インフィニット・フレームアームズ~俺アームズでブンドド~   作:たちゅや

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GWだぜ、ヒャッハー!
休みを満喫しながら、MHWばっかやってますぅ!


……なので、執筆は超遅いけど、月一は必ずっ必ず……っ!!

今回も短めですが、戦闘終わりなので投稿。


四十七話

 ベリルソードを手にした一夏は己の内から湧き上がる力を感じていた。

 それは全身を駆け巡り、自身の体の細胞を活性化させていく。今ならば、普段よりも動きは良いはずだ。思考も冴えている。これから、どういう太刀筋で“アイツ”を斬るべきかが頭に浮かぶのだ。

 

 この “力” があれば龍也とだって対等に戦えるかもしれない。

 その歓喜からか体が震える。

 一夏は武器を持つ力を強め、シュヴァルツェア・レーゲンが変貌した暮桜を見る。

 向こうからは何も感じる事が出来ず、ただ武器を構えているだけだ。

 どうやら、敵対さえしなければ何もして来ないようだ。

 それも、あくまで憶測なので油断はしない。

 相手は何と言っても過去の姉を模倣した存在だ。真剣にやらねばこちらが死ぬ。

 

「みんなは手出ししないでくれ。これは俺がヤる」

 

 後ろで固唾を飲んで見守る箒達に声をかけ、自身は眼前の相手を見据える。

 

 ……やるなら一撃で決める。二の太刀はいらない。

 

 どうせ持久戦になれば技量の差で自分が負けてしまう。だから、最初の一撃に全力をかけて臨むのだ。

 

 俺が使うべきは最も信頼する技。

 

 一夏は左手を鞘に見立て、ベリルソードの刀身を掴み抜刀術の構えをとる。

 腰を落とし前に重きを置く。

 すぅ、と息を吸いゆっくりと吐く一夏。

 

「……っ 」

 

 行くぞっ、と彼は白式のスラスターを全開にする。白式による瞬時加速はこの学園内でもトップクラスの性能だ。凄まじい速度で一気に暮桜との距離を詰めていく。

 対する暮桜は上段に雪片を構え、一夏を斬り倒そうと待ち構えている。

 

 自身が出せる最高速度で瞬く間に互いの獲物の間合いに入り込む。

 その瞬間、暮桜が斬撃を繰り出すが、

 

 そんなもの斬り伏せるのみっ !

 

 一夏は暮桜に恐れることなく更に前に一歩踏み出し、渾身の一撃を放つ。

 ベリルソードと雪片が高速でぶつかり合い火花が散る。

 だが、拮抗したのはほんの少しだけ。一夏の意思のある剣が、単なる剣に負けるはずはないのだ。

 

「ぬおおおおおおおおおっ ‼ 」

 

 咆哮と共に一夏は剣を振り切り、暮桜の胴を横一線に斬る。

 斬られた部分は泥のような装甲が蒸発し、中からは傷一つないラウラが放り出される。

 

「おっとっ 」

 

 ベリルソードを手放し、ラウラをキャッチした一夏は彼女の身を案じる。ゆっくりと落ち着いた呼吸をしていたので、ひとまず安堵する。

 ラウラのISも機能停止したのか、元の姿に戻っておりその場に崩れ落ちていく。

 

「終わったのか……」

 

 そう呟くと、彼の隣にレイファルクスが降り立った。ベリルソードを回収してから一夏を見る。

 

『しかと見せてもらったぞ、汝の力を』

 

 合成音故に感情は分りにくいが満足はしているようだった。

 

「あぁ、アンタのおかげだ」

 

 レイファルクスが一夏の肩に手を置く。機械ごしだが、僅かな温かみを感じる。

 

『我は力を貸しただけだ。成し遂げたのはお前自身だ、誇るがいい少年』

 

 そう言われると照れくさくなる。

 

『だが……まだまだ強くならねばならん』

 

 確かにそうだ。

 自分はまだまだだ。自身の思う強さを手に入れるには遠いのだ。

 

「あぁ、まだまだ俺は自分を鍛えていくよ。俺が目指す、俺だけの強さを手に入れる為に」

 

『少年、君はどんな強さを手に入れたいのだ ? 』

 

「俺が欲しい強さは――大切な人たちを守る力だ」

 

 レイファルクスはほう、とうなずきそれに返す。

 

『ならば、これからも鍛えねばならんな――秋野 龍也よ』

 

 呼ばれた龍也はバーゼラルドをゼルフィカールに換装し、既に二人の近くに佇んでいた。

 一夏はいつの間に……と思いながら、自身は一刻も早くラウラを休ませるべく、救護室へ急いだ。

 同時に見守っていた箒達も彼に着いてアリーナから出ていく。

 それらを見送った後に龍也はレイファルクスに応える。

 

「鍛えがいのある奴だよ。だが、今はお前だレイファルクス。おとなしく話を聞かせてもらおうか」

 

『……それは無理な話だ。我には時間が無い。それに、追うことなどできないと分っているだろ』

 

 まさか、と龍也は動こうとしたがゼルフィカールは機能不全を起こしていた。

 

「……アレを任意発動できるのか。ふざけているなっ」

 

『そう言うな。必要な事なのだ、汝にもその内分るさ。あぁ、この能力があって良かったと思える時が』

 

 意味深な事を言いながらレイファルクスはこちらを見据える。

 龍也は動けない体で相手の正体を探ろうと氣を辿るが、やはり思っていた通りの反応を感じたので内心、ため息をつく。

 瞬間、ゼルフィカールに一つのデータが転送されてくる。送り主は目の前のレイファルクスから。自動開封されるそれには、未だ作成には及んでいないアーセナルアームズのデータが詳細に書かれていた。

 

 何故これを ? いつかは造ろうと考えていたが……。

 

 よくよく見れば、実際の使用時のデータまで書かれている事に気づく。ここまで出来上がったものを渡すという事は……。これが無ければいけない事態が目前に迫っている、という啓示か。

 

『確かに渡したぞ ? 取り返しのつかない事になる前に急げ』

 

 語るだけ語り、レイファルクスは急上昇し学園から去っていく。あっと言う間に視認できなくなり、ゼルフィカールも機能不全から復帰する。やる意味が無いのは分っているが、ISの索敵機能を用いレイファルクスを追いかけてみる。

 結果は収穫無し。だけど、奴の最後の言葉には強い意志が感じられた。

 龍也はゼルフィカールを待機状態に戻すが険しい顔つきで空を眺めている。

 

「取り返しのつかない事……か」

 

 ならば、俺の全てを持って乗り越えて見せよう。

 

 そう決意する彼の頭には俺アームズとして開発していた装備をてんこ盛りにしたゼルフィカールが完成していた。

 後日、それが実戦投入されるのだが阿鼻叫喚を生む結果になるのであった……。

 

 

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