突発!乱の書き逃げ劇場   作:乱A

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(`・ω・)いきなり帰って来たモチベが書き上げた、何があったモチベ?
八幡の設定は「ぼちキャン△」と大体同じ。
違う所は、キャンプよりスーパーカブにのめり込んでいてゆるキャンメンバーとは顔見知り程度な所。


スーパーカブのすれちがい・「ぼっちとないないの女の子」

小熊~

 

親はいない、友達もいない、趣味も無い、お金も無い、将来の目標も無い。

 

私には何も無い。

 

学校では何時もどおりの授業を受けて、お昼はご飯の上に日ごとに変えているレトルトをのせて済ませる。

 

授業が終わっても部活なんかには入ってないし、遊びに行く友達もいないので家に帰るしかやる事は無い。

 

本当に私には何も無い。

 

 

 

 

ー◇◆◇ー

 

帰り道。

キーコ、キーコと自転車のペダルを踏む。

行きは上り坂なのでけっこう辛いが、帰りは逆に下り坂なので楽だ。

 

ブロロローーと原付に乗った男子が走り去り、その後にやって来た女の子にも追い抜かれた。

たしか同じクラスの娘だが、彼女の自転車は私のママチャリとは違い、かなり走り易そうで私はペダルを漕ぎながら彼女の背中を見つめるしか出来なかった。

 

そうして進んでいると路肩にバイクを止めて屈み込んでいる男の人が居た。

 

何時もなら気にする事もなくそのまま通り過ぎるのだが、この時は妙に気になって思わず声をかけてしまった。

 

「あのぉ、どうかしたんですか?」

 

 

 

 

ー◇◆◇ー

 

八幡~

 

「あのぉ、どうかしたんですか?」

「ん?」

 

パンクの修理でタイヤを外していると、見知らぬ女の子が声をかけて来た。

無視しようとも思ったが、普通に心配そうに見てくるので後味が悪い感じがしたのでそれも出来なかった。

 

「…タイヤがパンクしたからな。直している所だ」

「だったら、少し遠いですけどバイク屋がありますよ」

 

そう言って場所を教えようとしてくるがその必要は無い。

 

「店で直すと3000円位するが自分で直せばチューブ代だけですむからな」

「…パンクって自分で直せるんですか?」

「慣れればどうという事は無い」

 

視線を合わせずにぶっきら棒にそう言うが、彼女は気にする事も無く興味深そうに修理を見続けて来る。

何が楽しいんだか……

 

数分後、チューブを入れ替えたタイヤをカブに取り付けて修理は完了する。

 

「よし、これで終わりだ」

「わぁ~~」

 

ずっと傍で見続けていた彼女はパチパチと手を叩きながら笑顔を浮かべる。

このくらいで感動するものなのか?

 

 

 

 

 

ー◇◆◇ー

 

~小熊

 

「わぁ~~」

 

パンクの修理が終わったバイクを見て、私は思わずパチパチと手を打っていた。

私からすればパンクしたり壊れたりしたらお店で直してもらうのがあたりまえで、そもそも自分で直すという発想すらなかった。

そんな風に眺めていると、男子生徒がバイクで走り抜けていった。

 

「バイクって楽しいものなんですか?」

「…まあ、大抵の奴等からしたらただの交通手段の一つだが、好きな奴等からしたらとことん楽しいぞ」

 

目の前の彼はそう良いながらバイクのサドルをポンポンと叩く。

 

「後、コイツはバイクじゃなくカブな。スーパーカブ」

「…違うんですか?」

「譲れない所なんだよ、其処はな」

 

よく分からないけど多分そうなんだろう。

じ~と眺めていると彼は溜息を付きながら言って来た。

 

「跨ってみるか?」

 

と。

 

「良いんですか?」

 

そう聞くと”どうぞ”と言う様に頷いてくれたのでワクワクしながらバイク…じゃなかったスーパーカブに跨ってみた。

その瞬間、風が頬を撫でて行ったかと思うと何処までも真っ直ぐに進む道をスーパーカブで走っている光景を見た気がした。

 

 

 

ー◇◆◇ー

 

~八幡

 

「良いんですか?」

 

いや、本当は良くはないんだが何故かこのまま『じゃあな』と彼女を置いてけぼりにする気になれなかった。

何だか寂しそうな感じがするし、現に何人も下校する奴等がいるが誰も彼女に別れの挨拶をしたりしない。

 

多分、この娘も『ぼっち』なのだろう。

クラスメイトや知っている奴がいたとしてもそれは友人ではない。

大勢の中で一人でいるしかないのであろう。

俺と同じに……

 

そんな”孤独”を纏わせた彼女にやっぱり無しなどと言う事など出来ず、頷くと嬉しそうに爺ちゃんに譲って貰った愛車に跨る。

 

そして何だか驚いた表情がそのまま顔いっぱいの満面の笑みに変わる。

 

やべぇ…何かクルものがあるな、コレ。

 

「ありがとう、何だか楽しいっていうのが分かった気がします」

「そ、そうか。良かったな」

 

そしてカブから降りた彼女が自分の自転車に近づくのを横目にキック一発でエンジンを始動させる。

 

「じゃあな」

「はい。また何処かで会ったらよろしく」

「お、おう」

 

軽く手を振る彼女に見送られて俺は走り出す。

 

「…また何処かで…か」

 

”また”勘違いしそうだが何故か不思議と悪い気がしない。

 

 

 

 

ー◇◆◇ー

 

~小熊

 

「じゃあな」

「はい。また何処かで会ったらよろしく」

「お、おう」

 

何気なくそう言ってはみたものの、また会う事などあるのだろうか?

スーパーカブで走り去って行く彼の後姿を見送りながらそう思う。

たとえ会えたとしても何と言えばいいのか。

またスーパーカブに跨らせてくださいって言うのも何か違う気がする。

 

交差点で曲がって行き、その姿が見えなくなると何だか凄い寂しさが襲って来た。

 

「あんなにいっぱい誰かと話したの凄い久しぶりだったな」

 

楽しかったなと思いながらママチャリに走り出すとさっきと同じ様に風が頬を撫でるが目の前には何時もと同じ帰り道があるだけ。

「はぁ~」と溜息を付くとある事を思い出した。

 

「バイク屋」

 

そう呟くとママチャリの向きを変え、家とは逆方向に走り出す。

奨学金で何とか暮らしている自分に買える訳など無いと分かってはいるが、どうにも気になって仕方が無い。

 

坂道を漕ぎ続け、ようやく目的地のバイク屋に辿り着く。

店の前に並んでいるバイクはどれも10万越えの物ばかりだが、目的の物はそこには無い。

 

そうしていると店のドアが開き、オーナーらしき人が出て来た。

 

「お客さんかい?」

 

どうしよう、やっぱり冷やかしだと思われるかな?

でも、どうしても気になる。

 

「あ、あの、お金はあんまり無いんですけど……スーパーカブが欲しくって…」

「………中古で良かったら…」

 

来て良かった!

あ、免許無かったんだった。

 

 




(`・ω・)という訳でとりあえず終わり、フラグが立ったのか立たなかったのか良く分からないけどタイトルの通りすれちがいって事で続きがあるかどうかはモチベに聞いてくれい。
( ・ω・ )後、小熊が八幡の目つきに対して何も言わないのはそういう事は気にしないだろうと思ったから。
まあ、礼子の事を見るに親しくなればずけずけと言ってきそうではあるけど。

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