遊戯王GX 電子の獣達と紡ぐ物語   作:狂戦士

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アニメ通り、退学宣言。それとカイザー。

校長好きと、カイザー好きはすいません。これは本当に謝っておきます。


アカデミアの帝王

「「えぇ!退学!?」」

 

「そうだ!本日未明、遊城十代と丸藤翔。以下2名は閉鎖され、立入禁止となっている特別寮に入り込み、内部を荒らした調べは付いている!」

 

校長室。

そこで十代と翔の2人が、早朝にいきなり呼び出されたらしい。

で、それはやはり昨日…いや、今日の廃寮の件らしく、海馬さんに少々話をし、校長室に俺も来てみたが…どうもおかしいな。

…そろそろ乱入するか。

 

「失礼します」

 

『!』

 

そう思って、俺はノックもかけずに校長室に入る。

校長室には、十代と翔、クロノス教諭が立っていて、その横に校長が座っている。それと巨大な液晶画面。論理委員会の者と思われる人物が映っている。

共通してるのは、全員が俺へと視線が向いていることだ。

 

「何だ、お前は!論理委員会の場に入ってくるとは、いったいどういうつもりだ!」

 

あっ、もうこれ決まりだ。

俺が廃寮に入ったことを伝えられてないらしい。(後他も)

 

「どういうも何も。あなた達の調査が、不確定すぎることに異議を申しに来ただけです」

 

「何!」

 

「まず、十代や翔の他に、俺も廃寮に行きました。それなのに何で俺が呼ばれてないんですか?いや、そもそも何で十代と翔だけが、呼び出されたんですか?俺達が廃寮を出てから、まだ2時間ぐらいしか経っていないというのに、捜査なんて普通に不可能ですよ」

 

「そ、それは匿名の通報があったからだ。お前が呼ばれてないのも、その者が言い忘れただけであろう」

 

言い忘れた?

 

「そんな曖昧な情報だけで、調べたんですか?というか、さっきも言いましたけど、俺が呼ばれてない時点で不確定な情報ですよ?」

 

信憑性を調べて、信じたというのならこれはもう酷すぎる。

 

「ええい、うるさい!それよりお前たち3人は、校則違反により退学だ!」

 

今度は逆切れかよ。

 

「それもおかしいですよ」

 

「口答えをするな!」

 

声がデカイ…。

 

「生徒手帳には廃寮には立ち入り禁止ということし書かれていない。なのに退学というのは、おかしい」

 

そもそもいきなり退学というのもおかしい。

そう言葉を続けようとしたら

 

「八神の言う通りだ」

 

『!』

 

ドアの方から声が。

全員が声のした方を向くと――恭弥がいた。

 

「また論理委員会の場に入ってくるとは…お前もそこの者達と同じように、廃寮に無断侵入したからか?」

 

「他の者達がこいつらがここにいるのすら、知るはずもないというのにそんなことしねぇよ。そもそも俺はそこの校則違反者のようなことはしていない。というか、結局あんたら中途半端にしか調べられてねぇじゃねぇかよ」

 

「何!?」

 

「さっき俺に『そこの者達と同じように、廃寮に無断侵入したからか?』と言った。これは捜査がちゃんとできてないと言ってるようなものだ」

 

「ぐ…」

 

語るに落ちたか。

というか、偉そうだぞ恭弥。

 

「が、今はそれが話題じゃない。さっきのやり取りを聞いてたが、八神が言ったように手帳には立入禁止としか書かれていない。故に有無を言わさず退学というのはおかしい。退学にする理由があるんですか校長?これだけでなく、もっとちゃんとした理由が」

 

「それは…」

 

校長は言葉を濁す。

 

「…まあいいか。俺は俺の目的を果たすとしよう」

 

「目的?」

 

「そういえば何で恭弥はここに来たんだ?」

 

「ああ、俺は別にお前達を庇いに来たわけじゃない。論理委員会に用があった」

 

「何?」

 

「あんたら…遊城達を随分とした方法で連行したようだな。ダイナマイトを使って、部屋に強行しようとするとか。校則違反した連中を連れ出すためとはいえ、普通に犯罪だぞ」

 

「あ、あれはこの者達を連行するため「話を聞いてなかったのか?なら分かりやすく言ってやろう。いくらなんでもやりすぎだ。まあ、今回に限ったことじゃないのだが」

 

そう言いながら手に持ってた資料を俺達に見せる。

近づいて見てみると、過去に論理委員会の過激な連行行為について書かれてあった。

 

「…どうやら、言う必要はなかったようです」

 

『…鮫島に変われ』

 

