比較的早めの投稿ですよぉ。
いやぁ戦闘が無いとこんなにも緩やかな一日になるんですね...
それに3000文字程度で終わって僕は結構驚きました。
これくらいならさっさと書けますね!
ではお楽しみ下さい!
昨日はあの後適当に過ごし飯を食い、風呂に入り寝ました。
そして次の日目が覚めると静夏姉さんと奏さんが家で飯を作ってました。
「お、寝坊助がやっと起きたね」
「あ、あの...お邪魔してます」
静夏姉さんはにっこり笑って味噌汁の味見をしろと小皿を渡してくる。
「......美味い。いやそうじゃなくて、何で家に?」
ベッドの物置スペースに置いてあった眼鏡を掛ける。
「いやぁ、今日あたし急に休み入ったから奏ちゃんの歓迎会しようかなぁってさ、思うんだよ。どう思う?」
「説明になってない。それには賛成だけどさ...」
「なら決まりだねっ、今日の夕方から居酒屋貸し切りにしてパーッとやろうじゃないさ!」
静夏姉さんは楽しそうにお玉をぎゅっと握る。
「ありがとうございます、静夏さん。あと大家さんも!」
「...お金渡すから居酒屋貸し切りにするお願い出しといて」
「あいよ~。よし、ご飯もできたし食べるよ~」
机には米と焼き鮭、おひたしが並ぶ。
「...いただきます」
箸を持ち手を合わせてから料理に手を付ける。
味は意外にも美味しかった。
目の前の女二人は楽しそうに談笑を繰り広げているが不意にこちらに話題を振られる。
「ねぇ、俊坊は外食したことある?」
「...唐突だね。対人恐怖症になる前は焼肉とか好きだったから行ってたけど、もう行けないかなぁ」
料理を箸で突きながら答えると奏ちゃんは驚いた眼をしていた。
「あんたつまらない人生送ってるねぇ...じゃあ今日行く居酒屋が久しぶりの外食?」
「そうなるね。人もあのマンションの人だけだったらまだ...何とかなるかも」
食事が終わり片付けてからそれぞれ散っていき、今は一服中。
それからはすることも無くパソコンを弄っているといつの間にか5時になっていた。
椅子から立ち上がり外に出る服に着替えるとスマホから通知音が鳴る。
『俊坊~、そろそろ出るつもりだけど準備できてるかい?』
『おう、できてんぜ。今出るわ』
そう返しスマホを尻側のポケットに入れて外に出ると向かいのマンションの静夏姉さんの部屋の窓から手が降られている。
眼鏡をくいと持ち上げてから煙草を咥えマンションのエントランスで二人を待つ。
数分も待つとここの入居者全員が揃う。
「よぉーし、皆揃ったし行くぞ~」
この都会から少し離れた地域では珍しくマンションの入居者同士仲が良いのだ。
その所為かこのマンションでは宴会が開かれる事も少なくない。
俺は一線引いたところでスマホを弄っていると不意に首に腕が回される。
「久しぶりじゃねぇか、なぁ坊主?」
この人は銀座でバーをやってる一条
昔から気性の荒い人だが不思議と怖くないし、悪い人でもない。
俺は生まれた頃からこの人たちに良く世話になったことが記憶にある。
「...そうですね」
引きはがしたい衝動に駆られるが体が動いてくれない。
「仁美?人が苦手なんだからそう絡まないの。困ってるでしょ?ごめんなさいね仁美が邪魔しちゃって」
そう言って柔らかく微笑んでくれるのが幼稚園の先生をやっている望月 桃華さん。
この人は俺の恐怖症を理解してくれてそう深く絡んでこないが困ったときは助け、普段は見守ってくれているTHE お母さんって感じの人。
「ん、あぁそうだったな...すまねぇな坊主」
「いえ、仕方ないっすよ。こうなった俺の所為ですし」
「何だぁ?まだ人慣れしてねぇのかガキィ」
一際低く渋い声を出す人が桑橋 敏夫さん。
あのマンション唯一の男性だが全く女性に手を出さない人で桃華さんに並びTHE お父さん。
「すいません、今まで人から避けて生活してたんで...」
