突発!乱の書き逃げ劇場   作:乱A

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(`・ω・)この話では、デーモン族は別次元にいる為、人間界に顕現するには人間との合体が必要という設定です。
その他の設定は後書きで。


「強殖装甲ガイバーvsデビルマン」

 

 

♪ジャカジャカジャンジャン、ジャカジャカジャンジャン♪

 

「イエーーーーイッ!」

「ヤッハァーーーーーーッ!」

 

深夜、山道の中程にあるコンビニエンスストアの駐車場に停められた十数台の改造車からは大音量の音楽が流れ、少年少女の不良グループが踊り狂っていた。

 

「あ、あのぉ」

「ああぁっ!何だよ、文句でもあるのかぁ」

 

コンビニの店員がおどおどしながら注意をしようとするが、不良の一人はニヤニヤと薄ら笑いを浮かべながら店員に近づく。

 

「し、深夜とはいえ、もう少し静かにしてもらえると」

「うっせえよ、このヴァーーーーカッ!」

「ぐはっ」

 

不良は怒声を上げて店員を蹴り上げ、倒れたその体を何度も踏みつける。

 

「オラオラ、もう一度言ってみろよ。深夜だからな・ん・だっ・て?」

「い、痛い痛い!ごめんなさい、許してください!」

「だぁ~~~めだよ。オラァ!ギャハハハハハッ!」

「あ、おい!テメェ、何しようとしてんだ!」

 

不良の一人がスマホを取り出した別の店員をあざとく見つけ、ポケットに忍ばせていた仕込みナイフを取り出した。

 

「ヒイイッ!」

「オラオラ、何をしようとしたのか言ってみろよ!」

 

逃げ出そうとしたその店員の髪を乱暴に掴み、笑いながらナイフで店員の頬をペチペチと叩とその拍子でナイフが頬を切り裂き赤い血が流れ出す。

 

「い、痛い!」

「痛いだってよーーっ!ヒャハハハハハハッ!」

 

不良グループはタガが外れた様に笑い出し、店内にいた他の店員や客を外に引きずり出し、殴る蹴るの暴行を始めた。

 

「も、もういいよな。俺、一度コレをやってみたかったんだ」

 

そして血に濡れたナイフを一舐めした少年はそのまま店員の足に振り下ろした。

 

「ギャアァーーーーッ!」

「やりたがった!コイツ、マジでやりやがっぜ!」

「お、俺もいいよな?」

「私も、私も!」

 

店員の足から吹き出る血を見た不良グループはもはや理性など吹き飛んだらしく鉄パイプなどの武器を手にしてその目は血走り、口からは涎も垂れ流していた。

 

「「「「ヒャハハハハハハハハァーーーーーーッ!!」」」」

「ハハハハ……、は…はぁ…あ、あ、あ、がああぁぁぁっ」

 

そうしていると不良の一人が頭を抱え、苦しそうに蹲る。

そしてそれはまるで伝染するかの様にグループ全員に広がっていく。

 

「「「「ぐああああーーーーーーっ!あああ、グアアア、ガアア、グギャアアアーーーーーーーッ!』』』』

 

不良達の悲鳴が獣の咆哮へと変わったのと同時にその姿も変貌する。

そう、伝承にある悪魔の姿そのものに。

デーモン族が人間界へと顕現するには人間との合体が不可欠だが、不用意に理性が残っている人間と合体するとアモンの様に逆に身体を乗っ取られる可能性がある為にまずはその理性を奪い、獣の様に貶める必要があったのだ。

 

『グアアア…ハハハ、フハハハハーーーッ!手に入れた、手に入れたぞ!』

『まったく、こんな面倒な事をしなくては人間界に顕現出来ぬとはな』

『まあいいさ。これでアモンの身体を奪ったあの人間を殺せるのだからな』

『その前にまずは…こいつ等の始末からだな』

 

不良達と合体し、顕現したデーモン達はその場にいる店員や客に視線を移すが彼等は脅えるどころか逆に薄ら笑いすら浮かべていた。

 

『何だ、恐怖で気でも狂ったか?』

『それはそれで面白いがな』

 

そう言いながらデーモンの一体が腕を伸ばすが店員は逆にその手を掴み返す。

 

『ふふふ、何のつもり……な、何だと?』

 