ポケットに入っている繋がっていたPDAからの声に従って、校長にPDAを渡す。

実は最初から付けてあった。

 

「か、海馬オーナー!?」

 

繋がっていた人物が、海馬さんだと知った校長は驚き、周りもそれに驚いていた。

 

この後、論理委員会はなくなることになった。(恭弥が乱入してこなくても、すでにそういう証拠は調べてあったのだが)

で、俺と十代、翔は制裁デュエルたるものをやることに。

まあ、勝っても負けても、謹慎とレポートをやることになっているのだが、勝った場合は少し量が減る。(勝っても量が多い)

十代と翔は、ペアを組んでタッグデュエル。俺は普通にシングルデュエル。

誰とだかは当然ながら分からない。元全国大会優勝者とか、元全国大会準優勝者とかだろうか。

それでこの件は終わりになった。けど、恭弥には校長から話があるらしいと残った。

 

 

 

鮫島と恭弥の2人のみの校長室。

 

「で、何です?」

 

「話は手短にします。前に話したこと、理解しましたか?」

 

「…何の話ですか?」

 

「入学式の時に、君に話したことです」

 

「ああ…」

 

「君のあの時のデッキは、リスペクトに反していました。故に私はそれを話したが、君は聞き入れなかったからか、それ以降もリスペクトに反するデッキを使っている」

 

「……」

 

そう鮫島が言う。

鮫島はかつてはサイバー流という流派の師範をしていた。

サイバー流。サイバー・ドラゴンを主力、ビートダウンの戦術を主にして、(曰く)サイバー流のリスペクトに反するパーミッションや、ロック戦術等を外道…ようするにサイバー流のデュエルの戦法に、都合が悪い戦法を外道としている。

そして相手に全力を出させそれを打ち破り、相手を尊重するというリスペクトデュエルを重んじるという流派。

 

「聞き入れなかったと言っても、『何が駄目なのか?』と、確か言ったはずですが?」

 

「だから、それはリスペクトに反するからです」

 

「……」

 

答えになってないなと、恭弥は思う。

恭弥はデッキ破壊のやり方を主としているわけでなく、それでも鮫島が『それ以降もリスペクトに反するデッキを使っている』と言ったのは、彼が【アンデットオーム】などのバーンデッキを使っているからだ。バーンで1キルをしているからと言ったほうが正しいか。

ルール的にも問題ないデッキを使って何が悪いのか。おそらくアカデミアが腐敗してきているのも、おそらくこの校長の教育方針がなってないのもあるのだろうと、そんなことを考えていた。

 

「しかし聞き入れたからか、月一の時には少しはマシなデッキを…」

 

「あれですか?あれは別にサイバー流の真似をしただけですよ」

 

「いいえ、あれは明らかにやりすぎです。高攻撃力で反撃の隙を与えずに倒し、勝負が終わっても攻撃する。そこにリスペクトは感じられません」

 

万丈目戦でのワイトキングによるオーバーキルだ。

もっとも、当然ながら恭弥以外に鮫島曰くのリスペクトに反してるデッキを使っている者もいるのだが、それは恭弥が目立つからなのと、とあるもう1つの理由からである。

 

「やりすぎ?まあ、それは認めましょう。しかし、あんたには言われたくもない言葉ですね」

 

「何ですと?」

 

「じゃあ、あんたらサイバー流のやってることは何だ?《パワー・ボンド》を使ってサイバー系融合モンスターの攻撃力を倍にして召喚。それで相手を叩き潰す。俺と何らやり方が変わらないじゃないですか」

 

「いいえ、違います」

 

「違わない。あんたらの言う『相手に全力を出させそれを打ち破る』ということをあの時にした。俺は万丈目の切り札を打ち破った。オーバーキルなんてあんたらもやってることだろ」

 

「……」

 

「…くだらない戯言をまた聞かされるのだったら、俺はもう出て行きます。…まさか『生徒がリスペクトに反している』からといって、退学にしたりはしないでしょうね?俺をオシリス・レッドにしたときは別にいいと黙っていたが、最低なことをあんたはすでにやってるんだ」

 

そう言って恭弥は鮫島に背を向け、ドアノブに手をかける。

 

「…いや、たとえあんたらの言うリスペクトが百歩譲って正しかったとして、遊城達に有無を言わさすに退学にしようとした時点で、どの道最低な校長か」

 

「あれは…あちらが「論理委員会が悪かったとして、決定権はあんたにも与えられてるはずだ。俺や八神が途中乱入したからといっても、言い分に乗って退学は待てということもできたはずだが?」――…」

 

「では、失礼する」

 

そう言って恭弥はドアを開け、校長室から出て行った。

…2人の会話を聞いていた者がいることに、恭弥は気が付かなかった。

 

 

 

「恭弥」

 

「ん?…お前か八神」

 

制裁デュエルを言い渡され、授業をいつも通り受けてその夜。

恭弥に話があったので部屋や行ったがおらず、他の者に聞いてもどこにいるかわからない、PDAにも電源ついてないからか繋がらずで探していると…いた。何かを眺めてるように見える。

 

「何してんだ」

 

「あっちを見ろ」

 

恭弥に言われ、見てみると…翔がいかだを作っていた。

 

「…何やってるんだ翔?」

 

いかだを作ってる。

それはわかる。けど、何故?

