るし★ふぁーの置き土産   作:仲人

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前回までのあらすじ

アルベド、濡れるッ!


〜シャルティアとコキュートス?〜

漸くアルベド(inシャルティア)が落ち着きを取り戻した為に拘束を解いてやると同時に、アウラ(inセバス)から《伝言》が届いた。

曰く、『プレアデスも中身の入れ替わりが起きているので来て欲しい』との事だった。

 

(うぅ・・・以前の«完全なる狂騒»の件もあるからなぁ、不安だ。)

 

脳裏に浮かぶのは飛び交う生首や、うさ耳を着けて飛び跳ねる少女、果てはジェット噴射で空を飛ぶ等の混沌とした風景。だがしかし、原因は自分にある手前嫌とは言えずすぐ様«リング・オブ・アインズ・ウール・ゴウン»にて転位する。

そして、そこに待っていたのは───

 

───嬉嬉として恐怖公の眷属をスナック菓子の様に貪る赤毛のメイド

 

───その姿に顔を青冷めさせて止めさせようとする金髪のメイド

 

───その横でうわぁ・・・と言葉少なにドン引きするメガネのメイド

 

───こんな食べ方も悪くないと言いながら得体の知れない肉を食らう札を貼り付けたメイド

 

───中身が入れ替わってもあまり変化の見られない眼帯のメイド

 

───教鞭を鳴らしながらアインズが来たことを告げるポニーテールのメイド

 

───そして、その様子を見て光る骨

 

ナザリック地下大墳墓のトップに立つメイド達の──主にルプスレギナの食事──に動揺の隠しきれないアインズだった。

 

 

 

 

 

 

その後、アルベドを伴って──デミウルゴスには他の配下を見て回らせてある──シャルティアの部屋へ訪れたアインズは、ヴァンパイア・ブライドに待ちぼうけを食らわせられていた。

 

「申し訳ありんせん、アインズ様。普段よりきつく言い含めてはおりんすが、どうにも仕事が遅いでありんす。」

 

「いや、良いのだ。何せ突然の訪問に加えてこの珍事、慌てるなと言われる方が難しかろう。」

 

「御方の慈悲深きお言葉、深く痛み入りんす。」

 

斯くして部屋の中へと通されると、ネグリジェ姿のシャルティアが椅子に腰掛けて待機していた。

 

「いらっしゃいませ、アインズ様!と、男胸吸血鬼。と言うか、アンタ寝てる時にもお尻にあんな物入れてんじゃないわよ!馬鹿じゃないの!?」

 

「喧しいでありんすよ、今の私は仮初とは言えナイスバディーな体でありんす!女子力も格段にアップ!ってぇ、アインズ様の前でそういう事を言うのは止めなさい!」

 

出迎えの第一声からして中身はアウラで間違いないだろう。あとアルベドは慌てるのは分かるがその女子力(物理)を勢いよく揺らすのは止めなさい。

それとまたもや不穏な単語が飛び出してきたが、例の如く受け流す。大蛇独歩もビックリのスルースキルである。

 

「済まぬな、アウラよ。私の事前の手配が不完全であった為に迷惑をかけてしまって。」

 

「何をおっしゃいますか!私はアインズ様のその深淵なる智謀を読み取る事は出来ませんが、何か訳あっての事だと信じていますから!」

 

(あー、やっぱりアウラのこの純真さは癒しであると共に俺の罪悪感を抉って来るなぁ。)

 

瞳を輝かせながらこちらを見つめてくるシャルティアの姿に、アインズは何ともやるせない気分に苛まれる。だが、支配者然とした態度を崩すわけにもいかない為、改めて今回の異変の経緯を追って説明してゆく。

 

「なるほど、つまり以前のザイトルなんたら・・・の件を改めてやり直そうという訳ですね?」

 

「うむ、以前のアレは確かに守護者のチームワークを再認識させようとしたが、些か私の満足いく物では無かったのでな。」

 

その言葉に目に見えて落ち込むアルベドとシャルティア。自分達の主から満足するに足らないと言われては、守護者として失格だと言われたような気がしてならない。

 

「だからこそ、今回はお粗末な結果にならぬよう期待しているぞ?」

 

「「はい!」」

 

「宜しい、元気が良いのはいい事だ。」

 

朗らかな雰囲気に包まれていた中に、先程のヴァンパイ・アブライドが慌てて飛び込んで来る。何やらコキュートスがわざわざ訪ねてきたようだ。

何事かと三人ともに顔を見合わせつつ、入らせるよう伝えればすぐ様そのヴァーミンロードは現れた。

 

平時は白銀の体色に一際巨大な体躯、そしてヴァーミンロードの名に恥じぬ厳しい蟲の貌、更には武人として創造された威風堂々とした佇まい。

そんなコキュートスが、何故か内股で三人の前に立ち竦んでいる。明らかに可笑しい態度にアインズがどうしたと尋ねれば。

 

「ボク、マーレ・・・デス。」

 

ギチギチと顎を鳴らしながら発せられた言葉に、数瞬の間が空く。そして、三人の脳内で漸く言葉の意味を理解した瞬間上がる声。

 

「「「えぇー!?」」」

 

あまりの驚愕に二の句が継げずにいると、コキュートスはもじもじと落ち着き無く体を揺らす。暫くして落ち着いたシャルティアが話しかける。

 

「マーレ、アンタ・・・その、なんて言うか、見違えたわね。」

 

見違えるも何も別人であるのだが。

 

「オ姉チャンモ、イツノ間ニカシャルティアサンニナッテタンダネ。」

 

二人の会話を傍から眺めつつ、アインズの思考は以前仲間の一人がハマっていた、一世紀前のとある漫画の主人公達を思い出していた。

 

その主人公達は早くに死んだ母を蘇らせるべく、禁忌に触れて兄は手足を失い、弟は肉体を失った上で鎧に魂を定着させられた。その後様々な人々との出会いと別れを通じて成長していくという物語だと聞いた。そして、その兄は背が低く弟は鎧故に大きい。正しく今の状況と重なる部分がある。

 

(確か、序盤で手足を代償に母親と弟の魂をどうこうするんだったか。)

 

───畜生、持って行かれた!(パッドを)───

 

「ぶふぅッ!」

 

一人吹き出したアインズを不思議そうに見つめる三人に、慌てて言い訳をしてその場は逃れた。だがしばらく、シャルティアを見る度に余計な考えが浮かんでは素数を数えるアインズの姿がそこにはあった。

 




段々と悪い意味で調子に乗って来ました。不快になってしまった方には謝罪させて頂きます。
後、気になった点や自重しろといった意見等ありましたら感想まで宜しくお願いします。
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