”その腕”はメキメキと音を立てながらまるで自分達デーモンの様に変貌していく。

 

『バ、バカな!これは一体!』

 

驚く暇も無く、その場にいた人間達は姿を変えて行く。

そう、”獣化兵(ゾアノイド)”へと。

 

【どうした、オレ達を始末するんじゃなかったのか?】

『クソ、離せ!』

【おっと、暴れると余計に痛い目を見るぞ】

『な、グッ、グギャアッ!』

 

離れようとするデーモンだが、獣化兵(グレゴール)は掴んでいた腕をそのまま握り潰す。

 

『ギャアアーーーーーッ!』

『き、貴様!』

 

腕を潰され、叫び声を上げる仲間を見たデーモン達は臨戦態勢を取るが、獣化兵が吐き出した粘液を浴びたデーモンはその粘液に拘束された。

 

『な、何だこれは!』

【どうだ、ソムルムの”生体融縛粘体”は。動けまい】

『なめるなーーっ!』

【痛い目を見ると言った筈だがな】

『ギャアアーーーッ!』

 

リーダーである超獣化兵(ゼルブブス)は飛び掛って来たデーモンに頭角から射出した強酸溶液を浴びせ、その体をドロドロに溶かしてしまう。

 

『バ、バカな。貴様等は一体……』

【解ったか、無駄な抵抗はするな】

 

獣化兵に取り囲まれたデーモン達はもはや何も出来ずにいた。

 

《ドクターバルカス、計画通りデーモン共の捕獲に成功しました。一匹程許可を得ずに処分してしまいましたが》

《一匹程度ならばかまわぬ、捕獲後は速やかに撤収せよ。後始末は忘れぬようにな》

《はっ!》

 

ゼルブブスは思念波による念話を終えるとデーモン達へと向き直る。

 

【安心しろ、命の保障だけはしてやる。当然、実験体(モルモット)として…だがな。ハハハハハハ!】

【【【ハハハハハハハハ!!】】】

『くっ!』

 

 

 

そしてデーモン達は何処からともなく現れた戦闘工作員や捕獲トレーナーによって連れ去られてしまう。

”秘密結社クロノス”の魅奈神山遺跡基地(レリックスポイント)へと。

 

 

 

 

 

ー◇◆◇ー

 

数十分後、走って来た一台のバイクが駐車場へと止まると其処にあった車やバイクは跡形も無く、営業していたコンビニも商品や外装が全て剥がされていた。

 

バイクから降りた青年はヘルメットを外すと通信機で何処かへと連絡をする。

 

「すいません村上さん。少しばかり遅かった様です」

《そうか、気にするな晶君。我々が情報を得るのが遅かった所為だ》

「しかし」

《まさか我々もデーモンがあの様な強攻策を取って来るとは思わなかった。おそらくデビルマンへの対抗する為だろう》

「デビルマン?」

《デーモンの合体を受けながらも人としての意思を保っている者の事だ。今回、情報を回してくれたのもそのデビルマンの仲間だったんだ》

「信用出来るのでしょうか」

《味方とは言いがたいが少なくとも敵ではないだろう。我々”ゼウスの雷”を自分達の目的の為に利用したとも考えられるしな》

「デーモンが共通の敵である限りは敵対行動は取ってはこない…と」

《そういう事だろう。今日の所は戻ってくれ》

「了解しました」

 

通信を切った青年「深町晶」はガードレールの先に視線を移すと山肌の向こう側に町の夜景が瞳に映り、かつて平凡な日常を送っていた日々を思い出す。

 

(瑞樹、父さん。俺はもう戻れないけどせめて平穏な日々を)

 

晶は拳を一度強く握り締めるとヘルメットを被り、バイクで走り去る。

もう、戻る事の無い日常の向かう側に背を向けて……

 

 

《完》

 

(`・ω・)ガイバー側の時間軸としては初代OVAより数年後になります。

 




独自設定

・ゼウスの雷 原作とは違い、村上柾樹によって創られた対クロノス反抗組織。
・村上柾樹  こちらも原作とは違い、損種実験体にされた後に仲間と共にユニットを強奪して脱走。爆発によって散り散りになったユニットの内の一つを殖装し、ガイバーⅢとなる。
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