 

「俺が思うに、3つ。1:趣味。2:誰かに作れと頼まれた。3:いかだ作って海を渡る」

 

「どう考えても3だろ!!」

 

何言ってるんだこいつ!?

いつからここで、あの光景を眺めてたんだよ!!

 

「あ~、ぶらぶらしてたらあの光景を見かけたわけで」

 

「止めないの!?いかだだけで逝くとか、自殺行為だろ!!」

 

「多分だがいくの字が違う。まあ、さすがにそこまでは馬鹿じゃないと思ってたんだが…どうやらマジらしいな」

 

そうこうしてるうちに、いかだが完成して海に浮かんでる!!

やばいよ!今、躊躇ってるけど。

 

「心配するな。さすがに自殺しようとしてる奴を止めずに傍観して、罪になるのはお断りだからな。俺が行くより、遊城の方がいいと思いさっき連絡した」

 

そうか…って、ん?

 

「そっちのPDAにかけて、繋がらなかったんだけど」

 

「遊城にかける前まで、電源切ってたからな」

 

そうか…。

PDAを海に落としたかと思ったよ。

 

「あ~、これ間に合わねぇか?」

 

「恭弥!!」

 

「「!」」

 

恭弥がそう呟くと、十代の声。

声のした方に振り向くと十代の他に隼人さんもいた。

 

「翔はどこにいるんだ!?」

 

「あそこに」

 

「急いだほうがいいぞ」

 

「サンキュ!」

 

そう言って十代は翔の元に。

隼人さんも慌てて十代を追いかける。

 

「ま、もう心配する必要はなかろう。間に合わなかったとしても、あの程度のいかだじゃすぐ沈む。あそこら辺は浅いから、服着てるとしても溺れることはない」

 

何だ。じゃあ俺が内心騒ぎまくってたのって…。

 

『内心だけじゃなかったかと』

 

うるさいガブモン。

 

「ところで、俺に一体何の用事…」

 

「?」

 

恭弥が何か話そうとすると、言葉を止めた。

翔がさっきいた場所を、見てるのでそちらを向くと…ブルー生が。あと明日香もいる。

 

「…丸藤亮」

 

「じゃあ彼が噂で聞いた…」

 

「ここデュエルアカデミアの帝王(カイザー)だ」

 

なるほど…。

そしてサイバー流後継者でもある…翔の兄。

何やら全身がビショビショに濡れてる十代と話している。どうやらデュエルすることになったらしく、場所移動のためかどこかに行った。

 

「…で、何の用事なんだ?」

 

「あれ、あの2人のデュエルに興味ないのか?」

 

てっきり見に行こうと言うと思ったんだが。

 

「別に。見に行きたいのなら、1人で行ってくれ」

 

ああ、これはもう完全に興味無さそうだ。

まあ…あとで十代から聞けばいいか。

 

「じゃあいいや。…オシリス・レッドにされたのって本当か?」

 

「!…聞いていたのか?」

 

「正確には、精霊がだけど」

 

「なるほど…そういうことか」

 

校長室の会話を、精霊を通して聞かせてもらった。

何か裏があると思ったけど、そういうことだったとは…。

本来だったら、校長にも何かしら処分を海馬さんはやろうとしたのだが、待って欲しいと少し頼んだ。少々校長自身も怪しかったからな。

 

「ああ、俺にはレッドの通告があった。予想通りだがな。で、お前が校長室に入る前に、俺が出てきただろう?あの時に、もうあのデッキは使うなと言われた。有無を言わさず、リスペクトに反するからという理由だけでだ」

 

「そうか…」

 

有無を言わさず。いくら何でも、それはおかしい。

デッキ破壊のデッキは(当たり前だが)よく思われていない。そういうことを含めて何故使ってはいけないのかと説明するのが、少なくとも教師ではないのだろうか。

 

「あれは主流でもなかったし、別に使うなと言われた所で、もう使う気はなかったから別に良かったのだがな。しかし、サイバー流の言うリスペクトについて、あそこまで阿呆だとは思わなかったな」

