るし★ふぁーの置き土産   作:仲人

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小説初投稿です。
拙い文ですが読んでいただけたら幸いです。

反応が良ければ続きを書いてみたいです。


〜アウラとマーレ?〜

「何がどうなってるんだ・・・!」

 

アインズは今現在の起きている事態にひたすら頭を悩ませていた。自分の目の前でいがみ合う、幼い闇妖精の姉弟をどうしたものかと──

 

 

 

時は少し遡り数十分前、アインズは久しぶりに宝物庫に足を運び雑多なアイテムや、仲間達の残していった貴重なアイテム等を整理していた。

とはいえ、普段はパンドラズ・アクターがこまめにチェックしている為、そこまでする事も無いのだが。

そうこうしている内に、アインズの目に見覚えの無いアイテムが映り込んだ。ソレはリアルの世界にも存在したクラッカーという物に似ていた。

そこでふと、思い出す。以前これをうっかり使ってしまい大変な目にあった事を。

 

«完全なる狂騒»

 

それがこのアインズの手にしたアイテムの名前だ。効果は精神系魔法無効のアンデッドに、精神系魔法が効くようになるというお粗末な能力なのだが、そのせいで自身があんな目にあうとは思いもしなかった。

そんな思い出に浸りつつもそれをよく見れば、以前とは柄が違っていた。前のは赤と橙の縞模様だったのだが、今回のは尾を噛んだ蛇?が描かれている。

嫌な予感しかしないので、即座に捨ててしまおう──そんな考えを見抜いたかの様にクラッカーは輝き出す。

 

「漫画みたいなお約束展開!?ベタ過ぎる!」

 

アインズの叫びも虚しく輝きはより一層増していく。そして収まってみれば自分の体にも精神にも変化は見られない。

首を傾げながら改めてクラッカーに《道具上位鑑定》をかける。

 

「・・・るし★ふぁー!」

 

暫くその鑑定結果を読み直した末に、アインズの発した雄叫びにも似た慟哭は宝物庫に響き渡り、消えていった。

 

 

 

 

 

 

【永劫の蛇の指輪を使って作った唯一無二のレアアイテム、効果はランダムで対象は世界級アイテム持ちすらも例外では無い。byるし★ふぁー】

 

(何をしてるんだよあの人は・・・ウロボロスをこんな事に使うなんて!)

 

そう綴られた鑑定文に対して出る筈ないの溜め息を吐き出すアインズ。あのナザリック随一の問題児が遂にはこんな異常なアイテムまで作っていたとは、思いもよらなかった。

希少金属のネコババや仲間へのイタズラならまだ割と嫌な思い出として笑えるが、流石に«永劫の蛇の指輪»は笑う事など出来ない。

運営に直接要求を行使できる、超破格のアイテムをこんな物の為に使うとは気が知れない。さてどうしたものかと1人悩んでいたら、唐突に《伝言》が繋がる。

 

「アインズ様、唐突に申し訳ございません。取り急ぎお伝えしたい事態があります、今すぐにでもお伺いしたいのですが。」

 

「アウラか。いや、私から向かうとしよう・・・場所は第六階層で良いな?」

 

《伝言》はアウラからのものだった、手短に落ち合う場所を決めてから『リング・オブ・アインズ・ウール・ゴウン』で転位すると、其処にはアウラとマーレの姉弟が居た。

 

「して、アウラよ。私に早急に伝えねばならない用件とはなんだ?」

 

眼前に立つアウラ──心なしか普段の快活な表情は消えて某鋼の執事長の様な顔つきに見える──に声を掛ける。

 

「はい、実は・・・私はセバスにてございます。原因は不明なのですが、どうやらアウラ様と体が入れ替わってしまったようなのです。」

 

数瞬言い淀んだ後に告げられた耳を疑うような言葉に、アインズは1度発光する。そして、改めて言葉を頭の中で反芻して再度光った。

 

(はぁ!?え、セバッ・・・嘘だろ!?)

 

未だに信じられ無い言葉に、二の句が告げずにいるとマーレ──こちらも心なしか何時ものおどおどとした雰囲気は無く某ナザリック1の頭脳を持つ悪魔の様な余裕のある笑みを浮かべている──が横から口を挟む。

 

「ほら、見たまえセバス。原因不明等と告げたせいでアインズ様は酷く落胆しているじゃないか、この程度の問題を何故自分達で解決出来ないのか・・・とね?」

 

(デミウルゴスだー!しかもめっちゃ煽ってるー!)

 

先程からの異常事態にアインズはひっきりなしに光っぱなしである。既に二桁には到達しそうな程には。

 

「デミウルゴス様、しかし・・・貴方様も先程までは自身の体を見て狼狽えていたではありませんか。スカートがどうだの履いてないだのと。」

 

「おや、かく言う君もこのままではツアレと会うどころか夜はどうすればとボヤいていただろう?」

 

元より反発しあう性格の2人が入り込んだせいで、普段は仲の良い姉弟が喧嘩をしあうという、ある意味レアで奇妙な光景が眼前で繰り広げられていた。

 

(セバスとデミウルゴスがアウラとマーレの中に?見た目のおかげで可愛らしく見えるけど、時々不穏な単語が混じってる気がする・・・)

 

漸く精神安定化の波が収まった所でアインズは考える、確実にさっきのクラッカーが原因だと。

少なからず今朝までは二人共に正常だった筈だし、何より自分に気付かれずこんな真似をできる者は今の所この世界には居ないはずだ。

ともすれば、結果はやはりあのクラッカーなのだが・・・。

 

(言ったら怒られるよなぁ、特にセバス)

 

『アインズ様、いくら至高の御方と言えど斯様なお巫山戯は目に余る行為。少しばかり反省なさって下さい。』

 

(うわぁ、姿と声がアウラだから怖いより恥ずかしい。年下の女の子に怒られる上司ってなんだよ)

 

アウラ姿のセバスに怒られる姿を想像して、これは酷いと落胆するアインズ。そこへまたもやマーレ姿のデミウルゴスが言葉を掛ける。

 

「アインズ様、もしやこれは至高の御身自ら施された試練ではありませんか?」

 

「んぉ!あ、いや、な、何故そう思うのだ?マー・・・デミウルゴス」

 

「はい、僭越ながら述べさせて頂きます。以前起きたシャルティアの謀反。あの時の教訓を生かし、不測の事態に陥ろうと何時如何なる時も冷静に対処し、そして二度と同じ過ちを繰り返さぬ様、自己の判断能力の向上を兼ねての突発的な訓練。そして、互いに体が入れ替わることによって、普段の視点では気付けぬ事も気付けるようになる・・・といった所でしょうか。」

 

流石はデミウルゴス、マーレの体になろうといつもの流暢な喋りは健在である。違和感は凄まじいが。

 

「流石はデミウルゴスだ、私の真意を尽く見抜くとはな。とは言え、事前に伝え損ねた私にも多少の非はある。済まぬな、セバス、デミウルゴス」

 

「いえ、かような意味があるとはつゆ知らず。御身のお手を煩わせてしまい申し訳ございません。」

 

「アインズ様の深淵なる意思の一端をなぞった迄に過ぎません、謝罪等勿体なき事。」

 

いつものさすデミに救われたアインズは、アイテムの発動直後の溜め息とは違う溜め息を吐いた。とりあえずは怒られずに済みそうではある。

だが、そんな安堵感を吹き飛ばす様な《伝言》が脳内へと響いてきた。

 

「愛しのアインズ様、お伝えしたい事がございます・・・♪」

 

その声は艶やかな声音でナザリック1の美貌を誇るインプからのものだった。

 

 

続く…?

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