 

「ええ、やれますよ」

 

 確固たる自信が彼から感じられるが、それでもと躊躇してしまう。

 生徒に対応させるとは……。如何にIS無き自分が無力かと痛感させられてしまう。

 そう感じている最中、レイファルクスに動きが見られた。

 

「ベリルソードを使わせるのか」

 

 アーセナルアームズの一部であるベリルソード。確かに、雪片二型に近いサイズだから一夏も手には馴染むだろう。

 

「龍也、ベリルソードって ?」

 

「レイファルクスが懸架しているアーセナルアームズの一部だ。あのベリルソードは刀身に特殊な力場を発生させることで、見た目以上の攻撃範囲と驚異的な切れ味をほこる武器だ。少なくとも、雪片二型よりは優れているだろう」

 

「それを一夏に渡したという事は、そのレイファルクスとやらは戦うつもりは無いのか……」

 

 同時に、白式が動いた事で他のISも動けるのではと千冬が龍也に問うた。

 

「白式が動いたんだ、お前はどうだ ?」

 

 龍也はバーゼラルドに意識を向ける。いつもの感覚があり、起動できる事を確認し、

 

「いけますね。ただ、またレイファルクスが同じ能力を使うかもしれません」

 

「そうだな……。山田先生、教師部隊に龍也を付けて待機させます。すぐに動いてください」

 

「は、はいっ ! すぐに伝えます。龍也君は良いんですか ?」

 

 突然、話を振られた真耶だが、彼女も生徒をそういう風に動かしていいものか躊躇はした。

 

「ええ、大丈夫です。これでも数々の修羅場をくぐり抜けている猛者なので。まぁ、自分で言う事ではありませんけどね」

 

 修羅場ねぇ、と楯無はジト目で見つめる。

 

「な、なんだよ楯無」

 

「え~……だって、龍也ってさ女性関係の修羅場が多すぎるんだもん。ちょっと、思い出しちゃったじゃない」

 

 彼女は色々あったわねぇ、と思い出すが、同時にふつふつと怒りが沸いてきたが、今は置いておく。

 

「思い出したら怒りが沸いてきたけど、今は隅に置いておくわ。――では織斑先生、生徒会はアリーナの各ブロックで“もしも”に備えておきます」

 

「ああ、有事の際は現場優先で指示を出して動いていい。龍也は教師部隊と共同で動いてほしいが、いけるか ?」

 

「うーん、正直言うと、邪魔なので一人でやりたい所ですがいいでしょう」

 

 うん、と千冬がうなずき、再び一夏達を見る。彼は今、ベリルソードを握りVTシステムによって変貌したラウラと対峙していた。

 

 龍也もその模様を一瞥してから、もしもの時に対応できるよう移動を始めた。

 

 ……一夏がアレを倒せるか。否、所詮、アレは紛い物。鍛えられたアイツなら大丈夫だろう。俺にとっての問題は、レイファルクスだよなぁ……。

 あまり当たってほしくない事だが、一つの憶測が彼の頭をよぎっていた。

 

 アレは“未来の自分”ではないだろうか、と。

 

 何せこの世界には様々な“概念”が浸透している。ぶっちゃけ、何があっても不思議ではないのだ。

 仮にレイファルクスに乗っているのが自分だとすれば、何故、このタイミングなのだろうか。

 何故、レイファルクスである必要があるのか。

 何故、一夏に武装を貸す必要があるのか。

 

「……考えても仕方ない。今は一夏が勝つことを祈ろう」

 

 頭によぎった考えを振り捨て、ひとまずは教師部隊に合流する為に彼はアリーナを走るのだった。

 




区切りの良い所で(?)で一つ。

さぁさぁ、アニメの続編も製作決定が今日一番のニュースですね!

イノ子か!イノ子が動くか!!
クロスフレームの子達も出てくれたらなぁ……
版権的に無理かな?

ともかく楽しみですねっ!!
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