 

この場合は、校長が言うサイバー流のリスペクトは、恭弥のやったこと(相手を叩き潰すこと)と何ら変わらないというのを理解しないということだな。

 

「もっとも…それで負けた相手のことなど、考えたことはないのだろう。…何故、サイバー流はデッキ破壊とか、パーミッションを外道とみなしてると思う?」

 

「え?…デッキ破壊とか、パーミッションすると、相手の気分を害するからとか?」

 

「気分を害するから…だったら、サイバー・ドラゴンをいきなり特殊召喚したり、パワー・ボンドを使って圧倒的攻撃力を誇った融合モンスターを出すほうが遥かに相手の気分を害すると思うが?」

 

確かに…。

 

「じゃあ、卑怯だからか?」

 

「俺から言わせりゃ、サイバー流のやってることも同じようなものだと思うぞ。そもそも、そんな言葉は存在しない。それは誰にも否定する権利はないはずだ」

 

そえは俺も同意見だ。

 

「じゃあ…サイバー流にとって都合がいいからか?」

 

「少なくとも、俺はそう思ってる」

 

ああ、やっぱりか。

 

「流派なんてそんなものってのはわかってる。宗教とかと同じで、認識は人それぞれだからな。勝手にそんなこと言うのを、俺は別に否定してるわけじゃない。やるんだったら勝手にやってろという話だ」

 

「……」

 

「サイバー流の行ってることは、聞こえはいいが、ようするに自分の都合のいい事ばかり言って、相手に邪魔されることなく徹底的に叩き潰し、気分よく自分は勝ちたいだと俺は思うな。…お前がどう思うかは勝手だが」

 

ようやく恭弥のサイバー流に対することが分かった気がするな。

 

「ああ、それと。俺に近づくのはしばらくやめたほうがいぞ」

 

「何でだ?」

 

「おそらくあの無能の校長が、アカデミア内のサイバー流に関係してる生徒に俺のことを伝えただろうな。だからデュエルではない方で、(勝手に)行動を起こしてくる可能性は高い」

 

「おい、それって…嫌がらせとかか?」

 

「まあ、注意はするがな。実際アカデミアに来る前に、学校でよくそういうことをやられた。…やった輩には、それなりの報いを受けてもらったが」

 

おいおいシャレにならないぞそれ…。

 

「集団でのいじめとかそういうのは、弱い奴らがやることだ。心配するな。リアルファイトに万一なったとして、伊達に身体は鍛えていないし、証拠は取っとくし」

 

「いや、だからって…」

 

「じゃあ、未然に防ぐことでもできるのか?何かあった場合、他に他人がいればはっきり言って邪魔になる」

 

「……」

 

悔しいがもっともだ。

これは早いところ校長何とかした方がいいかもしれないな。

門下生がこうなんじゃ・・。

 

「…さて、もう戻るぞ。お前は門限超えても、外出していたという前科があるのだから、時間はまだあるが、戻っておいた方がいいだろう」

 

「あっ、おい!」

 

話は終わりだとばかりに、歩き出す恭弥の後を、俺は追いかけた。

 

 

 

「「……」」

 

イエロー寮前。

俺と恭弥は足を止め、沈黙した。

何故なら…

 

「…何故、イエロー寮の前に?」

 

先程十代達と、どこかへ行ったアカデミアのカイザー丸藤亮さんがいたからだ。

 

「…黒纏陰恭弥だな」

 

「そうだ。で、もう1度聞く。何故、イエロー寮の前にいる」

 

「君に用件があってきた」

 

「まあ、だろうな。サイバー流後継者。あの無能な校長に、俺を説得…いや、デュエルで倒すようにでも言われたか?」

 

それに頷く亮さん。やっぱりか。

まさかいきなり来るとは…

 

「まったく…サイバー流門下生を何人も倒した俺だからか、並の者では相手にならないとあの無能は自分では手も下さず、愛弟子(ジョーカー)を出してきたか」

 

「確かに…そのようなことを師範は言っていた。君は中学のころに、何人ものサイバー流の門下生を倒してきたと」

 

「俺が数十人も相手したような口ぶりにするな」

 

倒していたのは事実なんだ。

 

「それと、一応問いておきたいことがある。丸藤亮、リスペクトデュエルとは、どのようなものだと思っている?」

 

「俺は…相手と己の力を十全に発揮することが出来るならば勝ち負けは関係ないと考えている」

 

恭弥の問いに、亮さんはそう答えた。

 

「…狂言だと思うぞ」

 

「何?」

 