「あ~、でも意外と喋れるようにはなってきてはいるんじゃねぇか?現に奏ちゃんとは話せてるんだろ?」
「まぁ、そうですね。姉さんがぐいぐいくるからそれで話せてるとか、引っ越しの荷物開けるの手伝ったりで少しだけ慣れたとかもありますけど...でもやっぱ他の人は駄目ですね。コンビニの店員さんなんて怖いなんてもんじゃないですから...」
「はぁ...おめぇもたいへんだな...っと、着いたな。まぁあれだ、お前ももう
「俺酒強いですけど...酔うまで呑めばいいですね。頑張ります」
居酒屋に入るともう美味い飯の匂いが漂ってきて食欲をそそる。
俺は出し巻卵と焼き鳥を頼み日本酒を一本膝に乗っけて
「おぉ、随分と呑みっぷりいいんだな。それに
居酒屋のおじさんが声をかけてくる。
「は、はは...ありがとうございます」
照れくさいのと人慣れしないのが混じって笑顔を作ったが引きつっているのだろう、おじさんが顔をかしげている。
焼き鳥を一本口に運び強い塩気を味わってからゆっくり飲み下していると静夏姉さんが絡んできた。
「俊ぼ~!飲んでるかぁ?」
静夏姉さんはもう酔い始めていて雰囲気が変わっていた。
いつもは男の人みたいな感じなんだけど酔うとなぜか女性らしさが出てくるのがこの人。
普段ならそこまで女性として意識しないが酒が入った静夏姉さんは別だ。
何か色っぽさが出てきて気恥ずかしい。
「まぁ、ぼちぼち」
「よぉ~しっ、私が注いでやろ~♪」
静夏姉さんは嬉しそうに、楽しそうににんまりと笑いながら酒を注いでくれる。
俺なんかと呑む酒などそこまで面白みも無いだろうに...
少し抑えめに注がれた酒の入った枡を持ち上げ少量喉に流し、目を静夏姉さんの方へ向けると上着を脱いでYシャツ姿になっていて、ボタンも二つ外され性格に似合わない豊満な胸の谷間が覗く。
目のやり場に困り、ぐいと枡に残った酒を飲み込む。
「せぇんぱ~い、なぁんで今日休んじゃったんですか~!大変だったんですよぉ...」
奥から静夏姉さんの職場の後輩の
艶やかな黒髪と泣きぼくろが特徴的な女性。
「いやぁ、なんか課長が今日は休んでいいよ~って言ってくれたからお言葉に甘えたんだよぉ」
コップに鬼殺しを並々注いで喉を鳴らして飲み干す静夏姉さん。
「あ、あのっ。管理人さん...今日はありがとうございます!」
奏ちゃんが改まって頭を下げてくる。
「俺は何もしてないよ。まぁ、これから頑張って」
引きつった笑みを浮かべて枡に注ぎ足した酒を飲む。
「あれ、もう無くなったんだ。おじさん、ビールいいですか?」
「はいよっ」
おじさんは瓶ビールとジョッキを渡してくれる。
「ありがとうございます」
「あらあら、今日は珍しく良く喋れてるわね?」
にこやかな笑みを浮かべて桃華さんが隣に座ってくる。
「まぁ、なんとか。少しは慣れてきましたよ。マンションの方々だけなら...何とかなると思います」
「ふふ、それなら今年は楽しくなりそうね?静夏ちゃん多分海に連れて行ったりするものね」
「それは勘弁してもらいたいですね...海なんて人が蟻の大群レベルにいるじゃないですか...」
「あら、彼女のお家柄知ってるでしょ?プライベートビーチくらい持ってるのよ?」
静夏姉さんのお父さんは某有名ワイン店の店長だったりする。
祖父母はワインを作って生計を立て、余った物をお父さんの店で売り飛ばしお父さん自身も沢山のワインを作っている。
「ワイン売るだけでそんなでかい店が作れるってすごいですよね」
ポケットから煙草を取り出し一本に火をつける。
「そうよねぇ、私はもう子供の相手をするだけで精いっぱいだわ」
それから次の日の四時くらいまで呑み続け、敏夫さんと一緒に酔い潰れた静夏姉さんと疲れて寝てしまった奏ちゃんをおぶり部屋まで送ってからこちらも寝支度をする。