「そもそもが、相手に全力を出させること自体厳しいということはわからないのか?相手に全力…この場合は相手の切り札のモンスターと考えよう。それを召喚するのを待つのか?相手の行動の妨害(パーミッション)のカードを使わないで耐えられるのか?基本、切り札と呼ぶからには、それが出されたら自分が全力出す前に負ける可能性だって、大いに高いのだぞ?」

 

確かにな…。

《攻撃の無力化》とか使ってる時点でもうパーミッションだ。

サイバー流の言ってることは、ほとんどのデュエリストの使ってるカードを否定することになる。

 

「リスペクトデュエル…相手を尊重するデュエルという意味だが、サイバー流のやり方に、そんな言葉も当てはまらない」

 

「…君の経験則か?」

 

「ふん。そもそもサイバー流のデッキにとって、都合のいいことでっち上げといて、それのどこが正しいと言える?指摘するならかなりあるぞ。ロック戦術を外道としてるのなら、攻撃力の高いモンスターを出すことで、ある種のロックになってしまうと考えたことはないのか?」

 

「それは…」

 

「あるわけはないか。基本サイバー流が外道としてるのを主に使ってる輩は限りなく少なく、周囲の目を気にするのもあって、実際に対面したのは少ないだろうしな」

 

確かに、俺もそんな見たことがなかった。

 

「外道とする戦術に対して、自分が正しいとばかりに相手を侮辱し、デュエルで不利になれば卑怯と非難する。そんなサイバー流の門下生が中学時代にいた。はっきり言ってしまえば卑怯者の集団でしかないと俺は思うぞ」

 

…ペガサスさんも、その現状に対して嘆いていた。

 

「言っておくが、当然俺も自分のやってることが正論だとは思っていない。俺が言いたいのは、ただサイバー流のリスペクトやら、世の中に与えてるということを言っただけだ」

 

もしや恭弥は…

 

「…1つ聞きたいことがある」

 

「?」

 

「君は自分のやってることが、正論だとは思っていないと言った。…ならば、何故入試の時にあのようなデッキを使った?構築上何の問題もないというのは知っている。だが…」

 

「周囲の目も含め、全てを承知のうえで、入試の時にあのデッキを使った。…一応とそれなりの理由もあったしな。ある目的のために」

 

「目的…?」

 

「それは…」

 

恭弥は、亮さんの方を向いて

 

「もうすでに察しが付いているだろうが…学園のカイザーもといサイバー流の後継者、丸藤亮。あんたを倒すためだ。あんたのデュエル、受けて立とう」

 

そう言った。

 

「そうか…。なら――」

 

「受けてやるが、デュエルは今はやらない」

 

「「!」」

 

ディスクを起動させようした亮さんを、恭弥は止める。

 

「勘違いするな。別に今持ってるデッキの相性が悪いからとか、そういう理由で断ったわけではない。このままデュエルした所で、意味がなくなる可能性もあるからな」

 

「「?」」

 

「俺とデュエルして、そっちが勝つ。それはいい。だが、そっちが負けた場合、他のサイバー流の門下生のように、言い訳を言ってくる可能性がある。悪いが、そんな気持ちを持ってなかったとして、今日初めて会ったサイバー流の…しかも後継者であるあんたを、俺は信用することができない。だから、やるのだったら、少なくとも観衆の前だ。当然あの校長も見てる中でな」

 

「…わかった。次の月一のときのエキシビションとして、君とデュエルの場を用意できないか、俺から話してみよう」

 

「ああ、それと。俺はお前にデュエルで負けたからといって、サイバー流が外道とみなしてるデッキを使うのを、やめるつもりはないと伝えてくれ」

 

「何?」

 

「俺が勝った所で、何のメリットもないからな」

 

確かに。

 

「…師範は何も言っていなかったが、君に干渉しないでは?」

 

「それは元々当然だ。言ってきたら、『一体いつからそんなに偉くなった』と伝えていてくれ。俺を優遇するようなのを持ちかけたとしても、全て拒否させてもらう。大体、干渉しないなんて信用できるわけがない」

 

そこまでサイバー流の者が信用出来ないことが、あったのか…。

 

「わかった。そう伝えておく」

 

「ああ、ではな」

 

「…待ってください」

 

亮さんが、去って行くのを俺は止める。

 

「何だ?」

 

「俺と…デュエルしてくれませんか?」

 

 

 

 




前半は遊一、十代、翔に制裁デュエル。
後半は…まあ、サイバー流についてですね。何かオリ主より、目立ってる気がするが…サイバー流の件が収まったら、少し出番が減ってくかな?

次話は、遊一とカイザーのデュエル?
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